ALEXON CS-5000NEO は QNAP NAS TS-653 Pro のOEM品だそうだ。
起動中に止まってしまう。
HDD抜いてファクトリーリセットすればいいんじゃないの? と思ったら、どうやらそんな簡単なことではないらしい。
症状
ここで、症状が紹介されている。
- ビープ音が鳴らない
- HDMI 出力が無い
- SYSTEM BOOTING >>>> が延々とループ表示
- 全HDD LED が赤色で点灯
- この症状が起こる直前に、ファンや温度モニターに異常値が報告されていた
起こる機体
先のフォーラムで寄せられた "SYSTEM BOOTING>>>> club" のメンバーは以下の通り。
- TS-251
- TS-251+
- TS-451+
- TS-851
- TS-453 Pro
- TS-853 pro
修理
マザーボード上に「LPC-CN1」 というポートがあります。
このポートの1番線を100Ω抵抗でプルダウンします。
ポートの8番ないし10番がGNDなのでそことはんだづけします。
表面はコネクタがあるので裏側にはんだづけしました。
修理完了
仮組みして電源を入れてみます。
しばらくすると画面が変化して、起動が進んでいるようです。
Qfinder で無事見つけることができました。
原因
LPC-CN1 とは、Low Pin Count バスのことかな。BIOS ROMなどの低速インターフェース用のものになります。
今回プルダウンした LPC-CN1ポートの1番は、テスターチェックすると、F71869AD の38番ピンに接続になってました。
F71869 はファンのスピードカウントや温度モニターなどのハードウェアモニター機能があるらしいですね。
該当ピンを調べてみました。
North bridge bit select pin ということらしいです。
VIH / VIL が 0.9 / 0.6V ということで、この電圧が大きな異常値になっていることが原因らしいです。
ここの電圧異常は F71869 の劣化かなと思ったらそうではなくてIntel Atom/Celeron/Pentium の Silvermont
プロセッサの問題らしい。VLI89 エラッタ によって、LPCクロック回路に劣化が発生するとのこと。
この問題は Intel Atom C2000ファミリーの問題として広く知られていて、Cisco や Synology 製品なども影響を受ける。
QNAP の "SYSTEM BOOTING>>>> club" で使われているプロセッサは Celeron であるが、同様の問題のようだ。
どのCPUファミリに影響が出ているかについては、以下の記事に言及がある。
「Silvermont Erratum - 展覧会 - PANASYS」
対策の有効性
CPUのダイに含まれるトランジスタの劣化問題なので、この対策を行っても抜本的ではなく更にトランジスタの劣化が進めばサイド起動しなくなることが予想される。
おまけ 分解方法について
分解してマザーボードを取り出します。
マザーボードを取り外すのに、なかなか外れないなと思ったらこんなところにネジが!
わかってしまえば、マザーボードを取り出さなくても対策できそうです。