TL;DR
技術に興味がない方が、エンジニアとしての生存可能性が高いかも。技術に興味がないと何が良いのか考えてみた。
対象読者
自分を技術に興味がある側の人間だと思う方
筆者について
- Webアプリケーション業務システムの開発エンジニア。最近の主な仕事は画面機能設計、内部設計、実装コーディングテストなどの準委任契約に基づく開発支援業務。
- 音楽に興味がある。できれば音楽を職にしたかった。
- 現役時代は、事業責任者として契約獲得、営業提案、要件定義、運用なども行っていた。新卒時の職種はハードウェアエンジニア。
初めに
最近のポエムのメガトレンドとして、情報技術者は一般的に自職域の技能に関する興味の度合いが強いらしく、筆者は自覚していなかったが、興味を強く持たねばならない的な同調圧力も世間には相応に存在するようだ。それに反論した記事が大きな反響を巻き起こしている模様。1
そこで、二番煎じというか3匹目のどじょう狙いというか、近いテーマでポエムを書いてみた。
「技術に興味があるとエンジニアに向いている」の根拠
これはある程度の地頭の存在が前提となっている論拠のようだ。技術に興味があるからといってエンジニアに向いているとは限らない。
一定以上の問題解決能力は必要だろう。向いているかいないかの必須要件は、興味のあるなしより前記能力のあるなしのがウエイトが大きいとも考えられるが、それぞれの組み合わせの程度というものも存在するだろう。
興味があっても勉強しないこともできる
興味の強さにもよるが、興味があっても完全にスルーすることは可能だ。
エンジニアであってもビジネスマンでないひとはざらにいる
ここでは自分の技術的な作業や成果物に対してなんらかの経済的な価値の対価を得ている人をエンジニアと定義してみよう。
そして、ビジネスをなんらかの経済的な価値の対価を得ていく営利活動と定義して、ビジネスマンとは性別にかかわらず、そのような活動に従事する人と広い意味で定義しよう。
そしてさらに、狭い意味としてのビジネスマンを、対価が得られることを未確定な状況から確定していく過程に直接関与する人、または自分の活動の前後にはそのような過程が存在していることを認識している人としてみよう。
営利活動の一環としての組織的な業務活動の中で、自分の技能に対して対価を得ているエンジニアは広い意味で無条件にビジネスマンだが、前記狭い意味でのビジネスマンではないエンジニアはざらにいる。
趣味のエンジニアになる
そもそも「技術」とか「エンジニア」とか、対象領域はほぼ無限に広く深い。すべての領域、はてはソフトウェアを超えたハードウェアエンジニアリングまで裾野を広げた場合、すべてをカバーすることは事実上不可能だ。
最近は3Dプリンタなどの出現により、趣味のハードウェアエンジニアリングも、かなり可能な状態となってきてはいる。しかし、ソフトウェアエンジニアリングのよいところは、かなりミニマムな環境でいろいろ試せることだろう。
完全に経済的な対価を度外視して、自分の興味本位でなにかを実現してみるというのも(あなたの脳にとっては)よいかもしれない。
興味があるからこそやらないでみる
筆者の場合は3Dプリンタ方面などは、まさにそれである。3DプリンタCADソフトウェアとかは実装する気にならない。使う分にはかまわない。
最近興味あること
最後に
ソフトウェア技術が仕事なのにソフトウェア技術に興味がなくて何が良いか考えてみた。(ここまでの論述の中で根拠が直接展開されていない場合があるが)下記の点がメリットとして考えられた。
1)適切な職務パフォーマンスの維持
2)健全なメンタルヘルス・ヒューマンリレーションシップの維持
3)コントロールされたエンジニアライフサイクルの展開
ソフトウェア技術が仕事でソフトウェア技術に興味があったら上記のメリットが実現できないという意味はない。
ただし、ソフトウェア技術にのみ興味が集中する場合は、これらのメリットを失うリスクが相対的に高いような気はする。
反証として、職務パフォーマンスがイノベーションをドライブするような職責の場合はまた別の話であるとも思う。
参考リンク
-
Qiita 技術に興味がなくて何が悪い? 参照 ↩
-
正式には光電融合デバイスと呼ばれる。 ↩
-
NTTが2030年の実現を目指す次世代通信基盤 ↩