あらまし
次回(11/30 9:30〜) 無線モバイル勉強会向け モバイルエンジニアのためのPSTNマイグレーション概要
明日の無線モバイル勉強会は、基地局ができるまで、とインフラシェアリングの話をします
— omusubi (@omusubi5g) November 15, 2022
目次
・PSTNマイグレーション
・狭義のPSTNマイグレーション(日本の固定電話のIP網移行)
・モバイルで例えると
サマリ
・PSTNマイグレーション
・狭義のPSTNマイグレーション
・ユーザー
ISDNディジタル通信モード以外:IP網に収容されても端末・回線もそのまま使える。
ISDNディジタル通信モード:サービス停止に伴う代替方法を各業界と進めている。
・緊急機関
・IP受付台に移行中
・事業者間
・IP-POI接続に切り替え中
参考文献
[1]電話網移行円滑化委員会(第3回) (2011年8月24日開催)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/denwa/02kiban02_03000102.html
[2]電話網移行円滑化委員会(第4回) (2011年9月6日開催)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/denwa/02kiban02_03000106.html
[3]電話網移行円滑化委員会(第18回)(2016年8月31日開催)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/denwa/02kiban02_04000265.html
[4]電話網移行円滑化委員会 (第19回)(2016年9月23日開催)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/denwa/02kiban02_04000270.html
[5]電話網移行円滑化委員会(第40回) (2022年5月19日開催)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/denwa/02kiban02_04000559.html
詳細
1. PSTNマイグレーション
ユーザ目線
PSTNマイグレーションという言葉だけ聞くと、PSTNを全部移行するイメージ(中継・加入者交換機、メタル回線、電話端末等、全部をIP化)。
ユーザ目線で細かく見ると2分類。
・エミュレーション:ユーザ側の見え方は(端末・メタルケーブル・サービス)は変わらず、網内だけIP化。
・シミュレーション:端末から変えて、IP化して類似のサービスを提供。
NTTが行っている中継網のIP化は前者のエミュレーション。後者のシミュレーションはひかり電話。
通信事業者目線
大きな変化は接続点(Point of Interface)。
・事業者間の電話は回線交換の接続点(IGS)全国に100ヶ所近くあった。
・IP電話の接続点は東西に2か所づつ。
下図は、[2]より
PSTNとIP網の違い(回線の収容率編)
8倍のユーザー、帯域はベストエフォートで10倍以上。
下図は、[2]より
1.1 参考 PSTNとNGN(IP電話・データ通信)
・PSTN:加入者交換機・中継交換機・関門交換機
・NGN:収容ルータ・中継ルーター・GWルータ + SIPサーバ(電話サービス用)
・他社からの接続点(POI)は、PSTN側のIGSが約100ヶ所、NGNは4ヶ所に集約。
下図は、[3]より
1.2. PSTN・NGNの実物の構成要素
ユーザ宅から電信柱にケーブル、地下の管路を伝わり最寄り加入者交換機へ、さらに中継交換機から他事業者や県間接続。
1.3. NGNも建物レベルでは構成要素は変わらない。電柱、光ファイバー、地下管路、NTTビル
2. 狭義のPSTNマイグレーション(NTTが進める固定電話網のIPもうへの移行)
ISDNのディジタル通信モード(技術的にシミュレーション困難)と利用者の少ないサービス以外は継続
ISDNのディジタル通信モード
ディジタル通信モードは、電話番号でルーチング・セキュア・帯域保障・低遅延・パケロス無のデータ通信(専用線替わり)で様々な法人用途で使われている。
2024年1月の終了までに補完策(メタルIP電話)で影響ないかテストベッドで検証。
図は[5]より
・補完策が適さないEDIなどは、ユーザ宅内の装置(EDI:電子商取引用端末等)の更改対応。
緊急機関
受付台のIP化(ひかり回線・ひかり電話化)を2020年~2024年に向けて実施中。