SupershipでVPoEをしている名畑です。
あけましておめでとうございます。
テレビアニメが名作揃いと話題な2022年がもう終わってしまったのですね。アニメ製作者の皆様、お疲れ様でした。
個人的には2022年のテレビアニメとしてはヤマノススメ Next Summitを推したい。
はじめに
AtCoderについてSNSなんかで検索していると、引っかかるのは40代である私より(プロフィールからしておそらく)ずっと若い人が多いなと常々思っていました。
それと、ランキングを見ていても、所属に大学名を書いている人がよく目に留まります。
AtCoderのユーザーは若い人が多いという私の印象が実際に正しいのか、数値を出してみたというのが今回の記事の趣旨です。
母集団
- データの取得はAtCoderのランキングのアクティブユーザのみ(2022年12月29日6時付)から行いました。そのため、本記事の次項以降でユーザという単語が用いられた場合はアクティブユーザを示すとお考えください。
- アクティブユーザは過去2年以内にRatedコンテストに一度でも参加したユーザと定義されています。
- Ratedコンテストとはレート付与の対象となるコンテストです。AtCoderはコンテストに参加せずとも楽しむ方法がいくらでもありますが、コンテストに参加することでレートが付与され、その結果に応じて色が決まります(赤>橙>黄>青>水>緑>茶>灰)。
対象ユーザ数
- 98,987人のユーザがいました。
- このうち誕生年を登録しているユーザは77,701人でした。
- つまり全体の 約78.5% が登録していることになります。
- ただし自己申告によるもののため、この誕生年が正しい保証はありません。
- ルール上ではAtCoder社が特別に認めたケースを除くと複数アカウントの保持が認められていませんため、それぞれ個別のユーザという扱いで考えます。
また、それに加えて
- 長寿記録によると2020年以降で存命だった中で最高齢の方は1903年生まれらしいため、1902年以前で登録されていた6人は対象外としました。戸籍の方が間違えている可能性も0ではないかと思いますが、6名の方々、ご容赦ください。
- 2020年が236人、2021年が321人、2022年が320人おり、これらについては扱いにかなり悩んだのですが、データとしては残しました。2019年以前も毎年ユーザが2桁人数はいてどこを閾値とするべきか納得いく結論を出せなかったためです。サイボーグ001 イワン・ウイスキーのような天才的な赤ん坊の可能性も……。
これらを踏まえ、1903年以降の77,695人 を対象としています。ただし、1903年〜1914年で登録されているユーザは0人でしたので実質は1915年以降となります。
誕生年別ユーザ数のグラフ
横軸が誕生年、縦軸がユーザ数です。
2001年が11,377人で最も多いことがわかります。
画像サイズ的に見づらいと思うので、一部抜き出してみます。
連続して3桁人数を維持している1980年〜2012年に絞ると下記のグラフです。
世代別ユーザ数
2023年の誕生日時点において
- 10代の人(2004年〜2013年生まれ)は12,380人で全体の15.93%
- 20代の人(1994年〜2003年生まれ)は57,282人で全体の73.73%
- 30代の人(1984年〜1993年生まれ)は5,063人で全体の6.52%
- 40代以上の人(1983年以前の生まれ)は1,897人で全体の2.44%
これを見ると10代と20代で全体の90%近くを占めるため、私の肌感は正しそうな気がします。
20代ユーザが30代ユーザの10倍以上いますので。
仮に誕生年未登録のユーザ21,286人がすべて30代だとしても、20代のユーザ数の半分にも至りません。
あと、1979年以前の生まれは各年100人未満のため、該当する方はかなり希少なので胸を張っていい(と自分に言い聞かせます)。
日本に限定した場合の対象ユーザ数
AtCoder社の2021年7月28日のプレスリリースによると、日本人は全体の半数強だそうです。
国内で手に入る統計情報と比較するときのために国と地域の登録を日本に限定したデータも取得してみることにしました。
すると1915年以降で登録しているユーザ数は26,975人でした。
国を問わない場合は77,695人なので、思ったより少ない印象です。
ちなみに誕生年の登録を問わない場合、日本は36,292人、日本以外は62,695人でした。
日本に限定した場合の誕生年別ユーザ数のグラフ
横軸が誕生年、縦軸がユーザ数です。
2000年が2,829人で最も多いことがわかります。
1980年〜2012年に絞ると下記のグラフです。
1980年〜2012年に絞った上で日本と日本以外で色分けしてみたグラフは下記です。
ブルーが日本でオレンジが日本以外です。
若い世代では海外ユーザの占める割合が高いことがわかります。
参考までに、2000年を誕生年としているユーザの登録国数トップ10は下記です。インドが日本を抑えてトップという結果でした。バングラデシュも全体の約10%を占めています。
日本に限定した場合の世代別ユーザ数
2023年の誕生日時点において
- 10代の人(2004年〜2013年生まれ)は2,130人で全体の7.90%
- 20代の人(1994年〜2003年生まれ)は19,179人で全体の71.10%
- 30代の人(1984年〜1993年生まれ)は4,180人で全体の15.50%
- 40代以上の人(1983年以前の生まれ)は1,353人で全体の5.02%
20代が最も多いことは国と地域を問わず求めた値と同様ですが、30代の割合が高まりましたね。また、10代のユーザ数を30代のユーザ数が上回りました。これは少し意外でした。
10代と20代のユーザは日本以外の方の割合が多いということでもあります。
最後に
余談ですが、政府統計ポータルサイトによると2000年の日本の出生数は1,190,547人だそうです。
2829 / 1190547 ≒ 0.24%
出生数と比較するのは厳密には正しくないですが、なんにせよ、AtCoderをやっている人が世間的にはかなり稀であるとは言えますでしょうか。
400人に1人となると、仮に小学校の1学年が100人とするなら、4校の卒業生を集めてその中で1人しかいないってことなので。
とにかく、数を見るのは楽しいので、今後も定期的にこういった調査はしてみたいなと思っています。
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