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エンジニアがプロジェクトマネージャーを任された時のこと その1

Last updated at Posted at 2017-10-30

はじめに

時系列

2013年 12月:ゲームエンジニアに転職。前職ではAndroid向けミドルウェア作成
2014年 4月:現在のチームに参加。当初はただのクライアントエンジニア
2016年 4月:エンジニアリーダーに就任。気付けばほぼ最古参エンジニア
2016年 12月:プロジェクトマネージャー(正確には役職なし)に就任。

どんなアプリか

シミュレーションアプリ

読む方へ

普段文章を書かないので拙い文章と構成になりますが、
同じような境遇の方、これから経験するであろう方への参考になればと思います。

はじめに

いまの会社には2013年、およそ3年前(2016年当時)に入社をしました。
当時スマートフォン端末はといえばまだandroid 2.0系が大多数、ハードウェアボタンが残っていた時代でした。
ゲームはと言えば怪盗○○○ヤルなどのブラウザを拡張したようなゲームも多く、
スマートフォンのスペックを活かしたゲームかどうか疑問のあるものが多かったです。
入社した会社はバリバリのスマートフォンゲームを作る会社で当時の自分はクォリティの高いものを作っているなと感じていました。

入社してからはクライアントエンジニアとしてUnityを使った開発にJoinしました。
しかし周りはコンシューマ出身などゲーム知識に詳しい方が多く、スタート地点の段階でかなり差があったと思います。
その為、私は自分のエンジニアとして価値を高めるため様々な分野に手を出しチームで1人いればある程度はまわる人材になろうと考えました。

そんなこんなで2年ほどチームに在籍している間、技術や絵に特化した人から他のチームに移動し、
気付けば自分が古参メンバーになっていました。
このことに関しては自分に技術がなかったからではなく、最初の目的通り1人でクライアント、サーバ、施策のチェックが出来たから残れたのではないかとポジティブに受け取っています。

そしてチームに参加して約2年半、当時の現PMに会議室に呼ばれて引き継ぎを言い渡されました。

本題

1.引き継ぎが決まった

突然呼ばれて当時のPMの別チームへの栄転が決まったと報告されました。
そして仕事を引き継いで欲しいと相談されました。
詳しく話を聞いたところ、新チームへの移動までたった1週間。
時期は12月半ば、クリマスまであと2週間程。
クリスマスから正月の流れはソシャゲ業界では一番の稼ぎ時です。
その為「別に今じゃなくても・・・」や「1週間で引き継ぎとか無理だろ・・・」と思いました。

そこから1週間は怒涛の1週間でした。
現PMからの引き継ぎ、そこから自分なりに咀嚼しての疑問点や意見のすり合わせ、
メンバーをどのように運用していくかを話しあいました。
この時に話したことや、決まったことの軸は下記の通りです。

  • 運営方針
    • KPIの何を重視するか
    • 月中に何回新規販売を行うか
    • 月中に何回イベントを行うか
  • スケジュール
    • 企画がどこまで決まって、進捗はどのような感じか?
  • メンバーの運用方法
    • 個性やスキルを考え何を任せたらよいか

2.とりあえずクリスマスと正月を越す

引き継いで一番最初のイベントがいきなりラスボス。
ユーザー期待値はありましたがスケジュールと実装は進んでいたので、
業務はとりあえず今までの延長線上でした。
ですが、実際のイベントが始まった際の指揮系統はしっかりと定めなくてはならないので下記のことを実施しました。

  • 全体
    • リリーススケジュールの整備と認識の共有
    • 監視体制の設定
    • お知らせ、パラメータ等の最終チェック

幸いメンバーのスキルは把握していたのでタスクの割り振りには困りませんでした。
ですが冬休み期間中は緊張しっぱなしで一時もPCと連絡用のスマホは離せませんでした。

3.整地する

何事もなくクリスマス、お正月を越すことができましたが、
次は周年系イベント、バレンタイン、節分と季節は待ってくれません。
しかし企画スケジュールは真っ白、どうしたものかなと。

とりあえず始めたのはスケジュール管理体制の整備と、過去実施したイベントの集計です。

まずはスケジュール管理体制の整備。
引き継いだスケジュールシートでは「イベント実施期間」、「コーディング&実装」、「申請」、「お知らせ掲載」とすべてが混ざっていました。
その為、まずはスケジュールを分かりやすくするところから始めました。

  • スケジュールの開発と運営の分離
    • 開発シート:手を動かす仕事、申請に関わる仕事を記載
    • 運営シート:イベントの開催、お知らせの掲載情報を記載
  • スケジュールのガントチャート化
    • 現在何のイベントの開催しており、いつ終わるかを記載
    • イベントの内容等によっても色分け

これを行うことによりイベントの被り、手薄な箇所が分かり、効率的な組み合わせを探せるようになりました。
イベントをいくら組み合わせてもプレイ時間が伸びないイベントのみではやがてDAUが下がっていきます。

つぎに過去実施したイベントの集計。
社内では仕様書を作るという作業はありません。
企画書からいきなり全員参加ミーティングに入り、そこで話されたことが仕様になります。
スピード感はあって良いのですが後続メンバーからするとかなりわかりにくいです。

  • 開催イベントのまとめ
    • 時系列に分ける
    • イベント種類のタグを付ける
    • 季節内容のタグを付ける
  • リソースをまとめる
    • 使用したお知らせを紐付ける
    • 配布した報酬を紐付ける

これを行うことにより埋もれていたイベント、再配布可能な報酬を探せるようになりました。

4.プロジェクトの舵を切る

スケジュールの整備などが終わり、プロジェクトとしてやれることの全貌が見えてきました。
その為小型のイベントは基本的に出来る限り省エネで行い、
大型イベントにリソースを集中させるようにしました。

次の大型イベントは3周年。
これは季節的なネタがあるわけでもないのでちょっと内容に困りました。
そこで私がとった行動は模倣でした。
エンジニア出身ですので、やはり何事も模倣から始めようと。
その為、企画も調べるところから始めれば何とかなるんじゃないかなと考えました。

この時は主に、下記を行いました。

  • 他社が行っているイベント調査と一覧表の作成
    • 季節系のイベント
    • 周年系のイベント
    • その他新規や復帰者向けのイベント

こちらは他のタイトルでもやっている一般的なことだと思います。
そのまま模倣することも可能ですが、それだけでは不十分で、
イベントの意図を組み上げるようにしました。
その時に必要だと思ったのは下記の通り。

  • 新規プレイヤー
    • 未プレイでも価値が分かるゲーム内通貨を配り新規獲得
    • 初心者向けイベントでプレイ時間を稼ぎ定着率を上げる
  • 既存プレイヤー
    • 中級者が不足しているアイテムを配り満足度を上げる
    • 同じくイベントでプレイ時間を稼ぎ離脱を防ぐ
  • 休眠プレイヤー
    • 新しい要素は必ず1個以上入れる。ただし多く入れる必要はない。
    • アプリを入れており、削除していない人が多数いるのでPush通知は有効。

上記を踏襲し初めてイベントを企画しました。
最初は企画書を見せるのも恥ずかしかったですが、
以外にすんなり受け入れられました、メンバーに感謝です。

その後はデザインの部分やパラメータなどを調整し1ヶ月ほどでFix。
無事3周年イベントは成功で終えることが出来ました。

つづく?

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