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はじめよう!スプライトアニメーション

Last updated at Posted at 2015-08-19

はじめに

スプライトアニメーションとは、コマを画像一枚に敷き詰め、画像内での座標位置を連続で切り替えることで、アニメーションを実現させる手法です。

特にここ数年でどーんと色々なWebサイトで使われるようになっている気がします。私はあまり詳しくはありませんが、ゲーム制作とかでは昔から一般的な手法だったのかもしれません(RPGツクールとかでスプライト画像を見た気もします)。

そんなに難しいものでもなく、アイデア次第では美しく非常にインパクトのある表現も可能です。ここでは動作の基本をまとめてみます。試したことの無い方の参考になれば幸いです。

目次

  • アニメーションイメージ
  • スプライトアニメーションのメリット・デメリット
  • cssだけで表現してみる
  • cssとjavascriptで表現してみる
  • canvasで表現してみる

アニメーションイメージ

[ソース画像]
images.png

[アニメーション]
※途中でガクッとなるのは、画面をキャプチャしてgifアニメを作成したためです
taro.gif

画像素材は、以下利用させていただきました
http://blawat2015.no-ip.com/~mieki256/diary/201402.html
※キャラクターはかの有名な大崎一番太郎です(CV:山口勝平)

スプライトアニメーションのメリット・デメリット

メリット

パフォーマンスに優れる
全コマをまとめるためサイズは大きくなりますが、ファイルが一つで済むので、リクエスト数を劇的に減らすことができます。

色々なデータが使える
gif, jpg, png, svg...様々な拡張子が使えます。特に透過データが使えるのが一番のメリットかもしれません

動作の調整が容易
gifアニメは一旦作ってしまうと調整が大変ですが、スプライトではスピードなどアニメーションの調整は簡単です。javascriptと組み合わせて複雑な表現も可能です。

デメリット

スプライト画像を作るのが面倒くさい
画像のアニメーションを作る上では避けられない気もしますが、画像自体の調整や修正など面倒くさいです。動的にスプライト画像を生成する仕組みを入れたり、共通化を意識してデザインしたりしないと、かなりしんどいかもしれません。

画像サイズに制限がある古ーいスマホのようなものには対応できないこともあります。

cssだけで表現してみる

単純なものであればcss3のanimationのみで実現可能です。

全ソース・実際の動きは↓から確認ができます
http://nekoneko-wanwan.github.io/demo/sprite/css/

sprite.html
<div class="character"></div>
sprite.css
.character {
  margin: 100px auto 0;
  /* 画像置換 */
  background: url(../images.png) 0 0 no-repeat #ccc;
  height: 0;
  overflow: hidden;
  padding-top: 64px;
  width: 64px;
  /* アニメーション */
  animation: sprite1 0.5s steps(7, start) infinite;
}

@keyframes sprite1 {
  0%   {background-position: 0 0;}
  100% {background-position: -448px 0;}
}
  • 要素に対して画像置換を行ない、背景にスプライト画像を指定します
  • 一コマ64×64の画像が横に8個並んだ画像を使用しています
  • animationのtiming-functionにsteps()を設定し、等間隔に出力されるようにします

steps()について

steps(number_of_steps, direction)
number_of_steps
 厳密に正の <整数値> で、ステップ関数を構成する等間隔の段数を示すものです。
direction
 関数が 左連続か右連続 かを表すキーワードです:
 - start は左連続関数を表し、従ってアニメーションの開始時に最初のステップが発生します。
 - end は右連続関数を表し、従ってアニメーションの完了時に最後のステップが発生します。

引用: https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/CSS/timing-function

ここでは 0から-448pxまでの間を7回 等間隔ごとにbackground-positionをずらすようにしています。結果的に64px単位でコマが切り替わっていくようになります。
つまり**ズラす回数をstepsに、ズラす回数×コマ幅(縦にズラす場合は高さ)の値をkeyframesの100%**に指定すれば、期待通りの動作になるかと思います。

cssとjavascriptで表現してみる

javascriptと組み合わせることで、cssのanimation非対応ブラウザに対応・複雑な表現を行うことができます。この場合、大きく分けて2つのパターンが考えられます。

