概要
前回の記事はOSI参照モデルの7階層とその役割について説明をしました。
今回はその続きでカプセル化、非カプセル化について説明をしていきます。
前回の記事は下記のものになります。
こちらの記事を読んでからの方が理解しやすいと思います。
是非、こちらも読んでみてください。
対象とする読者
- ネットワークの基礎から学びたい人
- 前回の記事を読んだ人
- これからIT業界で仕事をしようと考えている人
- CCNAの資格を取ろうとしている人
カプセル化と非カプセル化
それでは早速カプセル化と非カプセル化について説明していきたいと思います。
カプセル化と非カプセル化はOSI参照モデルに限らず、複数のプロトコルを使う場合に行われる処理です。
カプセル化
コンピュータ同士の通信では、上の階層から順番に
アプリケーション層、プレゼンテーション層、セッション層、トランスポート層、ネットワーク層、データリング層、物理層とデータが渡されていき、その過程で各階層の情報が付加されます。
最終的には、物理層で電気信号に変換されてケーブル上に送信されます。
各階層でデータの送信に必要な情報は、ヘッダという形でデータの先頭に付加されます。
通信データはヘッダ+データの形式で送られます。
ただ、データリング層では後ろにトレーラもつき、階層ごとにヘッダの形式や設定する情報は違ってきます。
各層から見たデータ部分は図の青い箇所となります。
例)L6で見たデータは『L7ヘッダ+データ』という事になります。
非カプセル化
送信側とは逆で、受信側では下の階層から上の階層に向かって通信データが渡されます。
各階層では、ヘッダ+データのヘッダ部分を見て処理を行い、データ部分を渡します。
このデータ部分は上の階層にとっては『ヘッダ+データ』となっており、最終的にアプリケーション層にたどり着いて処理が行われます。
このようにヘッダ部分を取り外して次の上の階層にデータを渡していくことを非カプセル化と言います。
補足
各階層で扱うデータをPDU(Protocol Data Unit)と言います
L4で扱う通信データはセグメント、L3で扱うデータはパケット、L2で扱うデータはフレームと言います。
つまり、セグメントにL3ヘッダを付与するとパケットになり、パケットにL2ヘッドを付与するとフレームになります。
そして、各階層で取り扱うPDUからその層のヘッドを除いた部分(データ部分、図で言うと青の部分)をペイロードと言います。
最後に
以上となります。
今回はカプセル化と非カプセル化について説明しました。
次回は、TCP/IPモデルについて説明しようと思います。
記事は下記のものとなります!是非、見てください!