一定の品質を担保することは、システムやプロジェクトごとにレベルの違いはあれど、ソフトウェア開発における重要な課題のひとつなのではないでしょうか。
ソフトウェア品質管理についての体系的な知識を得るために、資格の取得を目指すことも有意義な手段となり得るのではないかと思います。
そこで、ソフトウェア品質管理に関連する主要な資格についての情報を以下にまとめてみました。
■ JQTQB認定テスト技術者資格
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概要
JQTQB認定テスト技術者資格は、「Japan Software Testing Qualifications Board」という団体による認定資格で、パートナーである財団法人日本科学技術連盟により実施されています。ISTQB(International Software Testing Qualifications Board)という団体を通して、日本だけでなくアメリカやイギリスなどのISTQB連携のテスト技術者資格とも相互認証されている国際的な資格です。 -
体系
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筆者受験経験 : あり
2009年04月に、Foundation を受験して合格、 2016年08月に Advanced(TM)を受験して、こちらは残念ながら不合格でした。
Foundation については、公式問題集が存在したため、それを5巡ほど(2時間×7日程)行いました。
Advanced(TM)については、ほぼ準備なしで受験したのですが、ある程度準備を行ったとしても、合格は難しそうな印象でした。Foundation と比較して各段に難易度が高くなった気がしました。問題は選択式問題とケーススタディに基づいた問題が出題されましたが、後者についてはシラバスや書籍などから得られる情報+経験に基づく応用力が問われるような内容でした。
■IT検証技術者認定試験(IVEC)
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概要
IVECは、一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が認定するテストエンジニアの資格試験で、IVECが定めたキャリアレベルに基づき、実務力をはかるための問題が出題されます。 -
体系
レベル1~7まで設けられており、レベルごとに業務における役割が想定されています。
詳細は、公式サイトをご覧ください。
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筆者受験経験 : あり
2015年10月の筆記試験と実務試験が統合される前に、レベル2の筆記試験のみ受験し合格しました。
現在は、試験の形式が変わっているため、参考になるか分かりませんが、準備については、公式問題集を5巡(2時間×5日程度)くらい行いました。
■ソフトウェア品質技術者資格(JCSQE)
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概要
JCSQEは、日本科学技術連盟が主催するソフトウェア品質向上のための資格制度で、「品質は、組織全員で作り込まねばならないものである」という考え方のもと、品質保証担当者やテスト技術者だけでなく、開発者や保守運用技術者から経営者などの様々なレイヤーの人々を対象としています。 -
筆者受験経験 : あり
2017年01月に、初級レベルを受験して合格しました。
準備は、「初級ソフトウェア品質技術者資格試験(JCSQE)」という公式問題集を、5巡(1時間×5日程)くらいと、スクエアリングという、オンラインで問題を出題してくれるサイトを利用しました。
まとめ
ソフトウェア品質に関する資格はまだまだ認知度も低く受験者数が少ないためか、受験料も比較的高額なため、そういう意味では気軽に受験しにくいですが、初級者レベルであれば難易度も低いため書籍などをうまく利用して準備すれば合格の可能性も高いと思いますので、ソフトウェア品質についての知識を身に付けるきっかけとして受験してみてはいかがでしょうか。