この記事は、Ateam LifeDesign Advent Calendar 2022 シリーズ2の20日目の記事です。
この記事は
以前社内でスピーチで話した内容を再度まとめたものです。
フォロワーシップとは
例えばこのあたりの記事がわかりやすそうです。
一定の市民権を得ている言葉だと思いますので、ここでの説明は割愛します。
当時考えていたこと
僕自身に、苦手なことはたくさんありますが、数少ない得意なことの1つがフォロワーシップです。
自分自身は特に努力をしたとかではなく自然と身についていたところが大きかったのですが、
メンバーとの1on1で、案外苦手な人が多いな、と気づき、あるときスピーチの題材にしました。
話を聞いていると、リーダーや上司の発言について「実は会社のあの方針にイマイチ納得いっていない」とか、「あのときの◯◯さんの発言、ちょっとモヤっとしていて・・・」みたいなことがときどき出てきていて、
一方自分はわりといつでも会社や上司と方針が擦り合ってて、”納得してるんだからあとは全力でやるだけ!”な状態が多く、このギャップはなんだろうと考えました。
自分の思考&行動グセを一旦フローチャート化
いったん書いてみた図がこれです。
至ってシンプルで「納得いくまで質問する」だけじゃん?という図です。
でもよくよく話を聞いていくと、メンバーからは「そりゃあそうできたら理想ですけど、実際は・・・」という話が出てきました。
それは、
「リーダーや上司と話すとその場では納得できたように思えるが、後でやっぱり違うと感じる」とか
「リーダーや上司に論破されてしまうが、モヤモヤが残る」といったパターン。
弊社では、上司が「偉い人」のような位置づけにしていないですし、
実際起きているコミュニケーションも、高圧的だったりメンバーの意見に耳を傾けない、なんてことは無いはずです。
しかし、得てして上司やリーダーは”口がうまい”ってことはありますよね(笑)
もしかしたらそういう能力も含めて評価されているとか、活躍できている要因になっているかも知れませんし、
もしかしたら社会人経験が長かったり、多くの部下の相談を聞き続けたりしていると、同じ問題について思考する経験が多くて持論が確立されているのかも知れません。
僕自身、たしかに「なんかうまいこと説得されちまったな」ということはときどきあります。(最近は少ないかも。新卒時代はしょっちゅうあった)
フローチャートをアップデート
これを受けて更新したチャートがこちらです。
一番下に、「モヤモヤを言語化できる?」という分岐が加わり、Yesのときはこれまで通り、リーダーに再度質問しています。
がしかし、 Noの場合、意味不明な結末を迎えています。
これ、何がおきているか解説します(笑)
上司やリーダーの言っていることが絶対違うと感じるならそれを指摘するなり質問するなりしているのですが、
「モヤモヤを言語化できない」ということは、上司の発言も一理あるはずなんです。
少なくとも何らかの筋が通っているように聞こえる。
ただ、どこかに前提の違いか何かがあるのでモヤモヤしている。
僕の場合はですが、この状態でこれ以上悩むのは無駄に感じてしまいます。
この時点で、「モヤッとはするが自力で解消はできまへん」という、開き直ったみたいなステータスがくっきりしているので、
こういうとき僕は、少なくとも一理はある上司の方針に一旦全乗っかりして、
思考を深めるのではなく状況を進めることを優先させます。
すると、案外見えていなかった前提が見えて結局賛同できるパターンもありますし、
モヤモヤが言語化できて「あれ、やっぱ僕のほうが正しいんじゃない?」となるパターンもありますし、
薄々心のどこかでは気づいていたけど、自分が自分のやり方に固執したかっただけだったな、という気持ちの整理がつくパターンも稀にあります。
あくまで僕の場合です。
そうじゃなくて・・・
で、またこれをメンバーに説明してみると、
「確かにそういう考えでうまくいくときもありますけど、普通に平行線で理解得られんときもありますよね」と。。
まああるっちゃあるかあ・・・
昔、これからはUXにこだわっていかないと!と主張してもなかなか理解が得られなかった時代とか、たしかにありました。
さらにチャートを更新
それならばと、「平行線」パターンを追加です。
平行線とは、これ以上お互いもう新しい要素がなく、議論に折り合いがつかないまま着地もできず、という状態。
僕の場合、これもやっぱり、議論を深めるのではなく状況を進めることを優先させます。
最初のチャートであってた説
結局、これ以上なんの条件分岐が加わっても、同じ回答になる気がします。
つまるところ、「じゃあもう一旦やってみよ」という形で納得してしまっているので、
最初のこの図で言う「すっきり解決」になっているんですよね、僕の場合。
これ、「試着力」というやつでは。
結局この考えでわりといつでも気持ちよく働けているので、その成功体験も手伝って持論として定着している部分もありそうです。
あまり賢いノウハウ、という着地では無いんですが、ここまで話して
うちのメンバーの皆さんはわりと納得というか、肩肘を張らないで良くなることが増えました。
もちろん、こだわること・持論を突き詰めることも大切な前提ではありますが、
実際問題組織の中で何もかも詳細まで納得(もっというと共感)はできないケースもあるかも知れません。
顕在化していない悩みで手や歩みを止めず、一旦試着してみることをおすすめします。