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Fusion 360のアドインの作り方_準備編

Last updated at Posted at 2023-05-02

はじめに

はじめに、なぜ自分がこの記事を書こうと思ったのかについて説明したいと思います。
自分は卒業研究の関係で、Fusion360のアドインの開発をすることになったのですが、調べても調べても日本語の記事がなく、英語の記事もあまりなく、本当に苦労しました。
一方で、Fusion360では学問分野をはじめ、広く使用されるCADアプリケーションです。にもかかわらず、ものにすればとても大きな恩恵を享受できるアドイン開発が浸透していなく、とても歯がゆい気持ちを持っていました。
そこで、日本語で詳しく解説した記事を書くことで、アドイン開発へのハードルを下げ、より多くの人に開発してもらい、恩恵を享受してもらいたいと思い、今回の執筆に至りました。
この記事では、アドインを作る上での事前知識や準備について説明したいと思います。

まず、アドインってなに?

Fusion360には、デフォルトのCAD機能に加え、スクリプトやアドインという拡張機能を実装することができます。例えると、Excelのマクロのような感じです。

デフォルトだと、歯車を自動生成してくれるようなものがあります。

スクリプトとアドインの違いについて、前者は一回のみ実行してくれるのに対し、後者は実行停止をしない限り起動し続けるという感じです。簡単なアプリケーションのようなものを実装したい場合は、アドインで実装するといいかもしれません。

アドインの作り方

ここでは、Macを用いる場合の作り方を説明します。Windowsで作る時も、プロジェクトが保存されるディレクトリが違うだけで、それ以外は同じです。

ユーティリティのスクリプトとアドインをクリックして、
スクリーンショット 2023-05-02 17.19.41.png

マイアドインの作成ボタンを押すと、
スクリーンショット 2023-05-02 17.20.00.png

このような画面が出てきます。プログラミング言語をC++とPythonの2つから選び、プログラムの名前をつけます。サンプルコードも充実しているので、Pythonの方がおすすめです。フォルダの場所は、後で編集するときのために覚えておきましょう。
スクリーンショット 2023-05-02 17.20.37.png

作成ボタンを押すと、このように新しく追加されます。ここの編集ボタンを押すと、コードの編集ができます。編集環境はVisual Studio Codeです。インストールされていない場合、最初にインストール作業が自動で行われます。
スクリーンショット 2023-05-02 17.21.01.png

Fusion360 API

スクリプトやアドインを作るためのFusion360 APIが公開されています。

クラスライブラリは、Fusion 360 API Reference ManualのObjectsに書いてあります。全部で700ほどありますが、おそらく使うのはせいぜい100〜200なので、安心してください笑
スクリーンショット 2023-05-02 16.18.43.png

また、サンプルコードも載っているので、参考にすると良いと思います。
スクリーンショット 2023-05-02 16.19.24.png

デフォルトのコード

アドインのプログラムを作成し、編集を押すと、デフォルトで以下のようなコードが書かれた、プログラム名と同じ名前のpythonファイルが開かれます。run関数はアドイン実行時に呼ばれる関数で、stop関数はアドイン停止時に呼ばれる関数です。このスクリプトがアドイン実行時に最初に呼ばれます。このスクリプトを、ここではMainスクリプトと名付けておきましょう。
スクリーンショット 2023-05-02 17.22.10.png

ディレクトリ構造は、以下のようになっています。プログラム名のフォルダの中に、Mainスクリプトファイルといくつかのフォルダがあります。Mainスクリプトに書いてある、commandsやfutilはこれらのフォルダ内やこれらのフォルダの中にあるpythonファイルなどを指しています。
ぶっちゃけ、自分で一からプログラムを作るなら、Mainスクリプトのファイル以外、消してもらって構いません。

スクリーンショット 2023-05-02 17.42.40.png

いかがだったでしょうか。次の記事からは、アドインの作り方について、もっと詳しく解説していきたいと思います。

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