概要
Head First デザインパターン 第2版を読んたので、感想を残しておこうと思う。600ページ近くある本なのに、本嫌いな私が全く飽きずに楽しく読み進められる素晴らしい本だった・・・。
感想
この本の特徴は真面目な技術書と違い、終始砕けた口調でイラストを多用しながら、ストーリー仕立てでデザインパターンの実装を学んでいく変わった本だ。
カモ池シミュレーションゲームという謎のシステム開発を通じStrategyパターン(後半にまさかの発展形も)を学び、ガム販売システムの開発を通じてStateパターンを学ぶといった普通の技術書じゃまず見られないような展開で話しが進んでいく。
更には(何故か仲の悪い)各パターン同士の座談会というショートストーリーまで用意されている。
しかしこのような内容だからこそ、読んでいて飽きないし、何かと印象に残る・・・そう記録に残りやすいのだ。本の冒頭に記載されているが、メタ認知を目指しているらしい)
もちろん内容も充実していて、デザインパターン以外にもオブジェクト指向の基礎まで書かれているので、この本を読むだけで両方学べてしまう。
逆にデザインパターンもオブジェクト指向も基礎しか書かかれていないので、発展形的な内容を求めている人には向かないと思う。
こんな人に向いてる
- 文章で理解するのが苦手な人
- 図やイラストで理解するのが好きな人
- 砕けた文章に抵抗がない人
- オブジェクト指向を同時に学びたい人
- 他のデザインパターン本で挫折した人
こんな人はイマイチかも
- 真面目な文章が好きな人
- デザインパターンの再学習をしたい人
- Java言語を全く知らない人
- 何らかのオブジェクト指向ベースの言語が理解出来れば問題ないとは思う
- 全てのデザインパターンを網羅したい
- 使用頻度が少ないデザインパターンは巻末に超簡潔に書かれているだけ
さいごに
本当に楽しく学習出来たので、読み終わった後に続きがないことに対する喪失感すらあった。万人受けする内容じゃないかもしれないけど、私と同じように文章苦手なタイプには刺さる本だと思うので、是非手に取って読んで欲しい。
なお、本書は5000円と高価だが図書館で借りて読めたので、もし図書館が近くにある方は確認してみるといいかも?