Q. 「その AI でどうやってビジネスする???」
A. 「分かりません。」
Qiita に書くべき内容でないかもしれないですが、受託開発のソフト屋で AI やデータサイエンティストの仕事を求められイライラしている方には共感が得られるかもしれません。
昨年は幾つかの案件を行っており多忙でした。最近になり案件がひと段落したためキャッチアップのため社内勉強会やスペシャリスト集会の議事を見返していました。絶望した。
AI は誰でも使える状況になってきている。AI の分野のうち画像認識に関しては各クラウドサービス(例:AWS Rekognition
, Google Cloud Vision API
)で用事が足りるかを考えて、もう少し踏み込んだ場合も OpenMMLab のように論文の実装をまとめてくれているフレームワークが存在している。言語モデルと合成音声に関しても直にそのようになるだろう。NLP/言語モデルは詳しく知らないが Azure OpenAI Service
が噂の ChatGPT の実装を提供してれるのだろう。
話題の OpenAI がプラットフォームと理論を握れば、日本企業の得意技 "カイゼン" はうまくいかない。彼らの豊富な資源と教師データの前にリバースエンジニアリングと分析を行ったところで真似できない。本当は論文を読み込んで実装に落とし込める技術者は少ないので他社との優位性を考えて狙っていきたいが、受託システム開発の会社では競争にならないはずだ。
また、AI の導入が進むべき中小企業の大半は自転車操業で PoC の余裕がなく、まず費用対効果が社内で説明できないので仕事にならない。さらに実データに対する定量評価のための期間の話が必要などと言ったら案件化しない。私も 99%の精度のパッケージの買い切り が好きだ。
なので、私含めて何をすべきかでイライラする方も居るだろう。使えて当たり前の道具でキャッキャしていていも仕方がない。「その AI でどうやってビジネスする???」、自分たちのソリューション(目的)に AI が必要だったら使えばいいだけのように思う。AI で何かしようと考えるのは賛同できない。