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SupershipグループAdvent Calendar 2020

Day 3

Flutterプラグイン開発ことはじめ

Last updated at Posted at 2020-12-02

これはSupershipグループ Advent Calendar 2020の3日目の記事です。

自己紹介

logo.png
Ad Generationというサービスで、
iOS/Androidアプリ向けのSDKを開発している、 @napo と申します。

モバイルアプリは、Androidは4.1から、iOSは10からキャリアをスタートしました。
なので、比較的遅くからはじめた方だと思います。業務を通して気づきが多い日々を過ごしています。

今の願いとしては、iOS13以降をサポートすればシェア的に問題ない世界線に早くなって、
SwiftUI/Combineが気兼ねなく使える世の中になってほしいと感じています。

なんの記事?

個人的にFlutter製のアプリが好きなので、Flutterコミュニティに何らか還元したいと思っています。
なので今回はFlutterのプラグインを開発する手順を簡単に説明したいと思います!

やりたいこと

  • Flutterアプリに導入できる自作のプラグインを用意できるようにする

要点

  • Flutterライブラリに依存してDartだけで構築できる場合は package を作る
  • Flutterから、iOS/AndroidのネイティブAPIにアクセスする必要がある場合は plugin を作る
  • ドキュメントを充実させる
  • 外部に公開は簡単だが、削除はできないので気をつける

環境

  • Android Studio 4.1
  • Xcode 12.2
  • Flutter 1.22.4

手順

①環境構築

  • Flutterの環境構築を済ませておく
  • Flutterコマンドがterminalから利用できることを確認しておく

②pluginのテンプレートを作成する

  • flutter create コマンドを利用して、任意のディレクトリでpluginのテンプレートを作成する
  • 今回は下記のように jp.co.hoge.fuga というパッケージ名で、 plugin をAndroid,iOS向けに作成することにしました!
terminal.app
$ flutter create --org jp.co.hoge.fuga --template=plugin --platforms=android,ios FlPluginSample

flutter createコマンドのオプションは下記になります。

オプション 指定できる値 補足
--org 任意の文字列
--template package or plugin
--platforms android / ios / web / linux / macos ,区切りで複数指定可能
--a kotlin or java defaultはkotlin
--i swift or objc defaultはswift

③コードを実装する

  • 主に変更するファイルたちは下記になります。

  • /lib/[プラグイン名].dart ファイル : パブリックAPIとなるメソッドを定義する

  • /android/配下 : Androidプラットフォーム向けのコード

  • /ios/配下 : iOSプラットフォーム向けのコード

  • テンプレート作成時に追加されている、 exsample ディレクトリに移動し、AndroidとiOSをそれぞれ事前にビルドしておきます。

terminal.app
$ flutter build apk
terminal.app
$ flutter build ios --no-codesign

Android向けのコード

  • Android Studioを起動し、 [プラグイン名]/example/android/build.gradle を選択してプロジェクトを開きます。
  • プラグイン名のモジュールが存在していると思いますので、そちらを開いて、 [プラグイン名]/java/[パッケージ名]/[プラグイン名]Plugin というファイルに実装を追加していけばOKです。

iOS向けのコード

  • Xcodeを起動し、 [プラグイン名]/example/ios/Runner.xcworkspace を選択してプロジェクトを開きます。
  • プロジェクトナビゲータから Pods/Development Pods/hello/../../example/ios/.symlinks/plugins/hello/ios/Classes 配下のファイルに実装を追加していけばOKです。

つまり、Android Studio, Xcode上から、exsampleで自動追加されたテストアプリを実行しながら、直接プラグインのコードを修正できるということですね!
本当に作りやすく考えられていて、感動します。

パブリックAPIと各プラットフォームのコードを接続する

パブリックAPIを定義している、.dartと、Android, iOS向けにそれぞれ記述したコードを、
platform-channels を用いて実装をおこなう

④ドキュメントを記載する

  • プラグインの挙動とは直接関係はないのですが、外部への公開を考えている場合、下記の4点が必要となります!
  • README.md そのプラグインの解説を記載したファイル
  • CHANGELOG.md 各バージョンでの変更を文書化したファイル
  • LICENSE そのプラグインのライセンスを記述する
  • パブリックにしているAPIに対して、コメントを記述する(コメントを基に自動でdartdocが生成されAPIドキュメントとなる)

⑤プラグインを公開する

Flutterでは、 公式でpub.dev というDartパッケージを一覧できるサイトがあります。
他の開発者にも使ってもらえるよう、公開したい場合は下記をおこなってください。

  • 公開するプラグインが問題ないかを事前に --dry-run をおこなってチェックする
terminal.app
$ flutter pub publish --dry-run
  • 問題なければ、下記コマンドで、プラグインを公開できます! ※一度公開してしまうと、削除はできないので慎重に!
terminal.app
$ flutter pub publish
  • 公開したプラグインは④で準備したドキュメントを基にしてスコアリングされます。

(下記は公式のパッケージ provider のスコアです)

スクリーンショット 2020-12-02 13.10.04.png

プラグインに対するスコアが視覚的にわかりやすいので、
ドキュメントを充実させたくなるモチベーションがあがるので楽しいですね!

⑥お疲れさまでした!

Flutterはドキュメントやサンプルが非常に充実していて、
何かハマっても、ちゃんと解決にたどり着けることが多いと感じています。

個人的にはFlutterというコミュニティが、もっともっと盛んになるよう心から願っています。

明日は、 @dictav さんの 「Sapperを使ったWebアプリケーション開発」 です!お楽しみに!

参考

最後に

Supershipではプロダクト開発やサービス開発に関わる人を絶賛募集しております。
ご興味がある方は以下リンクよりご確認ください。
Supership株式会社 採用サイト
是非ともよろしくお願いします。

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