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なりかくんAdvent Calendar 2023

Day 10

[10日目] 学校の食堂をIT化させる話 キャッシュレス決済を導入する際に考えた注文方式の話

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こんにちは、なりかくんと申します。
この記事はなりかくん Advent Calender 2023の10日目の記事です。

この話は、1日目から始めた学校の食堂をIT化させる話の続きとなります。今回はキャッシュレス決済を導入する際に考えた注文方式の話をしていこうと思います。

この記事の画像は、実際の学校名が入っているスクリーンショットを利用しているため一部情報を隠したスクリーンショットを利用しています。

最初に思いついた案

まず最初に思いついた案は、食堂内の注文端末1台で商品を選択・支払い・番号発券をすべて完結させれるようにしたいと考えていました。

流れとしては、最初に食堂に行き注文端末に並びます。
image.png

その後、注文端末の順番が来たら注文を専用端末で注文を開始します。そして、商品を選択してカートに入れて選択完了したら、「PayPayで支払う」ボタンを押します。
すると、PayPayの決済QRコードが表示されて、それをスマホのPayPayアプリで読み取って支払いを完了させます。
image.png

PayPayの支払いが完了すると、自動的に注文番号が発券されると同時にキッチン側のレシートプリンタに注文された商品が記載されたレシートが印刷されます。
そこから、調理が開始されます。また、客はレシートを持って席について待ちます。
image.png

キッチン側で料理の調理が終わったら、キッチンの専用端末で呼び出す番号を押して、呼び出します。
呼び出しは、席全体から見える位置に置いてあるディスプレイに表示されるようにしています。
image.png

これが、最初に思いついたキャッシュレス決済による食堂の料理受け取りシステムです。
この方法のシステムは実際に制作しました。

利用した技術

今回このシステムを構築するのに以下のような技術を利用しました。

  • キャッシュレス決済の専用注文端末・キッチンの専用端末
    • Python
    • Flet
  • 呼び出し用端末
    • JavaScript

また、商品管理にはGoogle スプレッドシートをcsvで読み込み、注文データなどはPHPとMySQLで管理しました。
FletはPython上でFlutterベースのGUIを簡単に作ることが出来るので非常に使いやすかったです。

商品管理にGoogle スプレッドシートを採用した理由としては、誰でも簡単に管理できるようにしたかったからです。
(私の学校では、全校生徒にGoogleアカウントが付与されていたのもあります。)

PythonでPayPay APIを扱うのは昨日の記事でも扱っています。

今回のこのシステムでは、PayPay APIで支払いリンクを生成してChromiumで支払いリンクを開いてQRコードを表示して、支払いをさせる形です。
また、Python側で裏でPayPay APIに支払いが完了しているをポーリングさせて、支払いが完了とフラグがついた時点でブラウザを閉じて決済完了画面に移動しています。

大きな問題

システム完成まで進んだのですが実際に導入するとなると予算の問題が発生します。このシステムを実際に食堂内に組み込むとすると以下の機器が必要になります。

  • キャッシュレス決済の専用注文端末
    • 端末本体
    • タッチ対応のディスプレイ
    • レシートプリンター
  • キッチンの専用端末
    • 端末本体
    • タッチ対応ディスプレイ
    • レシートプリンタ
  • 呼び出し用端末
    • 端末本体
    • 大型ディスプレイ
    • スピーカー

3端末も必要になってしまいます。実際にこれらの機器を具体的に見てみるとこのようになります。

  • 端末本体(3台)
    • Raspberry Pi 4
      • 10,890円
  • タッチ対応のディスプレイ(2台)
    • モバイルモニター(13インチ)
      • 16,000円
  • レシートプリンタ(2台)
    • 20,000円
  • 大型ディスプレイ(1台)
    • 27インチモニター
      • 20,000円
  • スピーカー(1台)
    • 500円程度

合計で、125,170円程度になります。学校で導入だけで12万円ほどかかるのは非常に痛いですよね。
また、実際には電源ケーブルなども必要ですし、ランニングコストでも電気代やレシート用紙などがあります。

これらを解決するために

予算問題があるので、これらを少しでも解決するように導入する際の機器をまず1つ減らすために何が出来るかを考えました。

そして、専用端末をスマホやタブレットから注文・決済が出来るようにすればいいのではないかと考えました。
このシステム自体を無くすとこのようになります。

  • 端末本体(2台)
    • Raspberry Pi 4
      • 10,890円
  • タッチ対応のディスプレイ(1台)
    • モバイルモニター(13インチ)
      • 16,000円
  • レシートプリンタ(1台)
    • 20,000円
  • 大型ディスプレイ(1台)
    • 27インチモニター
      • 20,000円
  • スピーカー(1台)
    • 500円程度

合計で78,280円程度で、約5万円程度削減することが出来ます。非常に大きいです。

スマホやタブレットから注文できるシステムについては、明日の11日目の記事で書こうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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