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たった3ステップ、ProxmoxBackupServerでお手軽バックアップ

Last updated at Posted at 2024-04-27

こんにちは。
ALJの江口と申します。

皆さん、身の回りにたくさんVM環境があると思いますが、ちゃんとバックアップは取れてますか?

今回、自宅にProxmoxBackupServerをセットアップしたついでに、一連の作業をメモしたので、セットアップの流れについてご紹介したいと思います。

ProxmoxBackupServerは長いので、以降PBSと表記します。

以下の記事は、現時点での最新のProxmoxBackupServer 3.1.5を用いて説明しています。

最短3ステップで全てのVMのバックアップが取れます

PBSを使うと、以下の3ステップでバックアップ設定が終わります。
企業ユースの場合、root以外のユーザ作成が必用なので、もう1~2ステップ加わりますが、それでも難しくないと思います。

工程 PBS作業 ProxmoxVEデータセンター作業
Step1 データストアの作成  
Step2   ストレージにPBSを追加
Step3 バックアップジョブの作成

Step1 データストアの作成

データストアとは、PBS内の実際の保存場所を指定する作業です。別のディスクをマウントしているなど、環境に応じて設定します。どこでもいいなら、深く考える必要はないと思います。

インストール直後のメニューは非常にシンプルで、「データストア追加」くらいしか機能がありません。

image.png

データストアを押すと以下の画面が出てきます。

image.png

項目 PBS作業
名前 データストアの名称。3文字以上じゃないと怒られる。
Backup Path OSの実際のパス。
GCスケジュール 不要なバックアップの掃除。
Pruneeスケジュール バックアップ世代の整理の実行間隔。

prune コマンドはバックアップ インデックス ファイルのみを削除し、データストアからデータは削除されません。未使用になったデータ削除はガベージ コレクション コマンドが実施します。

上記の操作でデータストアを追加すると、ディレクトリとコンフィグファイル(datastore.cfg)が追加されます。

root@pbs:~# ls /
bin   datastore  etc   lib    media  opt   root   run   srv  tmp  var
boot  dev        home  lib64  mnt    proc  rpool  sbin  sys  usr
root@pbs:~# ls /datastore/
r1
root@pbs:~# ls /datastore/r1/
root@pbs:~# cat /etc/proxmox-backup/datastore.cfg 
datastore: r1backup
        comment 
        gc-schedule daily
        path /datastore/r1

データストアの削除

データストアを削除したい場合、コマンドから実行します。

root@pbs:~# proxmox-backup-manager datastore remove r1backup 
Removing datastore from config...
TASK OK

上記コマンドを実行すると、コンフィグファイルから定義が削除されますが、実際のファイルは残るので、同じディレクトリで追加しようとすると以下のように怒られます。

image.png

不要であれば、rmコマンドでディレクトリを削除してください。

Step2 ストレージにPBSを追加

バックアップを取得するデータセンターを開き、ストレージに追加します。フィンガープリントは、PBSのダッシュボードに表示するボタンがあります。

image.png

image.png

今回の記事では接続ユーザーにroot@panを設定していますが、PBSとVEの管理者が別の場合、rootのパスワードを教えることになるため、企業で利用する場合は、接続ユーザーを別途作成することをお勧めします。

Step3 バックアップジョブの作成

データセンターにバックアップという機能があるので、「追加」を押すことでジョブの追加ができます。
image.png

追加ボタンを押すと以下の画面が表示されるので、バックアップを取りたい対象や、スケジュール、圧縮率などを指定します。
「全ノード」を指定すると、スケジュールを設定した後に追加したノードもバックアップされます。

下の例では、ストレージに「pbs」、時間は「毎日AM3:00」、「全ノード」、「スナップショット」を指定しています。

image.png

実行結果の確認

以上の操作で、基本的なバックアップのスケジューリングは終わりです。pruneなど、そのほかの設定については必要に応じて手順を追加してください。

実行結果は、データセンター側のタスクビューで確認できます。
image.png

PBSを使うと、ProxmoxVEのバックアップが簡単に取得できます。

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