資格取得の挑戦を時系列で振り返る
はじめに
データサイエンス分野で独立を目指し、ほぼ知識のない状態から資格取得に挑戦してきた過程を紹介します。この記事では、取得した資格を時系列に沿って解説し、各資格ごとの特徴について触れていきます。
資格取得の順番と背景
1. 2022年以前:統計検定(データサイエンス基礎)
- 実施団体:日本統計学会
- 資格概要:具体的なデータセットをコンピュータ上に提示して、分析目的に応じて、解析手法を選択し、表計算ソフトExcelによるデータの前処理から解析の実践、出力から必要な情報を適切に読み取り、当初の問題の解決のための解釈を行う一連の能力を評価
- 試験日程:随時(CBT方式)
- 公式サイト:日本統計学会 統計検定
データサイエンスの基本的な知識と解析スキルを身に付けるために、挑戦。
CBT試験は初めてでしたが、事前にサンプル問題で練習をしておくとスムーズに対応できました。
その場で合否がわかります。
2. 2022年以前:統計検定(データサイエンス発展)
- 実施団体:日本統計学会
- 資格概要:統計検定の枠組みのなかで、「データサイエンス基礎」「データサイエンス発展」「データサイエンスエキスパート」の3つの水準の試験が実施されていますが、こちらは2番目の「データサイエンス発展」です。数理、情報、統計に関する幅広い知識と、それらの知識を組み合わせて活用する能力が求められます。
- 試験日程:随時(CBT方式)
- 公式サイト:日本統計学会 統計検定
データサイエンスの基本となる、数理、情報、統計に関する幅広い知識を身に付けるために、「データサイエンス基礎」と同日に挑戦。
統計に関する問題は、統計検定3級よりは難しく、2級よりは簡単なレベルでした。CBT試験でその場で合否がわかります。
3. 2022年:基本情報技術者試験
- 実施団体:情報処理推進機構(IPA)
- 資格概要:ITの基礎知識、プログラミング、ネットワーク、データベースなど、情報技術の幅広い知識を習得。
- 試験日程:随時(CBT方式)
- 公式サイト:IPA 基本情報技術者試験
データサイエンスの土台となる情報処理やITの知識が全くなかったため、ここからIPAの情報処理関連の試験を順番に受けることで知識を習得していくことにします。まずは土台となるIT知識を身につけるため、基本情報技術者試験に挑戦しました。プログラミングやネットワーク、データベースの基礎を広く浅く学びます。まったく知識のないところからだったので、専門用語に苦戦しましたが、過去問を繰り返して何とか合格水準に達した時点で受験。CBT試験でその場で合否がわかります。
4. 2022年:応用情報技術者試験
- 実施団体:情報処理推進機構(IPA)
- 資格概要:システム設計、プロジェクト管理、情報セキュリティ、データベースなど、より高度なITスキルを習得。
- 試験日程:年2回(4月、10月)
- 公式サイト:IPA 応用情報技術者試験
次に、より実践的なITスキルを習得するために「応用情報技術者試験」を受験。午前問題は「基本情報技術者試験」を少し高度にしたような感じで150分で多岐選択式80問解く必要があります。基本的な内容はそれほど大きく変わりませんでした。午後はガッツリ記述式となります。各分野から11問(情報セキュリティから1問、経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技法、システムアーキテクチャ、ネットワーク、データベース、組込みシステム開発、情報システム開発、プログラミング、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査から10問)出題されそのうち5問回答します。午後対策はとにかく過去問を解くこと。過去問を解いているうちに長文のどこを読んでどこを回答すればよいのかコツが掴めました。どちらかというと国語力(読解力)が試される試験でした。
5. 2023年:JDLA-G検定
- 実施団体:日本ディープラーニング協会(JDLA)
-
資格概要:AI・ディープラーニングの活⽤リテラシー習得のための検定試験。範囲は人工知能(AI)の定義や動向、機械学習の手法、ディープラーニングの概要・手法・社会実装、数理統計、AIの社会実装に向けての知識、
AI倫理・AIガバナンスなど。AI・ディープラーニングについて体系的に学ぶことで、「AIで何ができて、何ができないのか」「どこにAIを活用すればよいか」「AIを活用するためには何が必要か」を理解する。 - 試験日程:年6回(1月、3月、5月、7月、9月、11月)
- 公式サイト:JDLA-G検定
続いて、AI(機械学習)、ディープラーニングに関する基礎的な知識を習得するために「JDLA-G検定」を受験。公式テキストの内容がAI,ディープラーニングの手法などを体系的に網羅していて、とても勉強になりました。公式テキストの内容をまとめたチートシートはその後も役立ちました。
120分で220問の多岐選択式問題を解く必要があります。自宅からオンラインで受けられます。
6. 2024年:データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル
- 実施団体:一般社団法人データサイエンティスト協会
- 資格概要:データサイエンティストとして必要な基礎的知識とスキル(データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力)を習得する
- 試験日程:年3回(3月、6月、11月)
- 公式サイト:DS検定
データサイエンティストとして必要な基礎的知識とスキルが身についているか確認するため、DS検定に挑戦。G検定の後に受けたので、問題のレベルも専門性も低い気がしました。CBT試験でその場で合否がわかります。
→データサイエンティスト検定の勉強法はこちら
7. 2024年:プロジェクトマネージャ試験
- 実施団体:情報処理推進機構(IPA)
- 資格概要:プロジェクト管理に必要な知識、スキル(テクノロジ系:基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術、マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、ストラテジ系:システム戦略、経営戦略、企業と法務)を習得する。
- 試験日程:年1回(10月)
- 公式サイト:IPA プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネジメントの知識を習得するため、IPAの高度試験のうちのプロジェクトマネージャ試験に挑戦。試験は午前I:多肢選択式30問(50分)(他の高度試験等で合格していれば免除)、午前II:多肢選択式25問(40分)、午後I:記述式3問中2問解答(90分)、午後II:論述式2問中1問解答(120分)となっていて、特に午後Ⅱの論述は自身のプロジェクトマネージャとしての経験が問われます。なかなか難しい試験でしたが、プロジェクトマネジメント(PMBOK)の考え方を体系的に学べたのは、今後にとても役立ちそうな気がします。
まとめ
興味の赴くままに資格取得を続けていますが、資格のための勉強を通じて得た知識やスキルが、着実に実務での成果に結びついていることを実感しています。今後も挑戦を続け、備忘録としてQiitaでも発信していきたいと思います。