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EntityFrameworkについて

Last updated at Posted at 2016-07-10

仕事でEntityFrameworkを使うかもしれないので、今のところの知識をまとめてみました。

EntityFrameworkとは?

Ruby on RailsにおけるActiveRecord の .NETバージョン。O/Rマッパー。

ActiveRecordに相当するのは、POCOエンティティ(Plain Old CLR Object)という、プロパティだけを持つクラスです。ただ、これはRailsのActiveRecordのように自動生成されずユーザーが自作します。

student.cs
public class Student
{
    public virtual int Id { get; set; }
    public virtual string Name { get; set; }
    public virtual int Age { get; set; }
}

こんな感じのエンティティをModelフォルダ内に作ります。

そしてこのデータをDBから読み込むためにSystem.Data.Entity.DbContextを継承したコンテキストクラスを作ります。

MyContext.cs
// DbContext を継承する必要がある
public class MyContext : DbContext
{
    public DbSet<Student> Students { get; set; }
    public DbSet<Teacher> Teachers { get; set; }
}

プロジェクトをビルドしたタイミングで、コンテキストクラスと同名のデータベースが、そのDB内にPOCOエンティティと同名のテーブルが、自動生成されます。

DBのテーブルにアクセスする際は、このコンテキストクラスのプロパティを使います。

DBからデータを読み込むには↓のようにします。

example_read.cs
using (var context = new MyDbContext())
{
   var student = context.Students.Find(x => x.Name == "Yuichi"); //Find()のタイミングでクエリ発行
   var students = context.Students.Where(x => x.Age <= 20).ToArray(); //ToArray()のタイミグでクエリ発行

    //...
}

usingを使っているのは、コンテキストクラスを確実にDisposeするためです。
また、上記2クエリはFindメソッドが実行されるタイミング、ToArrayメソッドが実行されるタイミングでそれぞれ、DBに対してクエリが発行されています。
ですので、クエリが発行されるタイミングを意識して、使用時には不要なDBアクセスを極力抑えるように注意する必要があります。

データの追加、更新、削除は↓のようにやります。

example_update.cs
using (var context = new MyDbContext())
{
    // 追加
    // Addした段階ではSql文はDBに発行されない
    context.Students.Add(new Student
    {
        Name = "Daisuke",
        Age = 18
    });
    //更新
  var student = context.Students.Find(x => x.Name == "Yuichi"); //Find()のタイミングでクエリ発行
    student.Age = 26;
    //削除
    var deleteTarget = context.Students.Find(x => x.Name == "Takashi");
    context.Students.Remove(deleteTarget);
    // SaveChangesが呼び出された段階で初めてInsert,Update,Delete文が発行されます
    context.SaveChanges();
}

通常は、更新、削除処理はDBContext経由で読みだした(Find、Whereで読み込んだ)データに対してのみ行なえます。
しかし、例えば削除対象のデータの主キーが予めわかっている場合は、そのデータを事前に読み込むのは冗長な気がします。
そんなときは、Attachメソッドを使います。

example_attach.cs
    using (var context = new MyDbContext())
    {
   //削除(削除対象のIDが予めわかっている時)
        var deleteTarget = new Student { Id = 1 };
        context.Students.Attach(deleteTarget);
        context.Students.Remove(deleteTarget);

        context.SaveChanges();
    }

データベースファーストについて

この記事で紹介したのは、まずPOCOエンティティを作って、それに合わせて自動的にDBが作成される、いわゆるコードファーストという手法です。
(EntityFramework自体はこのコードファーストという手法をAsp.NET MVCで実現する為に考案されたものです)
しかし、既にデータベースが存在している場合は、既存のテーブルからPOCOエンティティを作成する必要があります。
これをデータベースファースといいます。
これについては、また記事を分けてまとめていきたいと思います。

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