はじめに
Qiitaは基本的にプログラミングのtipsなどを記事にする所だと思っていましたが、IT関連なら多少なら脱線しても許してもらえるようですので、この題について書かせて頂きます。Qiitaを見てる人なら共感してもらえるはず!と思いどうしても記事にしました。
走る今田美桜
私がこの記事を書こうと思ったきっかけはこのCMです。
みなさんゴールデンウイーク中などテレビやYouTubeでこちらのCMを何回もご覧になったのではないでしょうか…
動画を見る暇がない人に向けて説明しますと、このCMは今田美桜さんという朝ドラヒロインの予定もある超売れっ子女優が
「ンッ…アイッ…アイッ…アイティッ!」
と叫びながらウェディングドレスドレス姿で疾走。最後に「IT愛が凄い。SCSK」と表示されるだけのSCSK株式会社のCMとなります。
くどくなるかもしれませんが、一応このCMの概要をご説明しますと
- 今田美桜さんは結婚式当日の花嫁(恐らく)という設定
- しかし今田美桜さんは結婚式を抜け出す
- その抜け出す先に待っているのが我らが "IT(アイティ)!"
というSCSK社がいかにITを愛しているかを表現したCMとなります。
いやまぁ正直に言って
わかりづらい
最後に「ITを愛がすごい」というナレーションが無ければ、今田さんが「IT(アイティ)」と言っているかが聞き取りづらく、何を言っているかわからない。そしてSCSK社がどういう会社か一般の人はほとんどわからないため、どういう風に愛しているのかがいまいちピンとこない。
…と勝手に色々SCSKさんのCMをディスって申し訳ありません。
※SCSKさんに嫌いな知り合いがいるとかそういうことは一切ございません。
補足しますとSCSK社はSIerと呼ばれる、いわいるシステム開発の上流工程を担う住友商事グループの企業です。(旧住商情報システムが合併して誕生)
検索したところホワイトIT優良企業100選にも選ばれており、おいそれと入社できる会社ではありません。恐らくはエンジニア職の2~3割は国立大学院卒ではないかと思います。イケイケメガベンチャーとは異なり基本的に真面目で優良な会社だと勝手に思っています。
がゆえに
このCMが流れ、SCSK社とわかったときに何とも共感性羞恥と言いますか、IT業に片足を突っ込んでいる身としては頬が赤くなる思いがありました。
なぜそんな思いをするかと言いますと、身内が何だか似つかわないことをしていると言いますか、例えるなら普段大人しい父親が親戚の集まりでオヤジギャグを言って盛り上げようとしていたりする…あの感じです。
ではなぜこのようなCMになったのか?
勝手に考察するため、過去のIT企業のCMを紐解いてみたいと思います。
IT企業のCMのルーツを探る
私が真っ先に浮かんだIT企業のCMはこちらです。
※IT企業と言っていますがメルカリなどサービスが決まっている会社は除いています
こちらはSky株式会社のCMです。だいぶ昔から藤原竜也さんが出演で放送していたので、見たことある方が多いかと思います。
Sky社はSKYSEA Client ViewというPCの操作のログを管理するソフトが有名で、売上1000億を超える大企業です。
CMの内容ですが空の上の藤原竜也さんが「豊かな未来を創造」「情報社会を支援」などと会社について伝えている、企業のPRとしては「まぁまぁスタンダード」な内容となっています。
うけを狙ったり、特に強いインパクトを残そうとするわけではなく、ただ藤原竜也さんのような好印象を視聴者に与えることを目的としているようです。(販売しているのは社員のPCの操作を監視する人間の性悪説に基づいたソフトウェアなのですが…)
多くのIT企業はこのようなCMになってしまうようです。あと思い出したのはセールスフォース社の大谷翔平選手が出演したCMです。
こちらも何か強い印象を残すわけではなく、大谷選手にあやかって好感度を上げたいといった感じのCMです。(ちなみにセールスフォース社は外資系の営業支援クラウドサービスの会社です。)
ただ両社とも好印象であることは伝わってきますが、面白いかというとそうではなく『話題性に欠けるのでは?』と勝手に思ってしまったりもします。(私は広告の効果がどのように評価されるか知らない素人です…)
恐らく他にも探せばもっとあるかと思いますが、何かこれといったサービスがないIT企業、特にSIerなどはこのようなCMになってしまうようです。
流れを変えたインテック・レバテック
そんな好感度一辺倒のCMの流れを変えたのはこちらです。
こちらはTISインテックグループのCMです。(TISインテックも独立系SIerです。)
サラリーマン役の千葉雄大さんが拾った魔法のランプを擦ると中から魔人役の古田新太さんが登場し「ITで社会の願いをかなえよう」と企業メッセージを伝えるCMです。最近では川口春奈さんが登場するバージョンもあり、このシリーズは好評なのか長く続いているようです。
インパクトのある設定で企業の名前までは覚えてもらえるかはわかりませんが、多くの人がこのCMのことを覚えているかと思います。
そしてもう1つ印象に残っているCMはレバテックです。
レバテック株式会社は完全なIT企業とは言えませんが、まぁIT業界の人材サービスということで多めに見て下さい…
給料が安いというITエンジニアの賀来賢人さんの前に突然異星人(八木莉可子さん)が登場。「今の生活でいいのか?」と問いかけ、エンジニア視聴者に転職を促す、何とも胸にぐっとくるCMです。
このシリーズは好評であるようで、開始から約1年で早くも7パターンもCMが存在します。
この2つのCMが何となくIT企業CMの潮目となったような気がします。
走る今田美緒の考察
とこのような流れから、IT企業のCMが 「もっとふざけないと」 ということになり今田美緒さんのキャリアに💩がついてしまうようなCMが出来上がってしまったようです。(繰り返しになりますが、私の勝手な考察です。)
そして覚えてなかったのですが、実はSCSKは前からちょっとお茶の間が「?」になるCMをやっていたようです。(あまり掘り起こすべきではないのかもしれませんが…)
この「無いぞ知名度。」「会社名だよ。」シリーズは何回か続いています。
中々迷走感があります。
おわりに
なんとも中途半端ですが、これで終わりです。
読んで下さりありがとうございました。
この記事で何が言いたいかと言いますと、IT企業は 「明確なサービスがわかりづらいのでCMを作るのが難しそう」 ということだけです。
「○○ミーム」みたいに話題になりそうなものを作るべきか、真面目に好感度を上げる方向に戻すべきか…
今後もIT企業がどのようなCMを作るのかチェックしたいと思います!
おまけ
IT企業CMプレイリスト作りました!できる限り更新します。