前置き
私自身、昔から人前で話すことが得意だったというわけでは全くありません。
むしろ、大学の「プレゼンテーション」の授業は本当に嫌いな授業でした。
エンジニアなどの方で勉強会を開催される方をはじめとして、プレゼンをしなくても普段の生活において「何かを伝える」ことにも役立てばと思います。
ちなみに、全人類にとか偉そうなこと言ってるけど、私は講演者でも講師でもなんでもありません。が、人前で何かをするということにはそれなりに経験があるので、そのような経験から得たものが共有できればと思います。
プレゼンテーションをするということ
まずは、プレゼンテーションという言葉の意味から考えてみましょう。プレゼンテーションという言葉は、presentという動詞から来ている言葉です。
present
[名詞] 贈りもの、現在
[動詞] 与える、差し出す、贈る
私が考えるプレゼンテーション
プレゼンテーションというものは、相手がいることではじめて成り立ちます。
相手は、そのプレゼンイベントが有料であろうと無料であろうと、自分の時間やお金(交通費)といったものを犠牲にしてそのプレゼンテーションを聞きにきています。
プレゼンは、ライブイベントのようなものだと私は思っています。ライブは、イベント(本番)をやってそれが一回きり、その瞬間というものは二度と戻ってきません。プレゼンも同じです。
つまり、聞きに来ている相手は「時間・お金」といったものを払って、プレゼンテーターは形のないものに「価値」を与えるのです。
プレゼンで大切なこと
大切なこと、それは、自分の伝えたいことが相手にしっかりと伝わる・その瞬間を相手の頭にしっかりと残すことだと私は考えています。
そのためにはどうしたら良いのか。以下、自分なりの考えです。
コンセプトを明確にする
自分でコンセプトを明確に設定することで、相手にもよく伝わるようになります。むしろ、ここをしっかりしないと自分でもよく分からないし、自分がわからないなら相手にも当然伝わりません。
アイデア(ネタ)を豊富に持つ
自分が話す内容のアイデアはもちろん、普段からたくさん「ネタ」を持っておくことで意外な関連性を作ることができます。そして、この意外な関連性が話を面白くします。
ネタは大きなものでなくて良いです。ちょっとしたことで良いんです。
ネタをたくさん持つために私がやっていること
- 普段からメモする癖をつける(小さなメモ帳とペンを常に持っている癖を)
- 色々なものを見る・聞く
- 色々なところに行く
ストーリーをしっかりと持つ
展開のない話というものは途中で眠くなってきて飽きてきます。(少なくとも私は)
プレゼンも同じで、ストーリーをちゃんとすることで見ている側も眠くなることはなくなるかと思います。
「ストーリーってそんな...自分作家じゃないし...」大丈夫です、何も作家になりなさいと言っているわけではありません。が、内容のあらすじをしっかり作ることは大切なことだと思います。
あらすじをきちんとするためにやること
- 紙にプレゼンのアイデア、話したいこと...などなど、ざっくばらんに、汚くていいからとにかく書き出す
- その中から、自分が特に強調したい部分や、盛り上げたい部分を選ぶ
- 始まりと終わり、全体のイメージを書き出す
- 1で書き出したものをあらすじとして整理する
- 4のものをもとにして、話す内容を紙に書く(これはパソコンで書いても良い)
ストーリーを作るために参考にできるもの(自分流)
- 映画を見る
- 短編映画を見る(長編映画よりも短いのでストーリーを考えるという意味では全体を把握しやすい、作る側も短い時間の中で何を伝えたいのかを考える必要がある)
- 曲で言うところの「A - B - A」みたいな構造、どこを自分は盛り上げたいかとか考える
- スタンドアップコメディとか演劇とか見る
スライドの情報量はなるべく少なくする
スライドは「視覚的に印象付ける」役割
先に述べたように、プレゼンとはその瞬間というものに価値を与えるライブイベントのようなものです。
なので私は、あとから見てなるほどと思えるものではなくて、「あ〜見に行けなかったよ〜くそ!」と思わせるように仕向けるのも重要なことなのではと思います。
そのためにも、スライドの情報量はなるべくなるべく少なくして、後から見ても「あ〜こんなこと言ってたな〜」と思い出せれる程度のものになるのが良いかと思います。
...と考えるようになったのは、私がPechaKucha Nightというプレゼンイベントに登壇して以降です。
PechaKuchaについてちょっと紹介。
PechaKucha 20x20 is a simple presentation format where you show 20 images, each for 20 seconds. The images advance automatically and you talk along to the images.
上記、公式サイトより引用。
大まかに翻訳しますと、このイベントは、20枚の画像(文字入れちゃダメ)を使用して1つのスライドにつき20秒で喋る(スライドは自動で切り替わる)という形式でプレゼンをするというものです。
なかなか難しかったですが、プレゼン形式に制限があったからこそより事前準備が必要だったこともあり、良い経験になりました。経験してみて、この形式で特に良いと思ったことは、
- スライド数および時間に制限があるので、簡潔なストーリーを作る必要がある。でも、だからこそ本当に言いたいことが明確になった。
- スライドを画像だけにすることによって、相手は徹底的に話を聞こうとして理解することに集中する。スライドはあくまで、視覚的補助である。
(興味ある方は、日本各地でも開催されているので行ってみてください)
準備・練習をしっかりとしよう
「ストーリーをしっかりと持つ」の項目でも述べたように、準備はとても大切です。
プレゼンの準備って?
- ストーリーを作る(詳細は先に述べた「ストーリーをしっかりと持つ」の項目にて)
- スライド関係なしに、声に出してみる
- 改めて、抑揚を考える
- 大きな声でハキハキと言う練習(小さいと何言ってるのか分からなくて眠くなります)
- はっきりとした発音に意識する
- 時間を計ってみる
- 自分の声を録音してチェックする
- イメージトレーニング(どのくらい人がいるのか、この時間帯だと相手のテンションはどうか、会場の広さはどうか...等)
- 「アガる」練習(鏡をみて練習する・暗い中で練習する...等)
- 話す内容をある程度覚える
いざ本番!心構えなど
どんだけ準備して練習しても、やはり緊張はするものです。でも本番は一度きり、失敗するわけにはいきません。(って私が思ってしまうだけなんですが...)
やばい!とならないために、自分なりに気をつけていることは
- 見えないとこで深呼吸しよう
- 始まる前に会場を見渡そう(温度感を把握する)
- 緊張しすぎてやばいときは「緊張してますw」って声に出して言っちゃう(なんか楽になる)
- 始まる前と終わった時の笑顔
- 緊張しているように見えないようにする演技(笑顔)
- 自然なジェスチャー
- 相手への問いかけ - コミュニケーション
番外編 - 自分を知る
なんかいきなり哲学チックになりましたが。笑
自分の好きなものは何か、とか何でもです。
自分を知ることで、相手に自分を伝えやすくなり、より自分と向き合いやすくなり物事をクリアに捉えやすくなります。(と私は思っている)
おわりに
思った以上に随分と長く語ってしまいました。
これからプレゼンをする皆様、勉強会を開催される皆様、人前で何かをする皆様...e.t.c.に役立てたらと思います!