4つのアドレス・おさらいのおさらい
送信先のMACアドレスの入手方法はNICを取
り付けた段階で分かる
送信先のIPアドレスは主に2種類あり、「静
的」「動的」がある。「静的IPアドレス」は
管理者によって教えてもらうアドレスで、「
動的IPアドレス」はDHCPによって自動で割
り振られるアドレスである。
残りは「宛先MACアドレス」「宛先IPアドレ
ス」。つまり、相手のアドレスを知る手段と
なる。今回は、宛先MACアドレスを知るため
のARPというプロトコルの説明を行う。
アドレス解決プロトコル
宛先MACアドレスを知る方法として、「ARP
(アープ)」がある。アドレス解決プロトコル
と呼ばれ、「宛先MACアドレスが分からない
」状態を「解決」してくれるプロトコル。
「ARP」は、宛先のIPアドレスが決定した時
点で実行される。
ーーーー「ARPが実行されるまでの流れ」ーーーー
ユーザー:「ワンピース」とネットに検索する
※ページの場所を探す
↓
PC:DNSが起動し、サーバーのIPアドレスを教えてもらう。
※この時点で、宛先のIPアドレス、
送信元のMACアドレス、送信元のIPアドレスが分かっている
↓
ARP実行
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ARPテーブル
宛先IPアドレスが決定した時点で、宛先
MACアドレスを知るためにARPテーブル
を参照する。
ARPテーブルには、IPアドレスとMACアド
レスの対応表がありそれによって、決定す
る。
上記がそれにあたり、「IPアドレス」「IPア
ドレスのホストのMACアドレス」「ARPのエ
ントリのタイプ」が分かる。
宛先IPアドレスが「192.168.0.1」なら宛先MAC
アドレスは「00-40-f4-1a-02」
※cmdによって、自身のアドレス表を算出
C:\>arp -a
インターフェイス: 192.168.11.7 --- 0x6
インターネット アドレス 物理アドレス 種類
192.168.11.1 58-27-8c-1a-6a-e0 動的
192.168.11.2 82-50-77-30-68-ca 動的
192.168.11.255 ff-ff-ff-ff-ff-ff 静的
224.0.0.22 01-00-5e-00-00-16 静的
224.0.0.251 01-00-5e-00-00-fb 静的
224.0.0.252 01-00-5e-00-00-fc 静的
239.255.255.250 01-00-5e-7f-ff-fa 静的
255.255.255.255 ff-ff-ff-ff-ff-ff 静的
インターフェイス: 172.20.32.1 --- 0x41
インターネット アドレス 物理アドレス 種類
172.20.47.255 ff-ff-ff-ff-ff-ff 静的
224.0.0.22 01-00-5e-00-00-16 静的
224.0.0.251 01-00-5e-00-00-fb 静的
239.255.255.250 01-00-5e-7f-ff-fa 静的
上記に宛先IPアドレスがあれば、自動的に宛先
MACアドレスが分かる。ただ、その参照表にな
い場合は、自身で付け加える必要がある。
その時に、「IPアドレスのホスト、MACアドレ
スを教えて」と聞き、ARPテーブルに乗せる。
この「教えて」という動作を「ARP要求」とい
う。
ARP要求&ARP応答
ARPはレイヤ3のプロトコルで、ARP要求は
IPを使わない。
IPの代わりにARPでデータの転送を行う。
(IPパケットの代わりに、ARPパケットを使う)
ARPパケットはそれ自体がデータであり、
上のレイヤのプロトコルを使わない。
(IPのように上のレイヤからセグメントをもらい、
パケットにするということをしない)
実際のARPの動きとして、
・宛先にデータを転送しようとして、宛先IPアドレスがわかった後。
1.ARPテーブルを参照し、宛先IPアドレスに対応するMACアドレスがあるかどうか調べる。
2.なければARP要求をブロードキャスト送信する。
3.ARP要求を受け取った各ホストは、ARPパケットの中の宛先IPアドレスと自分のIPアドレスを比較する。
→一致しなければ、無視。
→一致した場合、ARP応答を送信。
4.ARP応答を受け取った(ARP要求を送った)ホストは、ARPテーブルにそのMACアドレスを追加する。
・4つのアドレスがそろい、宛先へのデータ転送が可能になる。
バイト | 名前 | 意味 |
---|---|---|
4 | アドレスタイプ | アドレスの方式を表す |
2 | アドレス長 | アドレスの長さを示す |
2 | オペレーションコード | 要求か応答かを示す |
6 | 送信元MACアドレス | 送信元のMACアドレス |
4 | 送信元IPアドレス | 送信元のIPアドレス |
6 | 宛先MACアドレス | 宛先のMACアドレス |
4 | 宛先IPアドレス | 宛先のIPアドレス |
ARPはあまり多発させないほうがよく、理由
としては、ブロードキャスト送信であるから
。
スイッチやブリッジのデバイスではブロード
キャストをフィルタリングできず、トラフィ
ックに影響を及ぼしやすい。
ブロードキャストを多発しすぎるとネットワ
ーク全体が通信不能となる。
(=ブロードキャスト・ストームという)
参照URL:
3分間ネットワーキング