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DifyAdvent Calendar 2024

Day 23

ノンエンジニアの私が、Difyを使ってハッカソンで優勝した話

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はじめに

弊社、株式会社リンクアンドモチベーションでは2024年から生成AIを活用した生産性向上プロジェクトを本格的に行なっています。ChatGPTをはじめとするサードパーティツールを活用する一方、自社内での専用ツールの開発をDifyを活用して行っています。

前提

私は現在、人事制度構築や育成体系構築を中心としたコンサルティング業務を行いつつ、生成AIを活用して業務効率化にも取り組んでいます。そのため、今年の1月まではChatGPTの存在も知らず、プログラミングの知識も全くありませんでした。
そのような私が今年1年間を通して、ChatGPTやDify、n8nなどを活用しながら、現場の課題やニーズに合ったツールを開発し続けました。その結果、エンジニアが中心となり開催されているハッカソンにおいて、事業インパクトがあると認められたツールの開発に成功し、見事ハッカソンにて金賞を受賞しました。この経験から学んだ「本当に現場で活用されるツール」を開発するポイントをお伝えできればと思います。「現場業務を行いながらも、もっと業務を効率化したい」と感じられている方や「全社のDX推進を促進させていきたい」際の一助になれば幸いです。

開発ツールの事例

【ツール1】事業・組織分析くん

■概要

顧客名を入力するだけで、統合報告書などのオープン情報を基に業界や企業の現状と今後の展望を要約します。これを事業面と組織面で整理し、弊社専用フォーマットで出力します。

■詳細

具体的な活用イメージは下記の通りです。
▼インプット
image.png

▼アウトプット
image.png

■効果

①顧客情報のリサーチや整理時間を約5時間から約1時間に短縮。
②顧客情報だけではなく、競合企業に関する情報収集も簡単にできるように。

【ツール2】議事録要約くん

■概要

議題と議事録を全文入れるだけで、議題に沿った議事録の要約を作成します。

■詳細

具体的な活用イメージは下記の通りです。
▼インプット
image.png

▼アウトプット(一部のみ抜粋)
image.png

■効果

①議事録の作成時間が約30分から約10分にまで短縮できるように。
②若手社員でも抜け漏れなく、議事録要約が作成できるように。

”現場で本当に使われるツール開発"のポイント

【ポイント1】実効性:開発してみただけではなく、本当に業務効率に繋がる

1つ目のポイントは、「実効性」です。開発するだけではなく、実際に業務効率化につながることが重要です。

生成AIを活用し始めた頃に、私がぶつかっていた壁が「開発してみたものの、なかなか現場の業務フローを置き換えるようなツールを開発できない」という問題でした。業務のほんの一部だけを代替できるツールを開発しても、わざわざDifyにアクセスするくらいだったら、自分の手元でやった方が早いということが起こっていました。

しかし、今回開発した2つのツールは、業務フロー(≒コンサルタントの複雑な思考フロー)を大胆に代替するツールだったため、1回の活用においても大幅な時間削減に繋がり、現場で活用されるようになりました。

【ポイント2】汎用性:自部門だけではなく、他部門でも活用できる

2つ目はポイントは、「汎用性」です。1つの部門だけではなく、複数の部門で行われている汎用的な業務を型化することが重要です。

開発当初は、自部門の業務に絞って開発をしていましたが、他部門と連携していく中で共通の課題を見つけることができ、複数部門に関係する業務を代替するツールを開発することで、すぐに本部全体に浸透していきました。

【ポイント3】利便性:特性の誰かが使えるではなく、誰でも使える

3つ目のポイントは、「利便性」です。生成AIに関する能力や知識に長けている人だけが使えるのではなく、誰でも使えるツールを開発することが重要です。

複雑な業務を代替しようとすればするほど起こることが、「使い方がわからない。」という問題です。「きっと使ったら便利なんだろう」と思いつつも、複雑な操作をしなければならない場合には、常に忙しい現場の皆さんには使っていただけません。

そのため、インプット工数や操作を極力簡素化し、誰でも使えるツール設計が求められます。

まとめ

生成AIは非常に便利なツールですが、普段からプログラミングや生成AIに馴染みがない方にとっては、難解に感じられ、活用が進まない場合があります。そのため、自然と業務に組み込まれ、使えば使うほどユーザーにとってメリットがあるようなツールを開発してこそ、業務の効率化や生産性向上に寄与する可能性が高まります。

本内容が「現場業務を行いながらも、もっと業務を効率化したい」と感じられている方や「全社のDX推進を促進させていきたい」際の一助になれば幸いです。

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