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EC-CUBEAdvent Calendar 2024

Day 25

2024年のEC-CUBEを振り返る

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EC-CUBE コミュニティマネージャーの梶原です。

EC-CUBE Advent Calendar 2024 ラスト(25日目)は、毎年恒例となりました、今年2024年の振り返りをしたいと思います。

時代背景からEC-CUBEに再脚光

2024年はEC-CUBEとしても、EC-CUBE開発元である株式会社イーシーキューブとしても大きく変革した年になりました。

昨今、SaaSサービスを利用すると、簡単に、かつある程度のカスタマイズもできたりするので「ECサイトを立ち上げる」ということに関しては、一定のクオリティで誰でもできるようになっています。特にコロナ禍で急激にオンラインビジネスへの舵がきられ、多くの新規ECサイトがSaaSサービスで立ち上がったと思います。

その中で、EC-CUBEの役割やEC-CUBEに期待されることが再脚光を浴びているように感じています。
コロナ禍を経て、今まさに課題となっているのは、この多くのサイトの中でビジネスを発展、もしくは維持させるためにはどうすべきか、ということです。そこには、独自性を発揮すること、自社IPの強みを効果的に活かすこと、もしくは今後の働き手不足を踏まえて運用を変革すること等、課題が顕在化されてきています。DX化の流れとシンクロするところがありますね。

そういった流れがある中で、EC-CUBEの強みである、カスタマイズ性や独自のデータ資産を活用して自社独自のビジネスを創り出せるプロダクトであること、という元々EC-CUBEの特徴であった部分に再脚光が当たっていると感じています。去年あたりからそのニーズがかなり明確に表れてきていて、まずは比較的大きな企業様、特にDXニーズの高い企業様からEC-CUBEへのご相談が増加している背景にはそういったことがあると思われます。

EC-CUBEのオフィシャルサイトもこういった背景があり、2024年は打ち出しを大きく変更していっています。
https://www.ec-cube.net/
image.png

新生イーシーキューブ社 誕生

上記に記載したような市場やニーズの変化もあり、2024年はEC-CUBE開発元であるイーシーキューブ社も「変革」からスタートした1年でした。

元々イーシーキューブ社では、ECプラットフォームの提供しか行っていなかったのですが、特に大規模EC事業者に向けて充実したサービスをご提供するため、ECサイト構築・運用支援事業を生業としていたEC-CUBE Innovationsという子会社と経営統合し、2024年1月1日に新生イーシーキューブ社となりました。社員数も倍以上になり、イーシーキューブ社としては大きな変革となりました。

更に、イルグルムグループ(イーシーキューブも同グループ企業)の各企業と連携することにより、ECの構築から運用に至るまで全てを支援する一気通貫のサービス提供、これは特に大型EC事業者へのニーズが高いと認識していますが、そういった垂直統合サービスの提供を目指して2024年スタートしています。

もちろん、EC-CUBEが完全にそちらに舵を切ったわけではなく、大規模EC事業者向けにはニーズの高い垂直統合サービスをイーシーキューブ社で提供するべくサービスを立ち上げつつ、コミュニティの方々とはより一層連携を深めていきながら、中小EC事業者も含めた(もちろん大規模企業も含めて)より広い範囲のEC事業者様を支援する体制を作っていく、というこの2つの軸をメインにサービス展開をしていくということですね。

2024年1月プレスリリース「株式会社イーシーキューブ、株式会社EC-CUBE Innovationsと会社統合。大規模EC向けサービスの体制を強化」

また今年、もう一つイルグルムグループ内の話で言うと、EC構築から運用までを一気通貫でサービス提供しているルビー・グループがイルグルムグループにジョインしました。
これで、グループ全体が連携しながら更に充実した一気通貫のサービス提供ができる形となり、私個人としても今後の展開にワクワクしているところです。

ルビー・グループ「親会社の変更に関するお知らせ」

これまでのEC-CUBEの集大成「EC-CUBE4.3」リリース

さて、EC-CUBEの屋台骨であるOSSの「EC-CUBE」は、と言うと2024年7月に、EC-CUBEの最新バージョン「EC-CUBE4.3」がリリースしました。

EC-CUBE2系や3系のノウハウを詰め込んだEC-CUBE4.0がリリースされてからもう6年以上が経過するわけですが、この間、コミュニティとの共創により、14回ものバージョンアップを実施し、本当に皆様のご助力の賜物かと思っていますが、なんと機能追加/改善を737件、不具合修正を439件、総合計で1,176件ものイシュー(課題や問題)に対応してきました。
そして昨今のサイバーセキュリティの高まりを受け、EC-CUBE4系ではセキュリティ専門企業や業界団体との連携により、認証機能の強化や、クレジットマスター攻撃対策、不正利用対策といった様々なセキュリティ強化機能を計25件追加し、この2024年7月にEC-CUBE史上最も安心・安定してご利用いただけるバージョンとして最新版EC-CUBE4.3がリリースされました。

