LibreOffice には Math という数式記述の仕組みがありますが、数式レンダリングに定番のある TeX の仕組みを LibreOffice に導入してみます。
環境
(2024/01/10 以下の環境で再確認)
- LibereOffice Version: 7.3.7.2
- Ubuntu package version: 1:7.3.7-0ubuntu0.22.04.4
- Ubuntu 22.04 LTS Linux
- TexMaths 0.50
texmath
OOo の時代のプラグインですが、現在の時点の LibreOffice でも問題なく使えます。バックエンドで TeX が動く環境であることが必要です。一般的に TeX はインストールがめんどくさいという印象がありますが、 Ubuntu だと apt コマンド一発でインストールできます。
インストール
まず、TeX 環境として texlive をインストール
$ sudo apt install texlive
プラグインも、apt からインストールできます。
2024/01/10 変更
以下の方法でインストールされる TexMaths は 0.43-2.1 でした。記号パレットが表示されないので公式パッケージからインストールします。
$ sudo apt-get install libreoffice-texmaths
プラグインは、「ツール」-「拡張機能マネージャ」で以下のリンクを押して取得します。
:::note warn
2024/01/10 追記
確認時点では0.52が最新ですが、LibereOffice Version: 7.3.7.2 との組み合わせだとエラーが出ました。0.51.1,0.51
もエラーが発生します。0.50をダウンロードしてください。
:::
再起動もせずに使用できるようになりました。
「π」のマークを押すと入力画面が出てきます。
数式を入力して
「LaTeX」ボタンを押すと数式がレンダリングされます。
拡大縮小しても、ジャギーは見えずなめらかに描画されます。
活用
文字色
LibreOffice から描画オブジェクトの書式指定
LibreOfficeから書式指定すると、数式を編集し直すと元に戻ってしまいます。一時的な書式として割り切る必要があります。
文字色はLibreOfficeからは操作できないようです。背景を塗ることはできました。
数式を編集し直すと回転はキャンセルされてしまいます。同様に、線や背景色、透明度などもキャンセルされてしまいます。
仕組み
画像を右クリックして「説明」を押すと、数式が入っていることがわかります。
トラブルシューティング
The selected object is not a TexMaths equation
数式を再編集しようとすると、この表示になってしまう。
どうやら描画オブジェクトにテキストをうっかり入れてしまうとその症状が起こるっぽい。また、テキストを入れようとしてキャンセルしても同様の症状になる。
「説明」を確認するとどういうわけか空っぽになっている。
そういうときは、他のオブジェクトなどを一旦選択し、
再度問題の数式を編集するとOK.
他のオブジェクトは数式でもいいし、他のページなどを選択しても良い。
パレットが表示されない
Ubuntuパッケージをインストールしたら調子が悪い。
メニュー上のアイコンが少ないし、
http://roland65.free.fr/texmaths/docs.html
によると、
ということなので、0.46以降にしなければいけないかな?
Ubuntuパッケージ版の TexMaths を削除して、
$ sudo apt-get remove libreoffice-texmaths
公式パッケージをダウンロードして使うとOK。
インストール時にエラー
(2024/01/10 追記)
拡張機能マネージャからダウンロードできるバージョンは 5.2だが、sourceforge からダウンロードした 5.4 を使用しようとした場合、
https://sourceforge.net/projects/texmaths/files/
インストールするとエラーが出る。OKを押すと使用できるようだが、拡張機能マネージャ経由がいい感じ。
実行時エラー
0.52で発生しました。プラグインバージョンを下げる必要があります。LibereOffice Version: 7.3.7.2 だt 0.50 までの対応のようです。