1. はじめに🥸
開発を進めるうえで避けて通れない「環境変数」。聞いたことはあるけど、詳しくは分からない…そんな初心者向けに、環境変数の基本をわかりやすく説明します。
本記事の目的
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PATH
や〇〇_HOME
を適切に設定する意味を理解する - 環境変数を正しく設定し、スムーズに開発できるようにする
この記事では、特に重要な 「PATH」 と 「〇〇_HOME」 の2つを中心に解説していきます。
2. PATH とは?🛣️
その前に…環境変数って何?
環境変数とは、OSやアプリケーションが動作するために必要な設定情報 のことです。簡単に言えば、プログラムがどのフォルダを参照すべきかを指定するためのものです。
PATH の役割
PATH
は、コマンドライン(CUI:Character User Interface)でプログラムを実行するときに、そのプログラムの場所をOSに教えるための設定 です。
「PATHを通す」とは?
巷でよく言われる「PATHを通す」とは、プログラムの実行ファイル(バイナリ)のディレクトリを PATH
に追加すること を指します。
例えば、Javaをインストールした場合、PATH
にJavaの実行ファイルの場所を追加すると、以下のようにコマンドが省略可能になります。
PATHを設定した場合
java -version
PATHを設定しない場合(フルパスで指定が必要)
/usr/lib/jvm/java-17-openjdk/bin/java -version
このように、PATH
を通すことで 「どのディレクトリにあるプログラムかを毎回フルパスで指定しなくても済む」 というメリットがあります。
3. 〇〇_HOME(インストールディレクトリ)とは?🏠
〇〇_HOME
を指定する意味
〇〇_HOME
は、特定のソフトウェアやツールのインストール場所を明示し、他のプログラムがそれを参照できるようにする環境変数 です。
例えば、Javaの場合は JAVA_HOME
を設定すると、MavenやGradleなどの開発ツールがどのJDKを使うかを識別できるようになります。
〇〇_HOME
を設定するメリット(例.JAVA_HOME)
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開発ツールが正しく動作する
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JAVA_HOME
を設定しておけば、MavenやTomcatが適切なJDKを参照できる
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複数バージョンを切り替えやすい
- Java 8とJava 17など、複数のJDKを管理するときに便利
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環境の一貫性を保つ
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PATH
だけに依存するとバージョン管理が難しくなるが、JAVA_HOME
を指定すれば確実に特定のバージョンを参照できる
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スクリプトやCI/CDの自動化に役立つ
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JAVA_HOME
を設定することで、ビルドツールやデプロイツールが適切なJavaのパスを認識できる
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JAVA_HOME
の設定例
export JAVA_HOME=/usr/lib/jvm/java-17-openjdk
export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
この設定により、java
コマンドをどこでも使用でき、Mavenなどの開発ツールが正しいJDKを認識できるようになります。
4. まとめ🌟
✅ PATH
は「コマンドを簡単に実行できるようにする設定」
✅ 〇〇_HOME
は「ソフトウェアのインストール場所を指定する設定」
環境変数を適切に設定することで、開発環境をスムーズに運用できるようになります。特にJAVA_HOME
の設定はJava開発では必須なので、ぜひ意識して設定してみてください。