こんにちは、新卒入社1年目の人です。せっかくなので、通勤時間中に読んでいた、連載記事の内容をまとめ、今後に活かすことがあれば良いなと思い。簡単にまとめてみようと思いました。
間違いも多々あるかと思いますが、寛大な心で読んでいただければと思います。
また、これらの文章は私個人の見解であり特定個人・団体を批判する意図はありません。
「Over the AI ――AIの向こう側に」とは
2016~2018年に江端智一さんによって執筆されたコラムで、AIについて、当時のAIの技術についてわかりやすく、かつユーモアにまとめています。(シ◯タインズ・ゲートとかそういったパロディイラストも多く非常に楽しく学べます)
リンク:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/series/3761/
技術の解説については、こちらを読んでいただくこととして今回はこちらの記事の執筆当時と現在を取り巻く大雑把なギャップを書いていきたいと思います。
執筆当時と現在の違い
2010年から2018年にかけては、AI技術が大きく進化し、AlphaGoの囲碁界での成功や、画像処理の技術が教師あり・なし学習により、例えばラズパイを使っての「きのこの山」と「たけのこの里」の識別ができるようになったり他にも色々とありますが、目覚ましい進歩を見せました。
江端氏の当時の視点では、これらのAI技術はあくまでツールとしての発展を遂げているに過ぎず、開発が完了し私達利用者の手の届く頃には「AI」と呼ばれなくなっているだろうと主張していました。
しかしその後、AIの領域はさらなる飛躍を遂げました。生成AI(Generative AI)の台頭は、単なる認識や分類だけでなく、新たなデータやコンテンツの創造においても驚くべき影響を与えました。たとえば、Generative Adversarial Networks(GANs)の進歩により、画像や動画、音声、さらにはテキストの生成において驚くべき進歩がありました。
これらの進歩は、「ChatGPT」「NovelAI」などの単一機能のツールと言うよりかは、複合的な機能を持ちより創造的なAIつまり、筆者の言うところの人類が望む万能エージェント型AI「ナンシー」に近づいたと言えそうです。
人工知能=AIという技術は存在しない
一口に人工知能やAIと言ってもそこには、様々な技術(例えば、画像認識や音声認識、確率論などなど…)を総称しているに過ぎないということです。さらにマッドなことを言うと、培養液から謎の生命体を人工的に生み出しこれに知能が宿っていても人工知能と言えてしまうでしょう(定義によります)。
では、人工知能という単語が現代で飛びっているのでしょうか。これは、報道による認識の違いが主ではないかと考えます。例えば、AlphaGoは、ニューラルネットワークを用いた盤面に対する評価値で最善手を打つ技術と強化学習を用いたて盤面からこの局面がどれだけ有利かということを対局を重ねて学習を続けてる技術などの機械学習の技術を総称した囲碁用ソフトウェアを指しますが、これらを省略して「人工知能・AI」として呼ばれているということができます。
これらの技術を利用・見聞きする際に、技術に対する理解度に応じて
- 理解が高いほど、そういった計算を行っているソフトウェアと認識
- 理解が低いほど、人工知能・AIがなにかしらを行っていると認識
するといった、違いが発生すると予想できます。(実際にそれらの計算過程を理解して使った際の認識が違った経験や、実際に「エクセルでAI?が自動でやってくれるのを作って」と言われた経験などから)
あらゆる技術における「モテ期」「非モテ期」に対応するためには
このコラムを通じて、江端氏が提唱していることは、人工知能・AIという技術は無いという話もそうですが、こういった誤解が人々に生まれていることにも理由があるとしています。それは、「加熱しすぎた期待」ということです。
人工知能が人間に取って代わるとか、単純作業のほとんどすべてをAIが代行するといったことが、誰かしらによって湾曲して伝えられ、これを期待しているということが原因ではないでしょうか。(これらの技術のブームは何度も起こっているのです)
人工知能・AI周辺技術はいま、いわゆるモテ期、ブームの真っ只中にあるといえます。このブームのお陰でこれらの技術が発展していますが、このブームに取って代わる「ブレイクスルー技術(仮称)」がブームになり人工知能・AI周辺技術はまた、廃れてしまうかもしれません。
そういった時期に、人工知能・AI周辺技術は冷たい目で見られることもあるかもしれませんが、どうやって乗り切るのか、例えば、伝え方を変えて機能を搭載したり、こっそり研究を進めてみたりするなど対応はあります。そして、この「非モテ期」はあらゆる分野に言えることでもあり、明日は我が身なのかもしれません。
私としては、そのブームが去り、波が消え、完全な凪(なぎ)になった時の、あの荒涼たる寂寥(せきりょう)感だけは、どうしても(特に若いエンジニアに)伝えておきたいのです。
(中略)
そういうことを、「理不尽」と思ったら「負け」です。
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1607/27/news019_8.html
中堅研究員はAIの向こう側に“知能”の夢を見るか8ページより引用
まとめ(という名の感想)
コラム22回分にもなる、人工知能・AI周辺技術ですが、これらの技術を学べるだけでなく、エンジニアとして必要な心構えというのも学ぶ事ができたのではないかと思います。
これらの、そして、これから新しく登場・再登場してくる技術に対してどういった向き合い方をするかがエンジニアとして生き残るすべなのかもしれません。
参考文献
Over the AI ――AIの向こう側に
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/series/3761/
AlphaGo とその後
https://gdep-sol.co.jp/gpu-technology/no5/