Clerk Auth
Features
認証方法
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ソーシャル認証 (OAuth): Google、GitHub、Twitter、Discord等の主要プロバイダー対応
- use custom credentialsで Google scopeを指定することも可能
- エンタープライズSSO: SAML、OIDC対応
- Web3認証: Coinbase Wallet、MetaMask、OKX Wallet対応
- メール/パスワード認証: マジックリンク、パスワードベース認証
- 電話番号認証: SMS認証対応
- 多要素認証 (MFA): セキュリティ強化オプション
開発者向け機能
- プリビルトコンポーネント: SignIn、SignUp、UserButton、UserProfile等の即座に使えるUIコンポーネント (https://clerk.com/docs/components/overview)
- カスタム認証フロー: 独自の認証画面を構築可能
- マルチプラットフォーム対応: React、Next.js、Vue、Angular、Node.js等に対応
- セッション管理: 自動的なトークン更新と検証
- Webhook対応: ユーザーイベントの通知
組織管理機能 (Organizations)
- 組織の作成・管理: ユーザーが複数の組織に所属可能
- 役割とパーミッション: カスタマイズ可能な権限システム
- 招待システム: メール招待、招待リンク機能
- 組織切り替えUI: OrganizationSwitcherコンポーネント
- ドメイン検証: 特定ドメインのメールアドレスを自動的に組織に追加
- 組織レベルのSSO: 各組織で独自のSSO設定が可能
組織管理コンポーネント
-
CreateOrganization
: 組織作成UI -
OrganizationProfile
: 組織プロフィール管理 -
OrganizationList
: 所属組織一覧 -
OrganizationSwitcher
: 組織切り替えUI
Pricing
Free Plan
- MAU(月間アクティブユーザー): 10,000人まで無料
- MAO(月間アクティブ組織): 100組織まで無料
- ダッシュボードシート: 3席
- 組織メンバー上限: 5人/組織
- 基本認証機能: 全て利用可能
- カスタムドメイン: 利用可能
Pro Plan($25/月〜)
- MAU: 最初の10,000人は無料、追加は$0.02/ユーザー
- MAO: 最初の100組織は無料、追加は$1/組織
- 組織メンバー: 無制限
- Clerkブランディング削除: 可能
- 無制限のソーシャル接続: 利用可能
アドオン
- Enhanced Authentication($100/月): MFA、デバイストラッキング、エンタープライズSSO
- Enhanced Administration($100/月): ユーザー偽装、カスタムダッシュボールロール、監査ログ
Pros
- 開発工数の大幅削減: 認証システムの実装が不要
- 組織管理機能: B2B SaaSに必要な組織・権限管理が標準搭載
- セキュリティ: エンタープライズグレードの認証機能が即座に利用可能
- 柔軟な認証戦略: 様々な認証方法を簡単に組み合わせ可能
- 優れたDX: 充実したドキュメントとSDK、プリビルトコンポーネント
- "First Day Free": 24時間以内に再訪しないユーザーは課金対象外
Cons
- Free Planの制限: 組織あたり5メンバーまで、100組織まで
- 料金体系: ユーザー数が増えると従量課金でコストが増加
- ベンダーロックイン: 認証システムの移行は困難
- カスタマイゼーション制限: 高度なカスタマイズには制約がある場合も
Clerk Billing (Beta)
Clerk Billingの詳細に関してはこちらもご参照ください。
Features
基本機能
- サブスクリプション管理: 定期購読プランの作成・管理
- Stripe統合: Stripeアカウントとのシームレスな連携
- B2C/B2B対応: 個人向け・企業向け両方のビジネスモデルに対応
- 決済フロー: チェックアウトページと決済処理の実装を簡素化
料金体系
- 追加手数料: Stripe手数料に加えて、決済額の0.7%を追加徴収
- 環境別課金: 本番環境のみで追加手数料が発生(開発環境は無料)
- 前払い不要: 決済が発生してから手数料が発生
Pros
- 実装工数の劇的削減: 決済システムの複雑な実装が不要
- ユーザー管理との統合: ClerkのユーザーとStripeの顧客を自動同期
- 初期コスト不要: 売上が発生してから手数料を支払う仕組み
- 開発環境無料: テスト・開発環境では追加手数料なし
- 小規模チーム向け: 個人開発者や小規模チームに最適
Cons
- Beta版のリスク: APIの破壊的変更の可能性(SDKのバージョン固定推奨)
- 追加手数料: Stripe手数料(2.9% + $0.30)に加えて0.7%の手数料
- ベンダーロックイン: ClerkとStripeの両方に依存
- 機能制限: Beta版のため、一部の高度な機能が未実装の可能性
- 価格転嫁の必要性: 追加手数料分をサービス価格に反映する必要
総合評価
✅️Clerkが向いているケース
- B2B/B2C SaaSを構築する場合(組織管理機能が必須)
- 開発リソースが限られている小規模チーム
- 認証・決済システムの実装より、コア機能の開発に注力したい
- MAUが10,000人以下の初期段階のサービス
❌️注意すべき点
- スケール時のコスト増加を事前に計算
- Beta機能(Billing)の利用は慎重に検討
- ベンダーロックインのリスクを理解した上で採用