はじめに
Latexで論文を書くときに本文とAppendixの両方に独立した参考文献セクションを付けたいとします.
そのようなときに必要な情報を軽くまとめます.
なお,「Multiple bibliographies in LaTeX」を参照しました.
コード
まず,適当に bibファイルを作ります.
@misc{A:2015,
author = {Alpha, A.},
year = {2015},
title = {Title A},
}
@misc{B:2017,
author = {Beta, B.},
year = {2017},
title = {Title B},
}
@misc{C:2019,
author = {Charlie, C.},
year = {2019},
title = {Title C},
}
@misc{D:2020,
author = {Delta, D.},
year = {2020},
title = {Title D},
}
適当に引用を付けた文書を作成します.
ここで \newcites{参考文献スタイル名}{参考文献セクションに表示する文字列}
によって新しい参考文献セクションスタイルを定義します.
\cite
ではメインの参考文献セクションから,\cite<参考文献スタイル名>
で別途定義された参考文献セクションに引用を作成します.
以下のコードでは \citeappx
によって2つ目の参考文献セクションから引用を行います.
最後に参考文献セクションの出力場所において,\bibliographystyle<参考文献スタイル名>{スタイルファイル名}
と \bibliography<参考文献スタイル名>{bibtexファイル名}
を宣言します.
\documentclass{article}
\usepackage{multibib}
\newcites{appx}{References}
\begin{document}
\section*{Main Text}
Method A~\cite{A:2015} is stronger than Method B~\cite{B:2017}.
\bibliographystyle{plain}
\bibliography{ref}
\section*{Appendix}
We add the information of Methods C, D~\citeappx{C:2019,D:2020} along with Method A~\cite{A:2015}.
\bibliographystyleappx{plain}
\bibliographyappx{ref}
\end{document}
このようにして作成したファイルを以下のようにコンパイルを実行します.
ただし, pbibtex appx
というように第二の参考文献用の bibtexは別途コンパイルする必要があることに注意してください.
pdflatex main.tex
pbibtex main
pbibtex appx
pdflatex main.tex
pdflatex main.tex
以下のようなコンパイル結果が得られます.