ある日 Windows10のアプリケーションが動かなくなったと連絡がありました。
Windwos10 が起動するところまではいくけれども、そこからアプリケーション諸々が起動しなくなったそうです。
「インターネットもつながらない」ということで、マシンを送ってもらって直接トラブルシュートすることにしました。
環境
- Windows10 Pro
症状
- Windows10は起動する
- Windows10が起動した直後、アプリケーションは起動する
- 数分すると新たにアプリケーションが起動できなくなる
- その状態で既に起動したアプリケーションは動作している
- その状態で既に起動したアプリケーションから別プログラムを実行することはできない
- マウスは動作する
イベントビューワ
起動した直後に「コンピュータの管理」を立ち上げ、イベントビューワを確認する。
システムのログで、「DCOMサーバーを起動できません」が大量に記録されている。
ログ中、"TextInputHost.exe" というファイルが示されている。
TextInputHost.exe で調べてみると、「Touch Keyboard and Handwriting Panel Service」のファイルらしい。
サービス
TextInputService をサービスで確認すると、「手動」の設定で状態は「実行中」となっている。このサービスの停止ボタンがグレーアウトして押せない。
TextInputService
「スタートアップの種類」を「無効」にして再起動すると、
- 数分すると新たにアプリケーションが起動できなくなる
この症状は無くなった。しかしながらこれは日本語変換システムと関係しているらしく、日本語変換が有効にできなくなる。
なのでTextInputServiceの修復を行わないといけない。
TextInputService が壊れた原因
システムログで見ると、昨晩にWindowsUpdateがかかっていて、4つのプログラムがインストールされている。
- KB5009467
- KB501042 ( 記録ミス? 多分KB5010342 )
- Microsoft OneDrive 2.012.0117.0003
- Servicing Stack 10.0.19041.1525
このうち、1番目から3番目までをアンインストールしたが改善しなかった。
となると 4番目の Serivicing Stack が原因ぽい。これをアンインストールしようとしたが、Servicing Stack はアンインストールできない仕組みになっているようだ。
修復
アンインストールで修復できないとなると、システムの復元かな? しかしながら、Windows10 ではシステムの復元はデフォルトで有効になっておらず、このマシンは有効の設定をしていなかった。
では修復セットアップが使えるかな? Windowsのインストールディスクを使って行う修復セットアップ、今ではインプレースアップグレードと呼ぶらしい。
インプレースアップグレード
以前インストール時に作成したWindows10インストールUSBメモリを使用。
このUSBのメモリは Windows7 Media Creation Tool を使って作成したもの。
まず、問題となるPCを TextInputService の「スタートアップの種類」を「無効」にして起動。「手動」に直してから以下の手順で進める。
このようにして進めると、再起動などを経てインプレースアップグレードが完了します。
途中37%でずっと止まっていて心配しましたが、放置していると進みました。
完了後、問題は解消しているようです。