はじめに
Jetbrains社のIDEを好んで使っています。その中でも最近愛用しているのがPhpStormです。
PhpStormは機能が豊富ですが、プラグインを入れると機能を大幅に拡張することができます。
この記事が新しいプラグインの発見のきっかけになれば幸いです。
対象者
- PhpStormを使っている人
プラグイン開発者がPhpStormだけでなくVSCodeなど、他のIDEでもプラグインを公開している場合があります。
プラグイン名でVSCodeのプラグイン検索をかけてみると存在の有無が見つけやすいです。
動作確認環境
- PhpStorm 2021.1
下位のバージョンでも動作するプラグインが見つかる場合がありますがPhpStormはライセンスさえあれば無料で最新版にできるので、常に最新にしておくことをオススメします。
プラグインの導入方法
- PhpStormを起動します
- メニューのファイル→設定を開きます
- プラグイン項目を選択し、検索枠に探したいプラグインの名前を入力します
- 表示されたプラグインをインストールし、ウィンドウ右下のOKをクリックしIDEを再起動します
オススメしたいプラグイン一覧(2021年度版)
日本語化
Japanese Language Pack / 日本語言語パック
PhpStormはインストールした時は海外製のツールという特徴上、すべて英語表記になっています。
このプラグインを導入するとIDEを日本語化することができます。
以前までは外部のライブラリを導入することで日本語化ができていましたが、現在は公式としてプラグインが提供されるようになりましたので、こちらを利用することをオススメします。
Laravel関連
Laravel
機能
configやViewなど、Laravel独自の機能に関するコードジャンプや補完機能が追加されます。
使い方
インストール後、ファイル->設定->PHP項目のLaravel欄にある項目にチェックを入れることでプラグインが有効化されます。
なお、このプラグインをより活用するためには以下のライブラリをプロジェクトに追加する必要があります。
Laravel Idea(有料)
1つ目で紹介したプラグインのさらに上位版のようなプラグインです。
有料というだけあってLaravelにまつわるあらゆる補完がIDEで効くようになります。
Laravel Query
LaravelのQueryBuilderの補完が効くようになります。
Laravel Make Integration
Laravelでは、php artisan make xxx というコマンドでひな型を作ることができますが、そのひな型作成をファイル作成メニューに追加することができます。
.env files support
envファイルの入力を補完してくれるようになります。
Collector
LaravelのCollectionに関する補完をサポートしてくれるようになります。
Symfony Support
LaravelはSymfonyがベースとなっているため、このプラグインを入れておくことで補完することができるようになります。
コードの整形、指定変換
CamelCase
機能
変数名やメソッド名などをケバブケース、スネークケース、パスカルケース、キャメルケース、スネークケース、スペースケースを簡単に切り替えることができるようになります。
メニューの編集内にToggleCamelCaseという項目が追加されているので、それを選択することで変換できるようになります。
毎回メニューを開いていては時間がかかるので、ショートカットを覚えて使うのが便利です。
設定変更
String Manipulation
文字列をソートしたり、整形させたり、変換する機能を追加することができます。
プラグインを導入すると、文字列を右クリックした際に表示されるメニューに「String Manipulation」という項目が追加されるようになります。
予測変換
deep-assoc-completion
連想配列のキーを予測変換してくれる機能を追加することができます。
deep-js-completion
deep-assoc-completionのjs版です。
Tabnine AI Autocomplete
AIがコーディングを学習し、予測変換をしてくれる機能を追加することができます。
私自身はまだあまり使いこなせていませんが、いまもっとも熱いプラグインとして注目しています。
Custom Postfix Templates
独自の後置テンプレートを定義することができるようになります。
また、コミュニティで共有されている何百もの有用な後置テンプレートが付属しているためプラグインを入れるだけで補完機能を向上させることができます。
PHP Advanced AutoComplete
組み込みのPHP関数およびメソッドの自動補完をサポートしてくれるようになります。
PHP Annotations
PhpDocの補完をサポートしてくれるようになります。
PHPUnit Enhancement
PhpUnitに補完機能を追加することができるようになります。
コードの品質向上(インスペクション系)
SonarLint
インスペクションを追加することができます。
品質の低いコードがあった場合、指摘してくれるようになります。
このプラグインを導入するとIDE下部にSonerLintという項目が追加され、レビューを通すことができるようになります。
Php Inspections (EA Extended)
インスペクションを追加することができます。
品質の低いコードがあった場合、指摘してくれるようになります。
Php Inspections (EA Ultimate) ※有料
EA Extendedの上位版です。無料版に比べてさらに多くのチェックをしてくれるようになります。
操作性向上
Awesome Console
IDE上のコンソールに表示されたファイルパスやリンクが強調表示され、クリックできるようになります。
Find Pull Request
該当のコードに関連するプルリクエストを表示することができます。
Atom Material Icons
IDE上のアイコン表示などを変更することができます
IDE全体を変更するか、アイコンだけを変更するかは、プラグインインストール後、設定で変更可能です。
CodeGlance
IDEにミニマップを表示することができるようになります。
Rainbow Brackets
カッコの対応関係を色付きで分かりやすくしてくれるようになります。
HighlightBracketPair(※PhpStorm2021.2以降では動作しない)
カーソルがある箇所を囲んでいるカッコをハイライト表示してくれるようになります。
Key Promoter X
手動で行った操作について、ショートカットがあることを提示してくれます。
ショートカットを覚えるきっかけを与えてくれます。
Theme
Dracula Theme
One Dark theme
普段IDEをブラック系の配色にして使っている人にはオススメのThemeです。
外部サイトや別ツールで行っていたものをIDE内で完結できるようにする
Json Parser
IDEにJsonのパース機能を追加することができます。
Translation
IDEで翻訳ができるようになります。
海外のコードのコメントを読む時などに大変重宝します。
Codic Support
日本語を打ち込むとプログラムの変数名やメソッド名に適する英語を提案してくれるようになります。
RegexpTester
IDEに正規表現のチェック機能を追加することができます。
その他機能追加
PlantUML integration
IDEでUMLを表示する機能を追加することができます。
IDEでER図を編集する際にとしても重宝します。
Diagrams.net Integration
キレイなフローチャートやAWSの構成図を描くためのツール「diagrams.net(以前はdraw.ioと呼ばれていました)」をIDEに組み込むことができます。
Redis(有料)
GUIとしてRedisの中の値を確認することができるようになります。
BashSupport Pro(有料)
Bashおよびシェルスクリプト編集の時に補完機能を追加することができます。
GitToolBox
該当コードの編集者やコミットメッセージなどをIDE上に表示することができるようになります。
Live Edit
ライブコーディングができるようになります。
PhpStormが重いときの対処法
[ファイル]→[キャッシュの破棄]を行うことで軽くすることができます。
それでも依然として改善されない場合は、PhpStormに割り当てるメモリを増設することで改善される場合があります。
ライセンスについて
JetBrainsのライセンスは個人ライセンスであっても仕事との両立が可能です
業務だとライセンスがなくて使えないといった問題もないので(社内ライセンスがある場合も多い)、個人としてもライセンス持っておいた方が何かと便利です。
ライセンス料金は継続して課金すると年々お安くなります。
学生ライセンス
学生さんであれば無料で使うことも可能です。
日本語ドキュメント
公式サイト
日本国内代理店
公式サイトで購入ができますが、何らかの理由により日本国内の代理店でないと購入が難しい場合はこちらがオススメです
PhpStormのショートカットと設定