この記事は「フリューAdvent Calendar 2022」の21日目の記事となります。
2022年の元日に立てた目標を何も達成しないまま目の前に2023年が迫り、完全に諦めモードのスクラムマスターがお届けします。
初めに
スクラムマスターとして、自分が所属する開発部にスクラムを導入して3年くらい経ちました。
ちょっと前にたまたまスクラム導入前後に何をしたかを振り返る事があり、何となく過去の資料とか漁ってたら、結構色々やってたのでこの機会に紹介したいと思います。
全部を紹介するとそれなりの量になるので、今振り返ってみて「やってよかったもの」のTOP3をピックアップしてみました。
スクラム導入時期にやってよかったことTOP3
第3位 イラストによるスクラムイベント説明
スクラム導入当初は、スクラムについてステークホルダーなどに説明する機会が多いです。
とはいえ、文字で説明して、その場でスッキリ理解する人ってなかなかいません。
そもそも、一度の説明だけで完璧に理解できるものでもないので、概要を何となく理解してもらうくらいの説明が最もコスパがよい。
でも、概要を何となく理解してもらうだけだと、何度も質問されるので、何度も説明することになる。
なかなか面倒だなーって思ってたら、メンバーから「スクラムイベントを一枚絵で描いてみては?」とアドバイスをもらったので一度描いてみたところ、これがけっこう良かった。
イラストだと説明しなくても何となく理解してもらえます。
「分からなかったらこのイラスト見て下さい」で8割解決する。
何よりも、説明される側もイラスを見て楽しんで理解してくれたのですごく良かったです。
ちなみに、スクラムマスター・プロダクトオーナー・ステークホルダーは本人に似せて描いているので、誰がどの役割なのかも理解しやすかったようです。
第2位 チームのスクラムガイド作成
スクラムガイドってルールブックみたいなものだと思うんですが、それをもとにチームのプレイブックを作ったようなイメージです。
目次だけ晒してみると、こんな内容になってます。
- Core Scrum
- KPTを使ったふりかえり手法
- MGRとSMの役割の違い
- PBLには何を配置するか
- スクラムチェックリスト
- スクラムのすすめかた
- 各スプリントの消化ポイント
- ロールについて
- Slack
- プロダクトについて
- スプリント
- スプリント名について
- イベント
- スクラムの各イベントの出席者早見表
- デイリースクラム
- 流れ
- ルール
- 方言(独自ルール)
- 開発チームのタスクの扱い
- 開発リファインメント
- スプリントプランニング1
- スプリントプランニング2
- ルール
- 完了の定義(Definition Of Done : DoD)
- 準備完了の定義(Definition Of Ready : DoR)
- 見積のルール
- 見積りの基準となる2pointのストーリー
- 迷ったときの判断基準
- 参考資料など
- 自己管理型チームとは
ちなみに、個人的には 「方言(独自ルール)」 の項目が一番のお気に入りです。
内容の詳細は機会があればどこかに書きたいと思います。
スクラム導入初期は色々迷う事が多く、いちいち考えたり、周りに確認してるとどんどんアジリティが落ちるので、迷いそうな事はとにかく細かく明文化しました。
このwikiを見れば、自分たちがスクラムする上でのルールや動き方が分かる。
こういうのをしっかり用意することで、導入時期に発生する多くの迷いをすぐに解消できたのは良かったと思っています。
アジリティが落ちるというのもありますが、導入初期に「迷い」をすぐに解消できないと「スクラムは面倒」という思考にどんどんなっていくので注意して下さい。
第1位 スクラム導入についてとことん議論する
私がスクラムマスターになって、まず最初にやったことです。
スクラムを導入しようと思っているチームのメンバー全員と、なぜスクラムをやるのか、どうなりたいのか、どう進めるのかなどなど、時間をかけてとことん議論しました。
最終的に「全員スッキリ合意!」とまではいきませんでしたが、全員が「とりあえずやってみよう」という気持ちになったのは良かったです。
これ、毎週数時間議論するってのを1ヶ月くらいやったなー・・・・
今だから言うけど、めっちゃしんどかった・・・。
マインドマップを使って議論してたんですが、その議論の跡がこちら
(大人の事情で内容は読めないようにしてます)
結果的に、当時のチームメンバー全員が、良くも悪くもスクラムに対してしっかりと自分の考えを持てたこと、それをメンバー全員と共有できたことは非常に良かったと思っています。
自分の考えをしっかり持ってるからこそ、その考えとのズレが分かるし、その考えに沿って行動できるんだと思います。
つまり自律的になるための第一歩。
この議論を通してその状態を作れたのは、今から考えるとすごくよかったなーって思います。
最後に
まだまだやったことあるし、もっと詳細に説明したほうがよさそうな箇所もありますが、それはまたの機会に。
今から思えば、結構無理矢理人を集めてチームを組んだ気がするので、もし当時に戻るなら、もう少しチームビルディング系のワークとかWorking Agreement作成とかやるんじゃないかなーって思います。