2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

windows 10 + WSL (Ubuntu 22)にOpenFOAMをインストールする

Posted at

はじめに

以前にDocker環境にOpenFOAMをインストールする記事を書きましたが,環境の都合やそもそもネイティブのUbuntuを使用しているユーザー向けに書き直すことにしました.
事前にWSLの環境は構築済みであるとします.以降のコマンドはすべてWSL上で実行されます.Ubuntuで実行している場合はその素のターミナルになります.

OpanFOAMのインストール

ここでは公式サイト( https://develop.openfoam.com/Development/openfoam/-/wikis/precompiled/debian )に示される,aptを使用する方法を使用します.

まず,aptにOpenFOAMをダウンロード先を認識させる準備をします.以下のコマンドを実行します.

curl https://dl.openfoam.com/add-debian-repo.sh | sudo bash

実行すると数行のダウンロード状況が出ますが,実はこの状態でsudo bashに必要な管理者パスワードを待ち受けています.そのため実行したあと管理者パスワードを入力してください.そうすると次の状況に進みます.

次に

sudo apt-get update

を実行してaptにOpenFOAMのダウンロード先を認識させます.

最後に以下のコマンドでaotのパッケージとしてOpenFOAMをインストールします.末尾の数字はバージョンによって変わります.

sudo apt-get install openfoam2312-default

OpenFOAMの実行

インストールしたOpenFOAMを実行するには以下のコマンドを使います.

openfoam2312

これを実行するとOpenFOAMを実行するための環境に移動します.
離脱するためには

exit

を実行します.

チュートリアルの実行はこちら( https://develop.openfoam.com/Development/openfoam/-/blob/master/doc/Build.md )の項目「コンパイル後の手順」を参考にして行います.

OpenFOAMを実行するターミナルは実行時のカレントディレクトリを引き継いでいます.そこに実行するためのディレクトリを作ります.

mkdir run

ここにチュートリアルをコピーします.

cp -r "$FOAM_TUTORIALS"/incompressible/simpleFoam/pitzDaily ./

ここでいう$FOAM_TUTORIALSはチュートリアルが置かれたディレクトリです.このディレクトリは管理者権限が必要であるため,そこに移動して実行すると失敗します.そのためコピーをしています.

チュートリアルの実行には以下のコマンドを使います.

cd pitzDaily && blockMesh && simpleFoam

まずコピーしたpitzDailyに移動し,blockMeshを使用して解析用のメッシュを作成します.そしてsimpleFoamで解析を実行します.
うまく実行できた場合,ディレクトリの中に0以外の数値のディレクトリが作られます.

チュートリアル実行結果の可視化

実行結果の可視化にはparaviewが必要です.これは最初からインストールされていない場合があるため,その場合以下のコマンドでインストールします.

sudo apt install paraview

このあと以下のコマンドを実行するとparaviewが立ち上がります.最初の状態では何もないのですが,赤で示すApplyを押すと結果が表示されます.

paraFoam

openfoam.png
image.png

おわりに

実行環境の構築とチュートリアルの実行は以上の通りです.
これは個人的な話ですが,人力飛行機のフェアリングの解析に使いたいと思いつつ,未だに実行できていないのでそろそろどうにかしたいですね.

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?