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Djangoのウィンドウ関数を試しました。

Last updated at Posted at 2019-05-20

お疲れ様です。@naokiurです。

djangocongressに参加させて頂きました。
ためになる、興味深い発表を拝見しました。
素晴らしい機会を本当にありがとうございます。

拝見した、Make Query Great Again!
に触発されて、
Djangoのウィンドウ関数について調べました。

環境

  • MacBook Pro (Retina 13-inch、Early 2015)
  • macOS High Sierra 10.13.6
  • IntelliJ IDEA CE 2019.1
  • Python 3.7.3
  • Django 2.2
  • Django sqlite3 3.27.2

実施したこと

  • ウィンドウ関数を調べる
  • Djangoでの記述方法を調べる

そもそもウィンドウ関数とは

sqlite3のウィンドウ関数は、PostgreSQLのウィンドウ関数を元にしているとのことなので、
PostgreSQLのドキュメントを確認しました。

3.5. ウィンドウ関数
ウィンドウ関数は現在の行に何らかとも関係するテーブル行の集合に渡って計算を行います。
これは集約関数により行われる計算の形式と似たようなものです。
とは言っても、通常の集約関数とは異なり、
ウィンドウ関数の使用は単一出力行に行をグループ化しません。
行はそれぞれ個別の身元を維持します。
裏側では、ウィンドウ関数は問い合わせ結果による現在行だけでなく、それ以上の行にアクセスすることができます。

  • 集約関数と似ているもの
  • 単一出力行に行をグループ化しない

SELECT結果のあるグループごとに対して、
計算し、その情報を行ごとに付与することができる、
と理解しました。

前提

プログラムで使用されていたテーブルを、
流用させて頂きます。

django model

from django.db import models


# Create your models here.
class SushiTopping(models.Model):
	""" タコ、サワラ、シメサバなどの具材 """
	name = models.CharField(max_length=255)

	class Meta:
		db_table = 'sushi_topping'


class Menu(models.Model):
	""" お品書き """
	name = models.CharField(max_length=255, unique=True)
	price = models.IntegerField(default=0)
	sushi_toppings = models.ManyToManyField(SushiTopping)

	class Meta:
		db_table = 'menu'


class Sale(models.Model):
	""" 売上 """
	sales_date = models.DateTimeField()
	menu = models.ForeignKey(Menu, on_delete=models.PROTECT)

	class Meta:
		db_table = 'sale'

テーブル

  • menu
    • id
    • name
    • price
  • sushitopping
    • id
    • name
  • menu_sushi_toppings
    • id
    • menu_id
    • sushitopping_id
  • sale
    • id
    • menu_id
    • sales_date

ユースケース

こんなものをサンプルとして考えました。

  • 売上の推移を見たい

Aが売れ、Bが売れ…と続き、
その時点での売上がいくらだったか、
というのを出力してみたいと思います。

出力イメージは以下です。

イメージ

yyyy/mm/dd hh:mm:ss メニュー名 金額 そのときの売上合計額

2019/05/18 10:00:00 A 100 100
2019/05/18 11:00:00 B 300 400
2019/05/18 12:00:00 A 100 500
...

SQLで書く

SELECT
    datetime(sale.sales_date, '+9 hours'),
    menu.name,
    menu.price,
    sum(menu.price) OVER(ORDER BY sale.sales_date)
    
FROM
    sale
    INNER JOIN  
        menu
    ON
        sale.menu_id = menu.id
;

全体の推移を出力するため、
PARTITION BY句は不要でした。

結果

2019-05-18 17:10:52|マグロ|100|100
2019-05-18 17:13:58|マグロ|100|200
2019-05-18 17:14:11|サーモン|80|280
2019-05-18 17:14:18|三種盛り|1000|1280
2019-05-18 17:14:26|サーモン|80|1360
2019-05-18 17:14:31|マグロ|100|1460

おお…!
一番右のカラムに、全体の推移が出力されました…!

Djangoで書く

公式を確認したところ、
Windowというfunctionを用いて、 QuerySet.annotate()を呼び出すようです。

sales_transition = Sale.objects.annotate(
        sales_process=Window(
                # 外部キーが指定されているテーブルは、 
                # `__`で各カラムにアクセスすることができる
                expression=Sum('menu__price'),
                order_by=['sales_date']
        )
)

# 確認用
[
    print('{} {} {} {}'.format(sales.sales_date, sales.menu.name, sales.menu.price, sales.sales_process) )
    for sales in sales_transition
]

結果

2019-05-18 08:10:52+00:00 マグロ 100 100
2019-05-18 08:13:58+00:00 マグロ 100 200
2019-05-18 08:14:11+00:00 サーモン 80 280
2019-05-18 08:14:18+00:00 三種盛り 1000 1280
2019-05-18 08:14:26+00:00 サーモン 80 1360
2019-05-18 08:14:31+00:00 マグロ 100 1460

おお…! SQLと同様の結果を得ることができました…!

ちなみに実行しているSQLは…?

.query()で確認しました。

SELECT
    "sale"."id",
    "sale"."sales_date",
    "sale"."menu_id",
    SUM("menu"."price") OVER (ORDER BY "sale"."sales_date") AS "sales_process"
FROM
    "sale"
INNER JOIN
    "menu"
ON ("sale"."menu_id" = "menu"."id")

自分で書いたSQLとほぼ同じものが出力されていました!

結果

Djangoでウィンドウ関数を試すことができました。
PARTITION BY句を用いることで、
データ分析や集計結果のための、
様々な出力結果を取得することができそうです。

参考にさせて頂きました

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