Supershipの名畑です。「KING OF PRISM」次回作制作決定、おめでとうございます。プリズムショーの世界は続いていく。
はじめに
先月の話にはなりますが、Adobe Premiere ProでBeta限定の新機能がリリースされました。
あと「もう少し」映像フレームや映像に適した環境音があればいいのにと思ったことはありませんか?カットが早すぎたり、開始が遅すぎたりする素材を使用したことはありませんか?グッとくる瞬間や余韻に浸る瞬間の編集のために、「あともう少しあれば」と思うことありますよね?
それは私たちアドビ社員も同じです。この度、ついに、Adobe Firefly Video Modelを搭載したAdobe Premiere Proの「生成拡張」(ベータ)を提供できることを嬉しく思います。
「動画を少しだけ延長したい」というケースは確かによくあります。
ということで、今回の記事では、 Adobe Premiere Pro(Beta) の機能を使って既存動画を延長(伸長)してみました。音声は含みません。
以下の流れです。
- 元動画を用意する
- 元動画を2秒延長する
- 元動画を10秒延長する
元動画の用意
まずは元動画を用意します。 FLUX.1.1[pro] を用いて生成した以下の画像をGen-3 AlphaのImage to Videoで10秒の動画にします。
FLUX.1.1[pro] とGen-3 Alphaについて詳しくは以下の過去記事をご参照ください。
- Stable Diffusionのオリジナル開発陣による画像生成AIモデル最新版FLUX 1.1 [pro]のWeb APIを呼んでいくつかの画像を生成してみた
- 動画生成AI「Gen-3 Alpha」のImage to Videoで画像を動画に変換してみたらやっぱり自然すぎて恐くなりもした
生成された動画は以下です。
Gen-3 Alphaのサイズは1280x768ですが、Adobe Premiere Proの生成拡張が1920×1080と1280×720の2サイズにしか対応していません。そのため、サイズの変更だけは行なっています。
今回はこの動画をAdobe Premiere Proで延長していきます。
それにしても、親指あたりはやや違和感あるものの、Gen-3 Alphaは本当に動画のクオリティが高い。
Adobe Premiere Proで動画を2秒拡張する
メディアをシーケンス上に配置し、上記スクリーンショットだと左下にある生成拡張ツールのアイコンをクリックします。
そして対象のメディアの右端を右にドラッグします。本当に手順は簡単です。
2秒までしか伸ばせませんのでご注意ください。
しばらく待ちます。結果が納得できない場合は再生成もできます。
そして生成された動画は以下。
最初の10秒がオリジナル部分で、最後の2秒が拡張部分です。
思ったよりもかなり自然に思えます。この繋がりは違和感ないのではないでしょうか。
Adobe Premiere Proで動画をさらに8秒拡張する
動画は2秒までしか伸ばせません。しかし、たとえば伸ばした後の動画を書き出して再び取り込むです等の方法を取ることで無限に拡張することが可能です。
ということで2秒拡張をさらに追加して4回繰り返して20秒の動画にしたものが以下です。後半10秒が拡張部分となります。
最後に近づくほど、主に指を中心に、動画が弱々しくなっていくというか、固まっていくというか、魔法が解けていくというか、なんにせよ、2秒より長い生成はまだ無理があるようですね。
おまけ
今回の記事作成のために生成した動画と曲を組み合わせて編集したものです。弾いている鍵盤と音は全く合っていませんが。
曲はH.LangさんのHouse ruleです。ありがとうございます。
最後に
Adobe製品は本当にツールとして使いやすくていいですね。慣れの問題もかなりあるとは思いますが。
より便利になっていってほしい。というか、なるでしょう。
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