35
17

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

「魔改造の夜」に学ぶ、(エンジニアとして?)生きていくための心構え

Last updated at Posted at 2022-04-27

先日、夜中にテレビをつけていたらNHKの番組「魔改造の夜」の再放送をしており、初めて知った番組だったのですが、面白くてついつい最後まで見てしまいました。

モノづくりに携わる技術者(原義としてのエンジニア)が主役の番組ですが、
ITエンジニアとして、なんなら一個人としても大切なことが詰まっているなと思ったのでシェア。

放送見たのが翌日何もない土曜日の深夜でよかった…という思いを噛み締めながら、夜間のテンションで書き上げました。

はじめに結論とおことわり

  • 自分にとって熱中できるものがある環境に身を置くことを考える
  • 最初から諦めない
  • 困難があったときは異なる分野の知見にも目を向ける

あらかじめ断っておきますが、綺麗事と切って捨ててしまえばそれかもしれませんし、ベテランにとっては当たり前にできていることかもしれません。
それでも、悩んでいる時などに思い返してみると、気付きを与えてくれる観点の1つではないでしょうか。

また、技術者だけでなく、他の仕事や趣味にも一定あてはまる内容とは思いますので、
テックブログとしてはふさわしいものかどうかわかりませんが、そこはご承知ください。

どんな番組?

番組全体の概要

超一流のエンジニアたちが極限のアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組「魔改造の夜」。
「子どものおもちゃ」や「日常使用の家電」がえげつないモンスターへと姿を変える。
世界中でここにしかない、興奮と感動の夜会へようこそ!

(番組Webサイトトップページ「この番組について」より)

Q. 「魔改造」「魔改造の夜」とは?
身の回りにある家電やおもちゃのリミッターを外し、大人気ないパワーのモンスターに改造する行為を「魔改造」と呼んでいます。魔改造によって生まれたその怪物マシンを戦わせる夜会。それが「魔改造の夜」です。

「魔改造倶楽部」とは?
「魔改造の夜」「魔改造の夜 技術者養成学校」を主宰する謎の組織です。

(番組Webサイト「よくあるご質問」より)

つまるところ、「魔改造倶楽部」なる謎の組織が、夜な夜なエンジニアたちを呼び集め、家電やおもちゃをモンスターマシンに改造させて競わせている「魔改造の夜」なる夜会の様子を放送する番組です。

こういうちょっと厨二病臭い設定にもくすぐられるところはありますよね。笑

ちなみに会社名は伏せ字にされています(ただし商品名や作業服などで普通にわかる)。

筆者が見た回(会?)の概要

私が見たのは第3弾、以下の2つの競技の回です。番組Webサイトにエピソードがまとまっているのでご覧ください。

マジで意味不明ですよね。普通は扇風機は走らないし人形はそもそも綱を掴みません。

感じたこと

上記の通り、やっていることの何もかもが意味不明ですし、成果物そのものはなんの役にも立たない。
なんなら技術者をおちょくっているとも見られかねない、相当に際どい番組だなとは思います。

それでも、皆知恵を絞り、与えられた期間の中で相手より優れた結果を出すために試行錯誤しています。
時には、本番で相手の様子を伺い、失敗を覚悟でギリギリのチューニングをする様子もうかがえました。
大の大人が本気の1ヶ月の製作を経て競技に臨み、最終的には勝ち負けにかかわらず皆涙を流していました。

そんな技術者たちに心打たれ、感じたことが先に挙げた3点です。順を追って述べます。

自分にとって熱中できるものがある環境に身を置くことを考える

出場していた技術者たちは通常業務の傍らで、夜会のために熱い議論を重ね、遅くまで製作を続けていました。
一方で、法定業務系のソフトウェア開発に従事している私の現在の業務に目を向けると、直近の担当案件においても

  • 法律の要件を詳細に読み込んで仕様に落とし込むこと
  • 実際にコーディングを通して思い描いた機能を形にしていくこと

は時間も気にせず取り組んでしまうことが多々あるなと気付きました。

もしやらされ仕事で嫌々働いていてこのような経験が全くないと、楽しくないし自分に残るものもありません。
なので、自らの技術でモノを形にしていくプロセスに熱中できることは、技術者にとって非常に重要だなと感じました。

ところで、よく「エンジニアは技術を学び続けなければならない」ということを耳にします。
ですが、ある程度の必須スキルさえ身についていれば、自身の価値を高めることにおいて必ずしも技術の学習をメインに据える必要はないのではないでしょうか?
熱中できるものがあり、それがITエンジニアとしての業務に少しでもかすっていさえすれば、技術の学習も自ずとついてくるでしょう。
そのほうが「勉強しなきゃ」という気持ちで学ぶよりも効果があるし、技術以外に圧倒的なものがあるほうがむしろ有利だと思いませんか?

現在の私は幸いにしてまあまあ恵まれていますが、もちろん仕事なので全部が全部そうはならないでしょう。
ただ、熱中できる物事が身の回りにあるか?と、自らが身を置く環境を振り返ってみるのは時に必要だと思います。

最初から諦めない

前節でも触れた「失敗を覚悟でギリギリのチューニングをする」というところ。
失敗のリスクをとって何もしなかったらほぼほぼ負け。
勝ちに行くためにはリスクをとらねばならないこともあるという、文字にしてみると当たり前の話ではあります。

競技のルールにも「失敗してもかまわない」というのがあり、とても良いと感じました。
失敗できる時に失敗して、そこから学んでおいたほうが後々確実に自分の糧になります。

若いうちは元のポテンシャルでそこそこ成功してしまう人もいますが、そこで現状に甘んじていると、
よっぽどの天才でもない限り気づいたときには追い抜かされているという。

もちろん、明らかに現状無理なことが見えてきても諦めないのはただの諦めが悪い人なので、そこは気をつけないといけません。

(学生時代の怠惰かつ諦めの悪い自分にグサグサと刺さる…)

困難があったときは異なる分野の知見にも目を向ける

これは赤ちゃん人形綱登りで感じたことです。

扇風機は転がり抵抗の少ない車輪をつければ動くには動きますが、赤ちゃん人形はまず綱を掴んで登るときは離すという機構を作らないと、スタートにすら立てません。
どうするのか自分も全く見当がつかなかったのですが、番組ではなんと設計担当者の趣味のアウトドア用品に着想を得て手の改造の設計をする様子が描かれていました。

ここまでぶっ飛んだことはそうそうないと思いますが、例えばBtoBの開発をしていて困ったときはBtoCのサービスのアーキテクチャに目を向けてみるとか、異業種向けのシステムはどうなっているか調査してみるとか、そのようなレベルでも案外できていないことはあります。
なんなら自社製品の他の機能に目を向けたら解決策が思いつくなんてこともザラです。

このように、もっと他に参考にできるものはないかと考えることが、困難を乗り越えるコツではないかと思います。

おわりに

再放送なども含め、これからも関連の放送があるようなので興味があれば。

35
17
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
35
17

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?