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アジリティを高めるには「フレキシビリティ」が大事

Last updated at Posted at 2022-10-24

北國フィナンシャルホールディングス
デジタルバリューの ナガイです。

このQiitaでは “アジャイル” に関する色々な気づきを、コラム形式で書いていく予定です。
初投稿の今回は

 🙂 アジリティを高めるには「フレキシビリティ」が大事

という話を。

組織と私

組織について

 🕊️ 北國銀行はじめ北國FHDグループは「アジャイル型組織体制の構築」へ積極的に取り組んでいる
 🕊️ 職場環境における「心理的安全性」をDX戦略の土台に据えている
 🕊️ なので自分の考えや気持ちを気兼ねなく発言できる雰囲気がある
 🕊️ デジタルバリューでは様々な開発プロダクトが同時並行で動いており、主にアジャイル型開発で業務推進中

私について

 🦉 アプリ開発チームでスクラムを採用、現在はプロダクトオーナーを担当
 🦉 当初は見習いスクラムマスターとして参画。デジタルバリューではまだ1年と少し
 🦉 その後、認定スクラムマスター(CSM)にも合格
 🦉 いよいよSMとして軌道に乗り始めた辺りで、諸事情によりPOへジョブチェンジ
 🦉 ただ2つのスクラムロールを経験できたことが非常に大きく財産になってる
 🦉 気付けば界隈の情報を常にチェックするくらいに、アジャイルにどっぷり

気持ちと目的

今の気持ち

 🧍‍♂️「アジャイルにどっぷり」できているのも、すべてはこの素晴らしい環境があってのもの
 🧍‍♂️ ただまだまだ底上げできるはずなので、少しでも還元し、さらに育んでいきたい
 🧍‍♂️ 一方、アジャイル/スクラムは簡単じゃない
 🧍‍♂️ 色んな謎ワード(神言語)が乱立して輪郭がぼやける
 🧍‍♂️ だからこそ一筋縄でいかないし、一日にして成らず、面白いんだと感じる

ということで

記事の目的は

 😊「アジャイル/スクラムは難しいし 難しいから面白い」を伝えたい
 😊 読んでくださった方と共に、アジャイルに対する解像度を高め、アジリティを育んでいきたい
 😊 なので少し抽象度を高め、どこでも再現可能なようアプローチする

といった具合です。
では、少し長くなりましたが本題に。

🙂 アジリティを高めるには「フレキシビリティ」が大事

「アジリティ」とは

まずここで言う“アジリティ”というのは「アジャイルにふるまえているかどうか」と定義します。
となると当然「アジャイルにふるまえているかどうかとは?」や「そもそもアジャイルとは?」となるわけですが、IPAからも “アジャイルへの変革指針” という名目で「なぜ、いまアジャイルが必要か?」という資料が公開されており、よくまとまっているのでご紹介。

次の一文なんかも良いですねぇ~

激しく変化する環境に対して、私たち自身がパラダイムシフトすることが必要です。また、常にあるべき姿に向けて改善、進化しつづけることが必要です。単にアジャイル開発の手法を採用し、アジャイル開発のプラクティスを行っていても、それはアジリティを考える上で一部の要素にすぎません。形式だけアジャイル型の手法を採用していても、個人やチームがアジャイルにふるまえなければ意味がありません。
アジャイルな活動は、何かのプロダクトをつくるということのみならず、価値創造のあり方をよりよくしていきます。すなわち、アジャイルな活動を続けることによって、プロダクトのつくり方(プロセス)を進化させ、プロダクトをつくる人を成長させます。

※引用元:p18.「アジャイルにふるまう人の成長」より

フムフムフムフム 頷きが激しくなります。

私が見ている「アジリティ」

ここから私の主観ゾーンに突入いたします。

“アジリティ”でググるとagilityを日本語訳した「機敏性」や「敏しょう性」をよく目にする一方で、アジャイルに深く向き合っているビジネス記事やビジネスシーンで用いられるアジリティはどちらかというと、体制・役割や立ち回りを含めた“フレキシビリティ(柔軟性など)”が色濃く混ざった概念という印象。

考えてみると柔軟性があるからこそ機敏に動ける部分もあるため、アジリティ≒フレキシビリティと言っても良いくらいに、フレキシビリティが大事だなと。
アジャイルを小さく分解していくための次の一歩として、次は「フレキシビリティ」という切り口で考えてみます。

「フレキシビリティ」とは

フレキシビリティの構成要素を日本語で列記すると、

  • 柔軟
  • 応用
  • 汎用
  • 転用
  • 機転
  • 転換
  • 拡張
  • 可変
  • 応変
  • 融通
  • 最適

といったところでしょうか。
また、建築界ではこう定義されていたりもするようです。

フレキシビリティとは、一般的には変化に対する柔軟性や融通性を意味し、建築においては、用途や機能の変化、増築や改修、間取りの変化などに対応可能な建物の性質を意味する。

※引用元:フレキシビリティ | 現代美術用語辞典ver.2.0

上記の

用途や機能の変化、増築や改修

をシステム開発でイメージすると、サービスピボットがまさにそれだよなと連想。
例えば、Youtubeがマッチングサービスからピボットした事例で言うと、

 ⏮ 元々「Tune In Hook Up」というマッチングサービスで集客が芳しくなかった
 ⏮ 一方、出会い促進のための動画機能を “単なる動画共有” として利用するユーザーが多いことが判明
 ⏮ 動画共有に特化したサービス「Youtube」へとピボット

もちろん「ピボットしやすい状況だったかどうか」「フレキシブルだったかどうか」は別ですが、“単なる動画共有” として使えた機能であったことは間違いないですし、システム開発などで作り込みすぎたが故にピボットすら選択肢に登場しなかったという “見えない機会損失” が生まれていた逆のケースも、世の中にはごまんとあるだろうなと容易に想像できました。

サービス提供側の狙いで(思い込みで)「ユーザーはこう動くはずだ!」と、用途にまで干渉するような機能的制約を作らないということが、フレキシビリティに繋がるということですね。

最初はやや人やプロセスなどにフォーカスしていましたが、上記例をはじめとするサービスピボットに着目すると「プロダクト自体にアジリティ/フレキシビリティを持たせれるか」どうかが重要という事がわかりました。そしてそれを支えるためにこそ、人やプロセス(体制・役割や立ち回り)もフレキシブルであるかどうかが重要だと。

いろんなフレキシビリティがある

ということで、「フレキシビリティ」と一口に言っても、いろんなフレキシビリティが存在するわけです。
「神は細部に宿る」とか言い出すとアレですがw、個人、チーム、組織が業務推進するうえで、フレキシビリティを、いろんな箇所、いろんな状態に施しつつ、いろんな切り口でチェックができると「アジャイルなふるまい」へ近づいたと言えるんだと思います。

 📌 自身がチームメンバーとしてフレキシブルに立ち回れているか
 📌 チーム全体がフレキシブルに動くための状態を創り出せているか
 📌 プロダクト自体が変化、成長しやすいようフレキシブルな機能要件や設計となっているか

まとめ

 🙂 やっぱりアジャイルはむずかしい!抽象度が高く構成要素も多く複雑に絡み合っている
 🙂 ただアジャイル/アジリティを語る上でフレキシビリティは大きな構成要素
 🙂 フレキシビリティは人やプロセスだけじゃなく、プロダクトそのものに施せるかどうかが重要
 🙂 フレキシビリティの高いプロダクトはピボットしやすいしアジリティが高いと言える

以上、次回はこのお話のつづきで

 🙂 フレキシビリティを高めるには「漸進性(スモールステップ)」が大事

というお話を書きたいと思います。

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