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【2025年版】初めてのPython環境構築

Last updated at Posted at 2025-06-21

目次

1. Python実行環境の構成

Pythonは1991年に開発された、シンプルで読みやすい文法を特徴とするプログラミング言語。Pythonプログラムを実行するための環境は、3つの要素に大別できる。

  1. Python本体(インタプリタ)
    • コードを読み取り、CPUで実行するためのプログラム本体。
    • 現在はPython 3.8 ~ 3.12あたりのバージョンが一般的に利用される。
  2. 仮想環境
    • Python・外部ライブラリのバージョンを管理する仕組み。
    • プロジェクト別の依存関係の分離や、他の環境での再現性の確保が可能。
  3. IDE(総合開発環境)
    • コードの記述・ファイルの管理などを行うためのアプリケーション。
    • ユーザーが直接操作する場所。

各要素の対応関係は下図のイメージ。

2. VS Codeのインストール

「VS Code」とは、世界中のプログラマーが利用するMicrosoft社が提供する無償のアプリケーション。拡張機能の追加や仮想環境の構築がしやすく、Python以外の言語も利用できる。GitHubとも連携できるので、コードの管理や複数人の開発が可能。最近はGitHub Copilotとも連携し、コードの自動補完やインラインチャットが非常に便利。

VS Codeはウェブブラウザからインストール可能。

VSCode説明.png

以降の処理はターミナルにシェルスクリプトを入力して行う。MacOSだと「ターミナル」、Windowsだと「コマンドプロンプト」or「Power Shell」で同じものが開ける。

(追記)VS Codeのおすすめの初期設定

VS Codeユーザーは当たり前に使っているけど、初心者は知らない初期設定をまとめる。

  • 日本語化
    拡張機能「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」をインストール。

    参考記事:vscodeの日本語化

  • 自動保存
    設定ファイルの自動保存 を有効化。

    参考記事:VSCode使ってるなら自動保存と自動フォーマットを使おう

  • ターミナルからVS Codeを起動
    Shiftpでコマンドパレットを開き、コマンドパレットにshell commandと打ち込んで、シェルコマンド : PATH内にcodeコマンドをインストールしますを選択。

    ターミナル↔︎VS Codeと行き来することが多いので、code .でターミナルから直接VS Codeを開けることを知っておくと便利

    参考記事:VSCode使いなら抑えておくべきCodeコマンド

3. uvのインストール

「uv」とは、ターミナル内で起動するPythonの仮想環境管理ツール。Pythonの仮想環境を構築する際には「Pythonのバージョン」と「外部ライブラリのバージョン」を設定する必要がある。uvは両者を一つのアプリケーションで統合して管理できる、2024年リリースの最新ツールである。

公式ドキュメントによると、以下のコマンドをターミナルに入力してダウンロードする。

# macOS/Linux
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh

# Windows
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

uvがインストールされたかどうかの確認。

uv version
> uv 0.6.11

4. Pythonのインストール

uvを通じて、任意のPythonをインストールする。インストールしたPythonは、作成したプロジェクト(後述)を通じて起動される。

# Python 3.12の最新バージョンをインストール
uv python install 3.12

# インストール済みのPythonバージョンを確認
uv python list

5. プロジェクトの初期設定

VS Codeで「ファイル」→「開く」から、プロジェクトの保存先のディレクトリを開く。

その後、uv init (プロジェクト名)コマンドでプロジェクトファイルを作成する(公式ドキュメント参照)。

# Pythonプロジェクトの立ち上げ
uv init my-project

作成されたmy-projectディレクトリ内のファイル構成。

.
├── .gitignore          # gitに編集履歴を保存しないファイルの指定
├── .python-version     # Pythonのバージョン指定
├── main.py             # Pythonファイルのサンプル
├── pyproject.toml      # プロジェクト全体の設定
└── README.md

6. Jupyter NotebookでPythonを実行する

「Jupyter Notebook」とは、プログラミングのコード、説明文(Markdown)、図表、数式、出力結果などを1つのインターフェース上で統合的に扱えるツール。今回は「.ipynb」ファイル内でPythonを実行できるようにする。

  1. VS Codeを起動し、プロジェクトを開く
    • 「ファイル」→「開く」から、作成したプロジェクトのディレクトリを開く
  2. VS Codeの拡張機能のインストール
    • ウィンドウ左側にある「拡張機能(Extension)」を開く
    • 検索ボックスに「Jupyter」と入力し、「Jupyter (Microsoft製)」拡張をインストール
    • 「Python」拡張が入っていなければ、それも合わせてインストール
  3. 外部ライブラリのインストール
    • ターミナルにuv add notebookと入力して、Jupter Notebookを実行するためのライブラリをインストールする
    • インストールすると、.venv(ファイル化された仮想環境)とuv.lock(外部ライブラリの指定ファイル)が作成される
    • ライブラリの追加はuv add (ライブラリ名)、ライブラリの削除はuv remove (ライブラリ名)で実行 → .venvuv.lockが自動更新される
  4. .ipynbファイルの作成
    • 「ファイル」→「新しいファイル」から、入力ボックスに「test.ipynb」と入力して新規ファイルを作成する
    • VS Code内では、作成したファイルが自動で保存される
  5. Python仮想環境の選択
    • 「カーネルの設定(Select Interpreter)」から、「Python環境」→「.venv」
  6. 実行ボタンでコードを実行
    • 「+ コード」でセルの作成
    • セルに print("Hello World!") と書いて、▶ ボタンを押して実行

Jupyter.png

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