  1. jsで直接スタイルを修正していきpositionをズラしていく
  2. jsはあくまでclassの付け替えのみを行ない、スタイルは全てcss側で制御する

前者は数値の計算が不要で調整もしやすいですが、直接スタイルを変更するため重たくなりがちです。
後者はパフォーマンスは良く、jsとスタイルを分離できますが、いかんせん面倒くさいです(cssプリプロセッサやcalc()を使えば、大分手間は軽減するかとは思いますが)。

※1.2でどのくらいパフォーマンス差がでるかは未検証です(良い調べ方が思いつきませんでした......)

全ソース・実際の動きは↓から確認ができます
http://nekoneko-wanwan.github.io/demo/sprite/css-js/

直接スタイル変更.js
function changePosition() {
  var $target = $('.character');
  var ROW     = 64;
  var LIMIT   = 7;
  var i       = 0;

  setInterval(function(){
    // 'px ' ←半角スペース必須
    var move = -(ROW * i) + 'px ' + 0 +'px';
    $target.css({
      "background-position": move
    });
    if (i === LIMIT) {
      i = 0;
    } else {
      i++;
    }
  }, 70);
}
changePosition();
classの付け替え.js
function changeClass() {
  var $target = $('.character');
  var LIMIT   = 7;
  var i       = 0;

  setInterval(function(){
    $target.attr('class', 'is-position-' + i).addClass('character');
    if (i === LIMIT) {
      i = 0;
    } else {
      i++;
    }
  }, 70);
}
classの付け替え.css
.is-position-0 { background-position: 0 0;}
.is-position-1 { background-position: -64px 0;}
.is-position-2 { background-position: -128px 0;}
.is-position-3 { background-position: -192px 0;}
.is-position-4 { background-position: -256px 0;}
.is-position-5 { background-position: -320px 0;}
.is-position-6 { background-position: -384px 0;}
.is-position-7 { background-position: -448px 0;}

canvasで表現してみる

canvas内で使用することで、パフォーマンスを保ちつつ複雑な表現が可能となります(DOM操作を行う必要が無い)。ここでは大崎一番太郎が私のHPを削っていくようなアニメーションを作成してみました。

[アニメーションイメージ]
taro_move.gif

全ソース・実際の動きは↓から確認ができます
http://nekoneko-wanwan.github.io/demo/sprite/canvas/

canvas.html
<canvas id="character" style="display: block; background-color: #7FDBFF;"></canvas>
canvas.js
function character() {
    var canvas    = document.getElementById('character');
    var context   = canvas.getContext('2d');
    var img       = new Image();
    var row       = 64;  // 一コマの横幅
    var col       = 64;  // 一コマの縦幅
    var step      = 0;   // コマ切り替えの段階
    var limit     = 7;   // コマ切り替えの上限
    var move      = 0;   // 横にスライドさせる位置
    var ax        = 3;   // 横の移動量
    canvas.width  = 500;
    canvas.height = 80;

    img.src = '../images.png?' + new Date().getTime();

    function render() {
      /* 矩形とテキストの描画 */
      context.clearRect(0, 0, 500, 100);
      context.fillStyle = "rgb(200, 0, 0)";
      context.fillRect(move + row - 5, 20, 500 - move + row, 40);
      context.fillStyle = "rgb(175, 0, 0)";
      context.fillRect(move + row - 5, 55, 500 - move + row, 5);
      context.fillStyle = "rgb(255, 255, 255)";
      context.font = '16px/2 sans-serif';
      context.fillText('MY HP', move + row + 5, 45);

      /* キャラクター画像の描画 */
      context.drawImage(img, row * step, 0, row, col, move, 0, row, col);
      if (step < limit) {
        step++;
      } else {
        step = 0;
      }
      if (move < 500 - row) {
        move = move + ax;
      } else {
        move = 0;
      }
      setTimeout(render, 50);
    }

    img.onload = function() {
      render();
    };
}

character();

大崎一番太郎がうごいた\(^0^)/

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