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リンクアンドモチベーションAdvent Calendar 2023

Day 10

チームをイキイキとさせる!スプリントゴールの効果

Last updated at Posted at 2023-12-09

■ はじめに

本記事はリンクアンドモチベーション Advent Calendar 2023の10日目の記事です。

リンクアンドモチベーションでエンジニアリングマネージャーをしているnakagam3です。
最近チームでスプリントゴールを設定するようにしたところ、タスクに追われ疲弊していたチームがだんだんイキイキと仕事をするように変わっていきました。その絶大な効果を紹介させてください。

■ スプリントゴールとは

そもそもスプリントゴールって何?って方もいると思うので簡単に説明。
スプリントゴールはアジャイル開発手法の一つであるスクラムで定義されているプラクティスです。

スクラムガイドでは以下のように説明されています。

スプリントゴールはスプリントの唯⼀の⽬的である。スプリントゴールは開発者が確約するものだが、スプリントゴールを達成するために必要となる作業に対しては柔軟性をもたらす。スプリントゴールはまた、⼀貫性と集中を⽣み出し、スクラムチームに⼀致団結した作業を促すものでもある。

スクラムガイドより引用

■ スプリントゴール、その絶大な効果

1. 「明確な目標」がやる気をグンと上げる

これまでは数ヶ月後のリリースという遠い目標に対し、日々の進捗は進んでいる実感が薄く「タスクが終わらない」「終わったけどまだある、本当に終わるのか?」とどこか不安がありました。

しかし、「ユーザーが進捗状況を確認できるようにして喜んでもらう!」のようなゴールを設定したことで、明確なゴールがチームに着実に進んでいる実感を与え、「絶対達成するぞ!」という前向きなチームへと徐々に変わっていきました。

2. 「チーム全員の目標」がメンバー同士の助け合いを生む

これまではPjMがマイルストーンを設定し、メンバーは自分が担当するタスクを期間内に終わらせる、という構図になっていました。その結果、ふりかえりをしても「自分のタスクが終わらなかった」といった自身の反省が多く出ていました。

しかし、スプリントゴールを全員で決めるようにしたことで、チーム全体で達成すべきゴールという構図になり、毎日ゴールを確認して、困っているメンバーがいれば助け合うように徐々に変わっていきました。
また、ふりかえりでも「ゴール達成できたね!」「もっと早くフォローできてれば達成できてたかもなー」のようなチームで喜ぶ・反省するといったシーンが増えていきました。

3. 「価値ベースの目標」がチームからの提案を生む

これまではどうしても「決まった仕様を実現する」という受け身なスタンスがよく見られました。気になったことがあったとしても、ユーザーの視点に確信が持てず提案などにも至らないということも。

しかし、スプリントゴールを設定するようになってしばらく、とある仕様変更でユーザーに約束した期日にリリースが間に合わない可能性が出たことがありました。するとチームメンバーから「ユーザーの方ってこういう風に使うんですよね?じゃあ〇〇でも良いのでは?それならすぐできます」という提案が出てきたのです。
「ユーザーのニーズ」を踏まえた上での「ソリューションの提案」が出てくるようになったのはスプリントゴールを設定して感じた1番の変化でした。

■ 効果的なスプリントゴールの運用ポイント

いいことばかり言いましたが、当然はじめから上手くいったわけではありません。
実際にやってみて感じたポイントをまとめてみました。

1. 自分たちで決める!

書籍「モチベーション3.0 持続するやる気をいかに引き出すか!」でも「自律性」がモチベーションの3要素の一つとして挙げられているように、「自分で決めること」は人のモチベーションに大きく影響します。そして、チーム全員でゴールを決めることで「自分たちのプロジェクトだ」という主体性も育まれます。

これがチームに前向きなエネルギーと助け合いを生んだんだろうなーと確信しているので、ぜひ全員で決めましょう!

2. フェーズ毎にゴールの種類を変える!

スプリントゴールはアウトカムベースが理想的とされています。ですが、プロジェクトのフェーズによっては実装作業が行われないこともあり、そんな時のゴール設定は難しいと感じることが多かったのです。
そこで、開発のフェーズに合わせてスプリントゴールを柔軟に設定するようにしたところ中々良さそうでした。

例えば、要件定義フェーズでは「〇〇機能の不確実な部分を明確にして実装できる状態にする!」のように不確実性を減らすことを目標にすることで、プロジェクトが明らかになり進んでいる実感を得られるようになりました。

一方で、実装フェーズでは「ユーザーが進捗状況を確認できるようにして喜んでもらう!」のようにユーザーに届けるアウトカムベースの目標にすることで、チームからの提案が出てきやすいようにしています。

無理にルールに固執せず、目的を持ってゴールを設定しましょう!

3. 毎週ゴールをふりかえる!

今はスプリントゴールの効果を感じていますが、はじめからうまくいったわけではありません。やり始めた時のスプリントゴールは単にタスクを終えることに焦点を当ててたり、そもそもゴールを忘れていることもありました。
しかし、毎週のゴールの達成状況をふりかえることで「達成できたか?」「できなかった理由は何か?」をふりかえることで、設定するゴールが変わってきたり、ゴールについての発言が増えていき、達成した時には全員で喜ぶことができるようになりました。

ふりかえりではスプリントゴールを達成できたか?必ずふりかえるようにしましょう!

■ さいごに

みんなスプリントゴールを設定してイキイキ働きましょう!

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