概要
VMwareで仮想環境の動きがイマイチ遅い場合、オプション等を調整する事で改善する場合がある。仮想マシンのパフォーマンス改善に有効と思われる設定のメモ。
基本的には.vmx ファイル(仮想マシン設定ファイル)の設定内容を変更する方法であるため、.vmx ファイルの変更による対応方法のものと、その他の方法によるものと分けて記載している。
.vmx ファイルの変更
.vmx ファイル(仮想マシン設定ファイル)を開き、以下に記載するオプションを追記または値を更新する。
仮想マシン起動中の.vmemファイルの作成抑止
※.vmemファイル:仮想マシンのメモリ内容をバックアップするページファイル。起動中の出力を抑止する事で動作が軽くなるが、サスペンド時に一括して出力するため時間を要する。
mainMem.useNamedFile = "FALSE"
ホストマシンの物理メモリの解放をしない(仮想マシンの領域をあらかじめ占有する)
MemTrimRate = “0”
ページ共有機能を無効にする
※ページ共有機能:複数の仮想マシンを起動している場合、同じゲスト OS のインスタンスを実行している、同じアプリケーションまたはコンポーネントをロードしている、共通のデータを含んでいるといった状態を共有しメモリを効率的に使用する機能。メモリの使用量は押さえられるが速度は遅くなる。
sched.mem.pshare.enable = "FALSE"
メモリ使用量が変化してもメモリサイズを固定する
prefvmx.useRecommendedLockedMemSize = "TRUE"
その他設定など
仮想マシンのバージョンを最新化する
VMwareのメジャーバージョンがアップデートされた場合、仮想マシンも対応するバージョンの形式にアップデートする事で速度改善が期待できる。
仮想マシンの不要なデバイスを無効化する(BIOSにて設定)
レガシーデバイス等(Serial Port A、Serial port B、Parallel port、Floppy disk controller など)をBIOSレベルで抑止する事で速度改善が期待できる。
※BIOS画面の呼び出し方:「Power On」ボタン押下後、直ちに仮想マシン画面を左クリックし、VMwareの仮想BIOSの初期画面(Startingと出ている画面)で「F2」キーを押して、Boot Menu 画面を出す。どうしても呼び出せない場合は、.vmxファイルに以下の設定を追記または更新する事で必ずBIOSメニューに入る
bios.forceSetupOnce = "TRUE"