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日本Androidの会秋葉原支部ロボット部Advent Calendar 2019

Day 13

KiCad 基板の 3D データをさくっと作り捨てる

Last updated at Posted at 2019-12-19

このような基板を作りました。

IMG_20191129_093529.jpg

アオノドンで、タッチセンサーとロータリーエンコーダー、TFT 液晶の乗ったパネルです。

KiCad で設計しているので 3D ビューアで立体モデルが見えますが、いろいろと悲しい感じ。

image.png

理由

  • 標準添付のロータリーエンコーダーにフットプリントライブラリに 3D データが登録されて無い
  • アオノドンのフットプリントが無かったのでピンヘッダで代用
  • 2.8in TFT 液晶のフットプリントをピン配置が同じの 2.2in TFT液晶(CR2013-MI2120)を修正し、原点を直したりして作成したが 3D データはそのままに。

手直し

今回は、ライブラリなどには手を加えず3Dデータが使える状態になるようにします。

  • ロータリーエンコーダー
  • アオノドン
  • 2.8in TFT液晶

の 3Dデータを FreeCAD でさくっと作ります。

FreeCAD

Ubuntu 18.04でFreeCad0.18.4を使いました。

FreeCad起動、新規作成、Draftワークベンチを選択します。
image.png

KiCadの3DデータはXY平面が基板面となるので上面ビューを表示、
image.png

グリッドを表示
image.png
してからSkecherワークベンチにします。
image.png

image.png

「新規スケッチを作成」-「XY平面」で「OK」

image.png

-「スケッチ上に長方形を作成」
image.png

一旦適当に書いてから、

image.png

スケッチのグリッドスナップで調整します。

image.png

Partツールベンチを選び、
image.png

「部品」-「押し出し...」とすると直方体ができます。
image.png

直方体を3つ重ねて、TFT液晶の3Dモデルをを作りました。
ExtrudeのPlacementのZ軸でどの高さに置くかを指定、Length-Forwardで押し出し量を指定、「表示」のShapeColorで色を指定します。

同様に3つ直方体を作成し、配置して液晶のモデルを作りました。

image.png

最後に、ブーリアン演算で1つのオブジェクトにまとめます。
Partワークベンチから、
image.png
ブーリアン演算を選びます。
image.png

3つのオブジェクトを合体したいですが同時に2つしかできないので、まずは2つを結合し、

image.png

結合してできたFusionと残りのオブジェクトを結合します。
image.png

image.png

できたら、STEP with colors形式で保存。ちゃんとライブラリに登録するにはライブラリパスにしないといけませんが、今回は作り捨てなので適当な場所に保存します。

KiCad

image.png
PCBnewで、基板に配置したフットプリントのプロパティを表示、
3Dモデルを入れ替えます。

image.png

他のパーツを作る

アオノドンと ロータリーエンコーダも同様に作ります。
ロータリーエンコーダーはシャフトを作ったので直方体ではなく、円を描いてから押し出しています。

image.png

ここで、中心はグリッドにスナップできますが、直径は拘束ツールで数値指定しています。

image.png

また、シャフトの切り欠きはブーリアン演算で円柱から直方体を引き算しています。

image.png

作った3Dデータ

image.png

ちゃんと作るには

今回は、ピンやパッドは省略して雰囲気だけぱっと作りました。

こちら
「KiCad向けの3DオブジェクトをFreeCADのCadQueryを利用して作成する方法」
http://asukiaaa.blogspot.com/2018/09/kicad3dfreecadcadquery.html

では、CadQuery を使う方法が紹介されてます。恐らくピンやパッドなどはこの方法を使うとうまく作れるのではないかと予想しています。

また、ライブラリとしてちゃんと作るには、その他にデータ作成時に2.54倍したものをVRML形式で保存、ライブラリのパスの通った位置に登録とする必要があるかと思います。

そこらへんは、またの機会に・・・!

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