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RPA導入の現実を理想に近づけるために

Last updated at Posted at 2019-12-10

RPA (Robotic Process Automation) Advent Calendar 2019の11日目です!

※これは、2019年12月9日の「RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019」でお話した内容と同じものです。

RPAの理想と現実

RPA導入の理想

RPAは今のところ定型業務の自動化が主流になっています。

RPAにとる業務自動化をすると、例えば以下のような効果が得られます。

  • 現場の作業者の時間的負担が減る
  • 現場の作業者の心理的負担が減る
  • 現場でヒューマンエラーがなくなり、業務が円滑に回るようになる
  • 作業者の浮いた時間を他のプロジェクトに回せる
  • 社外に健康経営をアピールできる
  • コスト削減や売り上げアップが見込める

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特に大事なのが、現場担当者の時間的負担の軽減(残業や休日出勤がなくなる!)や、現場担当者の心理的負担の軽減(作業のストレスの緩和)だと思います。

各企業が働き方改革を求められている今、RPAはとても重要な概念になっていると感じます。

RPA導入の現実

日本では2016年がRPA元年と呼ばれ、そこからRPAは流行しかなり普及してきました。
ほとんどの大企業はRPAを導入または導入検討しているという調査結果もあります。

しかし、実際はRPA導入にいろんな問題が潜んでいます。

例えば、ロボットを作ったはいいけどその後使われなくなってしまったロボや管理者不在の野良ロボが発生したり、書類が不足していてメンテナンスのハードルが上がったり、RPAは魔法の杖などという誤解を抱いていることはとても多いようです。

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なぜRPA導入がうまくいかないのか

ほんとにいろいろ様々な理由があると思いますが、そのうちのひとつにRPAを「0」か「100」かで捉えて、思考停止してしまっていることがあげられると思います。

「RPAを導入する = 業務改善ができる」「RPAを導入しない = 業務改善ができない」この2択で考えてしまうとうまくいきません。

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そうではなく、RPAは濃度のように、濃さ・薄さという概念があると思っています。

RPAの効果を最大限享受できている状態を「100%」とすると、

「10%」の効果しか得られない場合もありますし、「50%」の効果が得られることもあれば、「100%」の効果が得られる場合もあります。

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RPAは正しく導入すれば輝かしい光を放ってくれる

一時期、RPAブームが起こり様々な企業でRPA導入が一気に進みました。

今は幻滅期に入り、RPA導入が少し落ち着いたように思います。それと同時にうまく導入できた企業と導入できなかった企業の差が明らかに出てきています。

僕が強く思うのはRPA導入の失敗をRPAのせいにしないでほしいということです。

RPAってなんでもできるらしいよ!
⇒ 導入!
⇒ え、全然RPAって使えへんやーん
⇒ RPAはくそだ...

RPAがかわいそうです。。。

僕が思うに、RPA自体が良いか悪いかとかそういう問題ではなく、

まず自社の業務を深く見つめて、向き合って、自社にRPAという手段が最適なのかどうかを考え、RPAをうまく導入できているかどうかを考え直してみてほしいです。

それはこれからRPA導入をしようと健闘している企業、既にRPA導入で成功している企業にも同じことが言えると思います。

RPAはあるべくところにあるべき姿で導入されていれば、必ず輝かしい光を放ってくれます。

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おわりに

今回はRPA導入の光と闇についてお話ししました。

現在はRPAブームが一旦落ち着いてきていますが、RPA導入に失敗した企業、まだ導入していない企業はたくさんあり、またすぐに業務改善を検討しないと経営が立ち回らなくなりそうと危機感を覚える企業が増えてくると思います。

3年後にはRPAが再ブームする(と勝手に僕が思っている)ので、そのときに、今回の教訓をみんなで活かしていければ、世の中はもっとよくなるのかなぁと思います!

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