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映画「Winny」を通じて学ぶものづくりの尊さとは

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おはこんばんちは。

今回はお気持ち表明記事になりますので、技術的な内容は一切書かないつもりです。
あしからず。
とはいえ技術者としてQiitaに書いた方が良いのでは?と思い記事にしました。

映画「Winny」の情報はこちら
https://winny-movie.com/

ティーザーはこちら

Winnyとは?

今の若い世代の方はご存知ではない方も多いと思いますので、軽く説明。

従来のデータのやり取りというのはクライアントとサーバーでのやりとりが基本的でして、WinnyはPC同士を直接繋ぐというやり方のP2Pを採用しています。

この技術を応用して取引履歴をつけたのがブロックチェーンの技術でして、現在でもビットコインで使われているものとなります。

Winnyが特にすごかったのはファイルの真偽判定でして、間違ったものを自動的に排除していくというのが、特に優れていたと言われています。

(詳細はたくさんの文献が出ていますし、私もシンプルに伝えることが難しいので、この辺で割愛させてください。コメントお待ちしています。)

Winnyを通じて何が起きたのか

要はその画期的な技術を作ったのが金子勇さんで、それを使用者に悪用されてしまい著作権侵害の幇助で逮捕されてしまった。というのが事件の発端となります。
詳細や事件の全容はWikipediaなどで詳細に説明されているので、ぜひ一読ください。

映画Winnyを見た上での感じたこと。

ネタバレになってしまうので、詳細は出来るだけ割愛しています
とはいえ、内容を知った方でも楽しめる映画となっています!

金子さんという天才とそれが理解できなかった世間

当時私もネットを覚えたてのキッズでしたが、連日の報道で「Winnyってソフトは悪いソフトだ!」くらいにしか認識ありませんでしたが、当時の2chの意見と世間の評価は180度違いました。

世間では映画や音楽などのコンテンツを違法にアップロード出来るソフト。としか言われていませんでしたが、金子さんの思想は全く逆で

著作者(発言や表現したい著作物)を匿名という空間であれば攻撃されるリスクを防ぐことができる。という思想の元に着想を始めたというのが発端です。

なので著作権を侵害するわけではなくて、著作者を守るために始めたもの。というのが書かれていました。

ただしそれを悪用してしまった人が大勢いたために金子さんは様々なメディアや世間からバッシングを受けました。

これは世間がよくないのでしょうか。
それとも金子さんが制作した技術は時代に早すぎたのでしょうか。

技術自体はブロックチェーンなどの技術に利用されているので、
今となっては使用者側が悪いという所で結論が出ると思います。

最終的に金子さんは7年の時を経て無罪の判決を獲得しています。
ただし2003年からの7年間は世界中で大幅な技術革新が行われており、日本が遅れてしまった原因のひとつであることは過言ではないかと思います。

作りたくても作れない葛藤

何より7年という年月の中で裁判が不利になる為、新しいプログラミングは弁護側から一切止められていました。
それが何より辛かったというのが語られていますし、映画でもその演出がされています。
弁護士の檀さんも一審判定で敗訴し、控訴するか迷った理由は開発行為を止めないといけないのが最大の悩みだったそうです。

それくらい金子さんは技術に触れることが好きだったというのが分かります。

技術者としての自己表現

被告人の意見表明にてプログラミングは技術者としての自己表現であると金子さんは法廷で発言しています。
ここまでソフトウェアに対して純粋な心をもって、表現する人は今どれくらいいるのかなと疑問に思いました。それと同時にただ新しいものを作りたい。というピュアな心に目頭が熱くなりました。

もちろん、金子さんが商用のPGではないとも発言をしていますので、それを否定するつもりはありませんが、純粋にただ良いものを品質が高いものを作りたい。という金子さんのマインドは現代における技術者にとって大切な教えなのではないでしょうか。

自由にものを公開できる現代

金子さんは自身の開発よりも後世のプログラマーが自由に開発できる前例を作りたかったので、控訴して最終的には無罪を獲得しています。
一審で出た判決が罰金150万なので、裁判の結果を認めれば好きな開発ができたかもしれません。

現在はGithubやSNS、このQiitaですら開発者の技術表現が気軽に公開できる時代になりました。
当時の報道や警察の動きを鑑みるに

  1. 言語やライブラリの使い方をWebサイトに載せる
  2. それを見た人間が学習し、違法詐欺サイトを制作する
  3. 警察や報道が犯罪の示唆をしたとして、使い方を教えたサイトが詐欺幇助の罪に問われる

などといった理不尽を問われた可能性もあったかもしれません。

映画でも語られていますが、包丁職人を罪に問えるのか?という議論がされています。
なのでこういった自由な現代であることに感謝して、のびのびと開発ができるという訳ですね。

さいごに

今はエンジニアの給与の面とか、働き方とかそういった点にフォーカスがされていると思います。
もちろん働き方などで過去に理不尽な思いを受けた方がいるのは事実なので、否定はしませんが
今の世の中はそういった理不尽な思いを受けた方々のおかげで大幅に改善されています。

ただ、それだけで本当にいいのでしょうか。

日本がIT後進国と言われてしまったのはモノづくりに対して純粋な気持ちが失われてしまったことや、なんだこれ! すげぇ! みたいな芸術面みたいな側面が減ってしまったのではないかなとは感じています。

  • どうしたら実現可能になるのかな
  • これを実装したらユーザーはもっと便利になるな
  • この問題はこういった手法で解決してみよう

みたいな純粋な探求心こそが、今の私を含めたIT技術職に求められることではないでしょうか。
私もより一層の勉強と鍛錬が必要なんだなと心に響きました。

駆け出し、ベテランの方、より多くのエンジニアの方に見て頂きたい映画でした。
Netflixやアマプラで観ることができますので、ぜひ!

あとがき

一時停止して見てなかったのでリーディングはできませんでしたが、ちゃんとXP環境でWinnyの開発言語のC++で書かれていて感動しました(笑)

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