概要

Next.jsをEC2を利用してデプロイする際の環境構築をする機会がありましたので、その際に出会った問題を羅列しております。

環境

Ansible
Capistrano
Ubuntu v22.04.3
Next.js v14.x

Node.jsのインストール

Ubuntu標準のNode.jsパッケージはv10.xのため、NodeSourceを利用して指定のバージョンをインストールします。

ansible/task.yml

# nodeの特定のバージョンをインストールするための下準備
- name: import gpg key
  apt_key:
    url: https://deb.nodesource.com/gpgkey/nodesource-repo.gpg.key
    keyring: /etc/apt/keyrings/nodesource.gpg

- name: create nodesource repository
  apt_repository:
    repo: deb [signed-by=/etc/apt/keyrings/nodesource.gpg] https://deb.nodesource.com/node_20.x nodistro main
    filename: nodesource.list
    state: present

- name: Install nodejs
  apt:
    name: nodejs
    update-cache: true
  become: true

参考:
Ubuntu 22.04 LTSへの最新版Node.jsのインストール
https://self-development.info/ubuntu-22-04-lts%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%9C%80%E6%96%B0%E7%89%88node-js%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB/

PM2のインストール

Next.jsのサーバーはデーモン化が出来ないため、Capistranoのサーバー起動処理がリターンしません。
そのためNodeのスクリプトをデーモン化できるPM2を利用します。
また、PM2のログローテーションの設定にはpm2-logrotateを利用します。
PM2はpm2 installを行えるPlaybookが存在しないので、苦肉の策としてshellを利用しています。

PM2のモジュールをインストールする場合、実行ユーザーに注意が必要です。
become: trueのみ指定した場合、rootのみにモジュールがインストールされてしまいます。
become_user: xxxxxで正しいユーザーを指定しましょう。

ansible/task.yml

- name: Install pm2
  community.general.npm:
    name: pm2
    global: true

- name: Install pm2 logrotate
  shell: "pm2 install pm2-logrotate"
  become: false

- name: set pm2 logrotate config TZ
  shell: "pm2 set pm2-logrotate:TZ Asia/Tokyo"
  become: false

# ログをデイリーの0時0分に切り替え
- name: set pm2 logrotate config interval
  shell: "pm2 set pm2-logrotate:rotateInterval '*/0 0 * * *'"
  become: false

- name: set pm2 logrotate config max_size
  shell: "pm2 set pm2-logrotate:max_size 100M"
  become: false

参考
[node.js][pm2][ts-node]PM2を使ってアプリケーションを永続化・ログローテーションでログを管理する
https://zenn.dev/tsonwk/articles/3f76ce1ff60a78

※pm2-logrotateの設定をecosystemファイルに記載することは出来ない(↓公式issue)
https://github.com/keymetrics/pm2-logrotate/issues/131

ビルドIDの固定

Next.jsアプリはビルドした際に固有のビルドIDを持ち、ビルドIDが異なる場合はエラーが発生します。そのため、複数のインスタンスでビルドを行う場合、ビルドIDを固定にする設定が必要です。
Capistranoの場合、リリースしたディレクトリに最新のコミットが記載されているREVISIONファイルが生成されるので、それを利用します。

package.json

  "scripts": {
    "build": "GIT_COMMIT_HASH=$(cat REVISION) next build",
  }

next.config.js

const buildId = process.env.GIT_COMMIT_HASH

const nextConfig = {
  // ビルドIDの統一
  generateBuildId: async () => {
    // ハッシュはcapistranoにより生成されるREVISIONファイルから取得
    console.log(`BUILD_ID: ${buildId}`)
    return buildId
  },
}

参考
公式DOC：ビルドIDの設定
https://nextjs-ja-translation-docs.vercel.app/docs/api-reference/next.config.js/configuring-the-build-id

AWS EC2でNext.jsの環境構築
https://blog.vivita.io/entry/2020/08/17/112932

あとがき

コンテナであれば起きない問題がいくつか発生し、ハマることが多かったです。(現在もcssのファイル名がビルド毎に異なる問題にハマっています)
この記事がどなたかの助けになれば幸いです。

AWS EC2でNext.jsの環境構築する際の備忘録

概要

環境

Node.jsのインストール

PM2のインストール

ビルドIDの固定

あとがき