このメモの目的
anaconda を操作しようとするたびにコマンドの検索をしていたので、コマンドリスト的に自分が使うものを羅列します。プロキシ環境下での設定、などのメモも追記しました。
この記事では Windows 7/10 64 bit にインストールした anaconda を使っています。
一つだけ記憶しておくとしたら、conda info -e
で環境のリストを見られる、ということ。
あとは activate
で所望の仮想環境に入って作業します。必要に応じて update --help
install --help
などを参照しながら、環境のメンテナンスができるはず。
conda の仮想環境は何がうれしいのか
仮想環境ごとに異なるバージョンの python (例えば、2.7 と 3.5 と 3.6)を切り替えて使えるので特定のパッケージを使うためには、Python のバージョンを変えなければいけないときに、管理が簡単になります。
また、インストールの手間が短いので、一つの環境にパッケージを沢山詰め込むことなく、クリーンな環境に必要なパッケージだけをインストールした、クリーンな環境で使えます。
実体としては、C:\Users\[ユーザ名]\Anaconda3\envs
の下にそれぞれのファイル一式がインストールされ、どの環境を利用するかをコマンドラインの activate
コマンドで選びます。
コマンドリスト
- conda -h ヘルプ
- conda info -e 環境のリストを見る
- activate [環境の名前] 仮想環境に切り替える
- deactivate 仮想環境を終了する
- conda update --all 今作業している仮想環境のパッケージ更新
- conda update ipython spyder notebook numpy matplotlib pandas scikit-image 今作業している仮想環境で、指定したパッケージを更新
- conda create -n py27 python=2.7 anaconda anaconda を指定するとデフォルト全部のインストールになる
- conda create -n scipy36 python=3.6 scipy matplotlib scikit-learn spyder pandas ipython Python 3.6 を指定し、列挙したパッケージをインストールした仮想環境を作る。依存関係はお任せで良い。例えばここでは numpy を省略しているけれど、依存関係があって必要なので導入される
- conda list 現在の仮想環境のパッケージ全リスト
- conda list -n myenv 仮想環境 'myenv' にインストールされているパッケージの全リスト
- conda list --export > package-list.txt 環境再現のためのリストを出力
- conda create -n myenv --file package-list.txt 出力したファイルに基づいて同じ内容でインストール
anaconda のインストール
Windows 用の miniconda python 3.6 をインストールし、パッケージは仮想環境下で構築します。
- (base) の環境は使わないで、明示的に選んだ仮想環境下で作業する。
- ライブラリーの導入テストは、新しい仮想環境で行う。
Windows パスワード付きプロキシ環境下で使う
プロキシ通過に必要な環境変数を設定してから、conda コマンドを使うことで、ネットワークインストールが可能になります。
E:\Calc>set HTTP_PROXY=http://[userID]:[passwd]@proxy.of.your.domain:8000
E:\Calc>set HTTPS_PROXY=https://[userID]:[passwd]@proxy.of.your.domain:8000
Windows プロキシ環境で pip を使う設定
Windows 7/10 でパスワードつき proxy 環境下で、コンパイルの必要な pip インストールを行うための手順
- c++ コンパイラとして、Visual C++ 2015 Build Tools を使うことを想定します。
- vc のバージョンと python のバージョンとの対応関係があるとのことなので、ここでは python 3.5 の仮想環境を作って試しました。
- pip で proxy を越えるためには、環境変数をセットします。(conda と共通)
- anaconda で 仮想環境を選んだ上で、Visual C++ 2015 Build Tools の vcvarsall.bat を実行して、コンパイラの環境変数を設定します。ここでは 64ビット windows を設定します。(何もしなくても cl コマンドが通るなら、これは不要かもしれません)
E:> cd E:\Calc\pycudaTest
E:Calc\pycudaTest>activate cuda35
(cuda35) E:\Calc\pycudaTest>set HTTP_PROXY=http://[userID]:[passwd]@proxy.of.your.domain:8000
(cuda35) E:\Calc\pycudaTest>set HTTPS_PROXY=https://[userID]:[passwd]@proxy.of.your.domain:8000
(cuda35) E:\Calc\pycudaTest> pushd "C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\VC"
(cuda35) C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\VC>vcvarsall.bat amd64
(cuda35) C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\VC>popd
(cuda35) E:\Calc\pycudaTest>cl
Microsoft (R) C/C++ Optimizing Compiler Version 19.00.24210 for x64
Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved.
usage: cl [ option... ] filename... [ /link linkoption... ]
(cuda35) E:\Calc\pycudaTest>pip install pycuda
- (vcvarsall.bat x86 とすると 32ビットx86のコンパイラ となります)
- NVIDIA の説明に従って、ドライバ、cuCNN をインストールしたあと、このコンパイラ環境で cupy のインストールまで行けました。
- 別の方法として、レジストリを読み取って
vcvarsall.bat amd64
を実行させるバッチファイル を提案している記事もあります。