先に結論
- Proxmoxの新しいバージョンでは、今まで出来なかったことが、出来るようになった!
- しかも簡単に!
背景
- VMwareESXi無償ライセンス版でVMを構築・運用
- 別環境でProxmoxの活用を開始
- Proxmoxの操作に慣れたので、VMwareESXi上のVMをProxmoxに移行したいと考える
- 手動による仮想マシンのエクスポートを以下のように検討した
- 移行元のファイルをProxmoxにコピー
- アーカイブを展開
- VMDKのフォーマットを確認 (変換前に形式をチェック)
- VMDKをqcow2に変換(明示的にraw形式を指定)
- 仮想マシンを作成(UEFIブート対応)
- ディスクをインポート(SCSIバスを利用)
- ディスクを適切に設定
- CPU設定を最適化
- 必要ならEFIディスクを追加(UEFIの場合)
- VMを起動
- 検証を実践するが、Diskサイズ等の関係で途中断念・放置状態
環境
- VMware ESXi 6.7
- ProxmoxVE 8.1.4
- ProxmoxVE 8.3.0
方針
- ProxmoxVE8.3.0環境にて『Live import』が利用できることを見つけた
- Live importとは?
仮想マシンをESXiからProxmoxへVMの停止なしで移行できる仕組み。
- 前提条件:
- ソースが VMware ESXi 6.5以降
- Proxmox VE 8.1以降が稼働中
- virtioやqemu-guest-agentなど、移行後に動作するようドライバ対応の確認
- 同一ネットワーク上での通信が可能なこと(VMディスクの取り込みにおいて)
手順
VMwareESXiをストレージとして認識させる
移行元VMのVMware Toolsアンインストール
- 確認
rpm -qa | grep open-vm-tools
- アンインストール
yum remove open-vm-tools
- 確認
rpm -qa | grep open-vm-tools
移行元VMのvmwaretools 残存ファイルの削除
rm -rf /etc/vmware-tools
rm -rf /usr/lib/vmware-tools
移行元環境作業
- df -Thの確認
- VM停止
移行先環境作業
-
Live importの設定・実行
- ソケット、コアの値を入替
- CD/DVDドライブのチェックを外す
- MACアドレス確認
-
移行されたVM起動
-
df -Thで容量の確認
-
ハードウェアの情報を確認(事前に確認したMACアドレスが変わっていない事等々)
移行元VM削除
- 移行先環境にて、問題無い事が確認できれば移行元のVMを削除
さいごに
- 手動で移行を検証してはうまくいかず、移行実現で困っていた
- ProxmoxVEの新しいバージョンでサラッと簡単に解決してくれた
- 新しいバージョンは過去の機能で困っていることを改善してくれる
- 新しいバージョンに目を向けるという事を今回の事象をきっかけにして考えるようになった