へー、ErgoDox?Kinesisのアレをコンパクトにした感じ?いくらすんの?
→完成品(+送料+関税)3万オーバー→富豪の道楽かよ、はい解散解散
となったあの日からはや2年、最近Twitterでちらほら自作キーボードを見かけるようになり
ErgoDoxよりは安上がりに作れそうだから自分も作ってみよう!ということでIrisのビルドメモです。
Irisとは
keeb.ioで販売されているセパレートタイプのキーボードです。
https://keeb.io/collections/keyboard-pcbs/products/iris-keyboard-split-ergonomic-keyboard
配列と機能面の特徴はこんな感じです。
- キー配列: 4 x 6 列配置 + 親指周辺に 1u x4 or 1u x 2 + 2u x1
- Cherry MX or Kailh Low Profile (not compatible)
- BackLight LED 対応
- RGB underglow 対応
商品ページにも記載がある通りErogDoxの親指周りゴチャゴチャしてて辛いから減らしてみた、というレイアウトです。
パーツリスト
パーツ項目 | 商品名 | 購入元 | 価格 |
---|---|---|---|
PCB | Black PCB Kit | keeb.io | $17.99 |
ケース(サンドイッチプレート) | PCB Plates - Black Interior Screws | keeb.io | $24.99 |
キースイッチ | Gateron Silent Red | KBDfans | $22.8(3.80x6) |
Pro Micro | PM32U4 | aitendo | ¥1,512(700x2) |
TRRSケーブル | - | 自作 | ¥700(くらい) |
ネジ | スリムヘッド小ねじ M2x6mm | モノタロウ | ¥967(299x3) |
スペーサー | M2x15mm | 西川電子 | ¥648(60x10) |
スイッチ用ダイオード | 1N4148W | 秋月電子 | ¥200(100x2) |
LED | SQ2x3W-D(白色角型2x3x4) | aitendo | ¥300(100x3) |
LEDサポート用抵抗 | 1/4W 4.7kΩ | 秋月電子 | ¥100 |
LED用抵抗 | RK73H2ATTD471F(1/4W 4.7Ω) | マルツオンライン | ¥561(5x54) |
キーキャップ | DCS PBT & DSA PBT | Pimpmykeyboard.com | $78.00 |
キースタビライザー | 2x & 6.25x スタビライザ | Banggood | ¥793 |
組み立てについて
この2つを参考にすれば基本的には問題ないものの、何箇所かつまずいたところがあったので対処メモを。
表面実装部品のはんだ付け
PCBスイッチ用ダイオードとLED用抵抗を、通常のリードタイプではなくSMDタイプにしてみました。
が、はんだ付けの経験が乏しくどうにもうまくいかず、スイッチが反応しなかったりLEDが光らなかったり。
はんだ付けのコツ教えます!といった内容のサイトをいくつかまわってみたところ、以下ブログエントリーの動画が一番参考になりました。
スイッチの取り付け
ASCIIのビルドログでは、スイッチをPCBへはんだ付けする前にトッププレートにすべてはめ込んでからPCBへ取り付けています。
自分も同じように先にすべてプレートに取り付けたほうが楽だろうと思ったのですが、プレートのホール部分がやや広めに作られているのか、ガタついたり斜めになってPCBとうまく噛み合わない状態になってしまいました。
ステンレスプレートやアクリルプレートであれば問題ないのかもしれませんが、PCBプレートの場合は公式のビルドガイドを参考にして、以下の流れで取り付けた方が良さそうです。
- トッププレートとPCBを重ね合わせる(2uキーを使う場合は先にPCBにスタビライザーを取り付けておく)
- 四隅のスイッチをトッププレートにはめ込み、そのままPCBの裏面までスイッチの足が出るようにスルーホールへ押し込む
- 残りのスイッチを順にはめ込む
- トッププレートがたわんでプレートとスイッチとの間に隙間ができてしまうことがあるため、適宜プレートを押し上げてスイッチと密着させる
- すべてのスイッチをはんだ付けする
あると便利なモノ
はんだ吸い取り線&はんだ吸い取り器
はんだ付けの習熟度が低い&はやくパーツを取り付けたくてビルドガイドを斜め読みして適当に作る、のダブルパンチが作用すると一度取り付けたスイッチをすべて付け直すはめになったりします。しました。
大半のパーツは吸い取り器(HAKKO SPPONとか)で問題ありませんが、表面実装タイプの部品ははんだの量が少なく、うまく吸い取れないこともあるため吸い取り線もあると安心です。
エポキシ系接着剤
モゲマイクロ対策。モゲないマイクロが製品化するまでは我慢しましょう。
スイッチサイエンスさんのモゲないPro Micro互換機のテスト版を頂きました😃めちゃコンパクトに感じます。 pic.twitter.com/Bm79AVN1wb
— ないん (@pluis9) May 6, 2018
余剰パーツ
以下のパーツは組み立てミスや初期不良で交換する場合に備えて、必要数ちょうどではなく多めに買っておくと安心です。
- Pro Micro
- キースイッチ
- LED
- ダイオード
- 抵抗
通電するパーツほぼ全部ですね。
僕はLEDが2箇所ほど点灯せず、LEDだけ交換しようとしたらリードが折れてスイッチごと付け直すはめになったのですが、それでも点灯しないので諦めました。余剰パーツがあってもどうにもならないこともあります。
雑感
- 当初考えていた配色でキーキャップを買おうと思ったらDCS ProfileでPBT製のものは黒やグレーの選択肢がめちゃくちゃ少なくて、妥協の産物みたいな配色になってしまった
- キーボード作るよりTRRSケーブル作るほうがメチャクチャ難しかった、TRRSのプラグ配線スペースキツすぎ
- バックライトビカビカさせるのとかゲーミングキーボードみたいで恥ずかしくない?ちょっと辛くない?って思ってたけどいざやってみるとイイ……これはいいぞ……
制作費
Q:ErgoDox完成品より安く作れたんですか?
A:$143.78(¥15,815) + ¥4,269 = ¥20,084 で作れました!
嘘です!あちこちからパーツをバラバラ取り寄せて送料1万円くらいかかってます!3万円超えました!
pimp my keyboardでブランクキーキャップを買い集めるのがたぶん一番よろしくなかったと思います。AliExpressとかで適当に買ったほうがいい。
まとめ
キーマップ調整中なのでまだまだ快適には程遠いですが、ちょっとずつ手に馴染んでいくのがいい感じです。
職場と自宅間を持ち歩くのが面倒になってきたので自宅用にもう1個作ろうかなーと思ったら
- Development of Iris 3.0 with on-board controller in progress
- Will feature USB-C port
USB-C対応のrev3.0が開発中のようなので、しばらくスイッチやキーキャップを買い集めて待ってみます。Pro Microじゃない別のマイコン使うんですかね。