python で socket受信を多重化する（サンプルプログラム）

はじめに

以前書いた記事 が、１リクエストずつしか処理できない形になっていたので、マルチスレッド化して多重化（同時処理）できるようにしたサンプルプログラム。
backlog(ドキュメント読んだ限りでは受信可能数)という引数設定があったため、勝手にやってくれるのかと勘違い…。

環境

• windows10 pro
• wsl2(20.04.5 LTS (Focal Fossa))
• Dockerのバージョン
  • Docker version 20.10.18, build b40c2f6
  • docker-compose version 1.29.2, build 5becea4c
    ※Docker Desktop ではありません
    ※通信のリクエストは、Windowsからも行っています
• python 3.10.7
• コンテナのポート設定については

ports: 
  - 50000:50000

　を入れています

コード

receive.py

import socket
from concurrent.futures import ThreadPoolExecutor
import time

# 受信IP
RCV_HOST = "0.0.0.0"
# 受信ポート
RCV_PORT = 50000
# 受信可能数（指定以上超えると、待ちが発生せずに処理終了？？）
BACKLOG = 10
# 一度の通信受信できる最大データバイト数
BUFSIZE = 1024
# 最大同時処理数
MAXWORKER = 10


# 受信～返信処理
def data_comminicate(conn):
    while True:
        try:
            # 通信を受信
            rcv_msg = conn.recv(BUFSIZE)
            # 内容がないときは、処理をしない
            if not rcv_msg:
                break
            # 受信内容の確認
            print("rcv_msg:", rcv_msg)

            # 多重化しているかの確認(ここに受信データを使った処理を記載)
            print("before sleep:", rcv_msg)
            time.sleep(10)
            print("after sleep:", rcv_msg)

            # 返信処理
            conn.send(b":Received - " + rcv_msg)

        except Exception as e:
            break
        finally:
            conn.close()


if __name__ == "__main__":
    try:
        # ソケット定義
        sct = socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM)
        # 再使用設定(３つ目の引数は違う可能性あり)
        sct.setsockopt(socket.SOL_SOCKET, socket.SO_REUSEADDR, BACKLOG)
        # 受信設定
        sct.bind((RCV_HOST, RCV_PORT))
        sct.listen(BACKLOG)

        # マルチプロセスで実行
        with ThreadPoolExecutor(MAXWORKER) as executor:
            # 継続受信のため、ループ
            while True:
                try:
                    # コネクション定義(切断処理の判定対策)
                    conn = None
                    # 受信の待機
                    (conn, addr) = sct.accept()
                    # マルチプロセスで データ受信～返信を実行
                    executor.submit(data_comminicate, conn)
                except KeyboardInterrupt as e:
                    # キーボード(ctrl+c等)で抜けたとき
                    print("KeyboardInterrupt", e)
                finally:
                    # 受信せずに終わる場合(ctrl+c等)は、処理を抜けさせる
                    if conn is None:
                        break

    except Exception as e:
        # socketオブジェクトの定義ミス
        print("socket variable error", e)
    finally:
        # socketオブジェクト終了
        sct.close()

最後に

あまり自分の意向に沿った記事が見つけられなかったため、bing の AI チャットで concurrent.futures の ThreadPoolExecutor を使った socketの多重化サンプルプログラムが欲しい みたいなキーワードで生成させると、かなり意向に沿った感じのサンプルを作成してくれました。
threadpoolexecutor で…とするとpythonのデフォルトパッケージではなく、threadingでやると…というような回答が来ましたので、調整は面倒ですが、なかなか面白くもあるなと思った次第です。