キッズの実習に天気図を描こう!
現在は天気予報を知りたいときにはレーダー画像やアメダスなどがポピュラーとなり、天気図は馴染みがなくなってきていますが、太古の20世紀においてはテレビや新聞などでも天気図から解説を展開していて天気図はとても見慣れたものでした。
インターネット普及以前にいちはやく天気図を入手するためには、ラジオで気象通報を聞きながら自力で天気図を描いていました。
以前は NHK ラジオで1日3回、更に短波放送などでも気象通報が放送されていましたが・・・現在は哀れなことに NHK ラジオ R2 でやっている1日1度の放送のみになってしまいました。
さて、低気圧/高気圧/天気記号/前線などの天気の基礎は中学理科で学びます。それを身につけるためには今でも天気図を描くのが1発です(老害)。
今、気象通報を聞きながら天気図を描くにはどうしたらいいでしょうか?
気象通報音声データを入手する
気象通報は NHK ラジオ R2 で毎日午後4時00分~ 午後4時20分。
聞きのがしサービスで Web から聞けるかな?
おおっと思ったがクリックしてもタイトルが出るだけなのですね。一体・・・
仕方がないので自前で録音します。しかし毎日16時に録音は絶対に忘れるので、自動化しましょう。
環境
- Ubuntu 20.04
ですが、基本的には RaspberryPi でも使えるはずです。
また、処理の中心は Python なのでタイマー設定をWindowsなりの設定にすれば Windows でも同様にできる(多分)。
らじる★らじる の自動録音
以下のページに収録されている、 python プログラム(ライセンスはGPLv3+)を使用しました。
元記事は RaspberryPi ですが、PC 上のUbuntu でも問題なく動作します。
「らじる★らじるの再生や録音を自動化::kakurasanのLinux書庫」
https://kakurasan.tk/raspberrypi/raspberrypi-automate-playing-and-recording-radiru/
ダウンロードしたプログラム
- play-radiru.py
- radiru-get-streamurl.py
- rec-radiru.py
テストします
$ ./rec-radiru.py tokyo r1 100 r1.aac
としたら、100秒録音した r1.aac ができて、VLCで再生できた。
/home/nanbuwks/Downloads/radiru/rec-radiru.py tokyo r2 120 /home/nanbuwks/Downloads/radiru/気象通報`date "+%Y%m%d"`.aac
としたら、
/home/nanbuwks/Downloads/radiru/気象通報20210613.aac
ができた。
crontab に登録しよう。
00 16 * * * /home/nanbuwks/Downloads/radiru/rec-radiru.py tokyo r2 1300 /home/nanbuwks/Downloads/radiru/気象通報`date "+\%Y\%m\%d"`.aac
という内容の cronset ファイルを作る。(2021/06/20修正:らじる★らじる再生遅延のため番組終了までに録画時間が切れることの対策のため、録音時間を1200秒から1300秒に変更しました。)
先程は date コマンドのフォーマットパラメーターに "+%Y%m%d"
としたが、crontab に渡すために % をエスケープして "+%Y%m%d" とします。
$ crontab cronset
で登録した。
聞き取り
観測地点リスト
天気記号
リストや地図に記入するのは以下の日本式天気記号です。慣れないうちは印刷して手元に置いておくのがいいでしょう。
File:天気記号.png
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:%E5%A4%A9%E6%B0%97%E8%A8%98%E5%8F%B7.png
Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 license.
海洋観測ブイ記入表
漁業気象記入表
天気図を描く
表に記入したら天気図を作ります。PublicDomainで白地図を作ろうと思いましたが取り急ぎ以下のものを使用させていただくことにしました。
「天気図用紙をつくってみた: ふみんのつぶやき」
http://fumin.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-d060.html
改変しない限り自由に御利用頂いて結構です
ということなので、CC BY-ND 相当のライセンスになりそうです。
おまけ
気象通報の原稿は以下のページの「各地の観測値と低気圧や前線の位置」にあります。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/tenkizu.html
気象庁作成の天気図はこちらにあります。
https://www.jma.go.jp/bosai/weather_map/
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/tenkizu.html
によると、
一日7回(3、6、9、12、15、18、21時)の観測データをもとに、日本周辺域における実況天気図の解析を行い、観測時刻の約2時間10分後に発表します。
また、地上天気図以外の天気図もこのページにあります。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/tenkizu.html