はじめに
先日行われましたデータベーススペシャリスト(以下DBS)の試験を受験してきました。
この記事では「DBSがどういう資格なのか」「受験までの流れ」などをお伝えします。
DBS試験の興味がある人や来年以降DBSの受験を考えている人はぜひ読んでいただける嬉しいです。
筆者のスペック
簡単に私がどういう人間かを書いておきます。
- 新卒5年目
- 日系のSIerでWebエンジニアをやってる
- 基本情報と応用情報は取得済
データベーススペシャリストとは
IPA 情報処理推進機構によるとデータベーススペシャリストとは次のような役割を指します。
データ資源及びデータベースを企画・要件定義・開発・運用・保守する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導する。
- データ管理者として、情報システム全体のデータ資源を管理する。
- データベースシステムに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性を考慮した企画・要件定義・開発・運用・保守を行う。
- 個別システム開発の企画・要件定義・開発・運用・保守において、データベース関連の技術支援を行う。
大雑把にいうとデータやデータベースを業務で扱う人間に求められる知識や技能を問うよ〜という試験です。
DBS試験の位置付け
国家試験である情報処理技術者試験の一つです。
資格を有することで共通キャリア・スキルフレームワークでレベル4に位置付けられ、ITエンジニアとして応用的な知識・技能を有することを証明します。
受験資格
年齢や国籍など受験のために必要な要件はありません。
下位レベルの応用情報技術者や基本情報技術者、ITパスポートを持っていなくても受験可能です。
試験日
年1回、毎年10月の第2日曜日に試験が開催されます。
受験料
税込¥7,500
ここ数年は結構値上がりする頻度が多いです・・・。
合格基準
午前1 | 午前2 | 午後1 | 午後2 |
---|---|---|---|
9:30~10:20 (50分) | 10:50~11:30 (40分) | 12:30~14:00 (90分) |
14:30~16:30 (120分) |
選択式 | 選択式 | 記述式 | 記述式 |
30問出題 18問以上正答で合格 | 25問出題 15問以上正答で合格 | 3問出題 2問回答 6割以上正答で合格 | 2問出題 1問回答 6割以上正答で合格 |
受験までの流れ
受験申し込み
7月ごろに受験を申し込みました。
IPAのホームページから申し込みすることが可能です。
受験申し込み
※アクセスできますが、申込期間外は申し込みできません。
申し込みと同時に受験料を支払いますが、
クレジットカードと(確か)コンビニ支払いが可能です。
私はクレジットカードで支払いました。
受験票到着
受験票には受験番号や会場、受験時のルールや当日のスケジュールが書かれています。
会場については受験票を見て初めて確認できます。(事前に申し込みサイト等で知ることはできません。)
これは噂ですが、
申し込みが早ければ早いほど自宅に近い会場が指定されるそうです。

受験票にはご自分の写真を貼り付ける必要がありますので、受験当日までに忘れずに準備しましょう。
写真がない場合は受験できません。
受験
受験日になったら会場に行って試験を受けるだけ。
受験票と鉛筆、消しゴムは最低限忘れずに持っていきましょう!!
当日のスケジュールは以下の通りです。
午前1 | 9:30〜10:20 | 退室不可 |
午前2 | 10:50〜11:20 | 退室不可 |
午後1 | 12:30〜14:00 | 試験開始40分後から試験終了10分前まで退室可 |
午後2 | 14:30〜16:30 | 試験開始40分後から試験終了10分前まで退室可 |
受験の所感
午前1
対策を始めたのが9月中頃からでしたのでやや苦戦しました。
応用情報を受けた時からかなり時間が経っているので抜けている知識もあり、自信を持って正解にできた問題の数としては落ちてそうな感覚でした。
解答速報確認したところ、30問中20問正解していましたのでとりあえず問題はなさそうです。
午前2
夏頃からかなり時間をかけて対策しましたが、こちらもあまり自信はありませんでした。
「レンダリング」「シャーディング」などあまり聞きなれない単語も出てきたのが印象的でした。
また誤答した問題の中には過去問を暗記していれば解けた問題もあったのでもったいなかったです。
解答速報では25問中18問正解していたので合格みたいです。
午後1
圧倒的に時間が足りませんでした。
問1の概念データモデリングと問3のSQLの設計、運用を選択しました。
先にSQLを解きましたが日平均気温の求め方にかなり時間を使ってしまいました。
また表領域や再編成に関する問題が出ましたが、この辺りをあまり理解していなかったため自信がないです。
問1については設問1の第3正規系へのスキーマの分解や候補キーを書くのに時間が足りませんでした。
リレーションを追加したりエンティティやスキーマを追加する問題は過去問でもあったような問題でした。
とりあえず解答用紙は全部埋めたので部分点もらえるといいなぁという感想です。
午後2
概念データモデリングを選択しましたが、この時点でかなり疲労していたため見直しがちゃんとできませんでした・・・笑
問題としては
- リレーションを追加する問題
- 不足しているエンティティを埋める
- エンティティに不足している属性を埋める
これだけでしたが問の文章量が過去問でも類を見ないほど長かったため読み解くのにかなり時間を使いました。
また例年ですとマスタ系のエンティティはどこにどのエンティティが書かれているか分かりやすかった印象がありましたが、
一部のエンティティはトランザクションの説明の中にこっそり書かれていため探すのに時間がかかりました。
属性を埋める時に主キーと外部キーを兼ねる場合は破線の下線を書かないというルールを読み飛ばしていたため、最後に書き直すのにかなり焦りました。
毎年書かれる解答ルールも頭に叩き込んでおくべきでした。
今後に向けて
ひとまず午前問題は問題なさそうですので12月の解答発表まで合格できるように祈ろうと思います。
(もし受かっていれば来年はネットワークやエンベデッドなど他の高度試験についても受験しようかな。)
今回DBを受けて意外と応用情報の知識が抜けていることがわかったので、
テキスト買ってもう1度頭に叩き込もうかなと思います。
ざっとDB試験について書きましたが、この投稿が今後受験する方のためになれば嬉しいです。