当社側から言うのはなんですが、かなり安定したバージョンであると自負しており、当社が進めている新規のEC構築案件はもちろん、以下でも紹介するイーシーキューブ社の大規模EC向け構築・運用サービス「EC-CUBE Enterprise」もEC-CUBE4.3をベースに開発したものになります。

少し遅れましたが来年には、EC-CUBE4.3対応のガイドブックも書店に並ぶ予定なので、是非最新版4.3の採用をご検討くださいませm(__)m

2024年7月プレスリリース「EC-CUBE4.0から累計1,000件以上の改善を経たEC-CUBE4系の集大成「EC-CUBE4.3」をリリース。より安心・安定して使えるOSSに進化」

https://www.ec-cube.net/press/detail.php?press_id=320
image.png

大規模EC事業者向けサービス「EC-CUBE Enterprise」誕生

今年、上記のような時代背景や事業の変革もあり、イーシーキューブ社専用のサービスにはなりますが「EC-CUBE Enterprise」という大規模EC向けサービスをリリースしました。

「EC-CUBE Enterprise」というのは、OSSのEC-CUBEをベースに、非機能要件(セキュリティ、性能、可用性)を大規模ECサイト構築に必要な高い水準でパッケージ化しており、業界/業態に特化した機能を組み込み可能なイーシーキューブ社専用サービスです。

本サービスの開発にはイーシーキューブ社としても多くの投資を行っており、今年は「大規模向けインフラ基盤」「モールEC対応版」「多言語EC対応版」「定期購入EC対応版」といった4つのサービスの開発と公開をするに至りました。
今後は「BtoB EC対応版」のリリースも控えており、現状の市場ニーズにお応えすべく、急ピッチで対応していっているところです。

大規模EC向け、EC構築・運用サービス「EC-CUBE Enterprise」
https://www.ec-cube.net/enterprise/
20241202_press_03.png

EC-CUBE活用事例インタビュー続々掲載

EC-CUBEとして大規模ECにも対応できるよ!ということでサービス提供を行ってきているわけですが、とは言え、これまで15年以上は中小EC事業者をメインにサービス展開や打ち出しをしてきており、まだまだ市場の印象や認知としてはEC-CUBE=中小向けというのが色濃いかと思っています。

ということもあり、大規模でもEC-CUBEを使ってね、成功されている企業様もいらっしゃいますよ、という認知拡大のために、インテグレートパートナーの皆様のご協力もいただきながら大規模EC、もしくは有名ブランドECサイトに関する「EC-CUBE活用事例インタビュー」を積極的に掲載していっています。

2024年に公開されたのは7件ほどですが、充実したラインナップになってきているのではないでしょうか。
2025年もより多くのEC事業者様に事例インタビューをさせていただければと思っていますので、是非取り上げて欲しい、という事業者様、保守されているクライアント様がいらっしゃったらイーシーキューブ社までお声がけくださいませ!

https://www.ec-cube.net/cases/
活用事例.png

久々にリアルの展示会へ出展

EC-CUBEとしては久々になりますが、2024年10月に開催されたRXジャパン主催の展示会「EC・店舗Week」に出展しました。
EC-CUBEってなんですか?という方はもちろん、EC-CUBE使ってます(もしくは過去使ってました)!という方、直近でEC-CUBEの採用が決定しましたという方など、多くの方にEC-CUBEブースにお立ち寄りいただきました。
PXL_20241023_011943916.MP.jpg

ちょっとしたことかもしれないですが、コロナ禍後の再出発というか、また色々な方とリアルに交流し、連携していける喜びみたいなのを感じた次第です。

来年も引き続き展示会に出展したいと思いつつ、あとはリアルのユーザーグループ勉強会も来年こそ東京や関西で実施できるよう準備を進めていきたいと思います。

最後に

実は一昨年の2022年末は、セキュリティに始まりセキュリティに終わった年と記載し、2023年は、EC-CUBEの本体の安定と新しいチャレンジができた年と記載しました。
そして今年、EC-CUBE本体は更に完成度が高まり、それを基盤として市場のニーズを踏まえた変革が行えた年になったと思います。2025年はより積極的なEC-CUBE経済圏の発展に向け、サービス開発や決済含めたアライアンス連携強化、パートナーとの更なる連携など含めて進めていきたく考えています。また、セキュリティへの取り組みも更に積極展開が必要だと思っていますので、より安心してEC-CUBEをお使いいただけるよう対応していきたく思っています。

来年も、皆様と共に、成長できる年になることを願い、今回のアドベントカレンダーを締めたいと思います。
それでは、また来年の12月25日に!

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