CでデータベースSQLServer2022 クエリーしてみる（ステップ1.1）dll化select文渡し

はじめに

この記事のお題はCでデータベースSQLServer2022にクエリーしてみる（ステップ1.1）」です。ステップ1.1とは最初のステップちょい先を意味します。

（ステップ0.5）ではODBC接続、SELECT実行・結果表示、切断の実装をDLLにして、コンソールアプリケーションから単純に実行しました。今回はSELEC文をコンソールアプリケーションから渡せるようにします。

この記事内容の作業環境

Windows11 Pro 22H2
CPU Intel(R) Core(TM) i3-5005U 2.00 GHz
Microsoft Visual Studio Community 2022 Version 17.4.4
Microsoft Visual C++ 2022
SQL Server 16.0.1000.6 Express Edition
SQL Server Management Studio 19.2.56.2

お題のデータべース

データベース名 日本語プログラミング言語
テーブル構成は（ステップ0.0）をご参照ください。

配置情報

ソリューション、プロジェクトの配置については（ステップ0.5）をご参照ください。

お題のソースコード

learn.microsoft.comの日本語サイトの下記に公開されているソースコードの流用です。どのように改変していったかは（ステップ0.5）以前の記事をご参照ください。

C状態での変更点

exec関数の引数をワイド文字のポインタにして、内部に文字列のコンソール出力を追加。ロケールはSJISにしました。

mssqlodbc32.c

#define _EXPORTING

#include "mssqlodbc32.h"

__declspec(dllexport) void exec(wchar_t* select){
    setlocale(LC_ALL, "Japanese_Japan.932");
    printf("SQLText --> %ws\n", select);
    //照会する
    doSelect(henv, hdbc, hstmt, select);
    return;
}

実行検証用のCのコンソールアプリケーション

consoleApp.c

#include "mssqlodbc32.h"

void main() {
	wchar_t select[] = L"SELECT * FROM 言語名";
	openDb();
	exec(select);
	closeDb();
}

Cのdll（ダイナミックリンクライブラリ）のヘッダファイル

mssqlodbc32.h

#pragma once

#ifdef _EXPORTING
#define FUNC_DECLSPEC    __declspec(dllexport)
#else
#define FUNC_DECLSPEC    __declspec(dllimport)
#endif

FUNC_DECLSPEC void openDb();

FUNC_DECLSPEC void exec(wchar_t* select);

FUNC_DECLSPEC void closeDb();

実行結果

それでは実行してみます。

SQLAllocEnv --> 0
SQLAllocConnect --> 0
SQLConnect --> 1
SQLAllocStmt --> 0
SUCCESS OPEN
SQLText --> SELECT * FROM 言語名
SQLExecDirect --> 0
| 言語ID        | 言語名                  | 公開年         | よみがな                  |
|           1 |                 Ｍｉｎｄ |        1985 |                 まいんど  |
|           2 |                  ＴＴＳ |        2000 |             てぃーてぃーえす  |
|           3 |                 ひまわり |        2001 |                 ひまわり  |
|           4 |                 ドリトル |        2003 |                 どりとる  |
|           5 |                 なでしこ |        2004 |                 なでしこ  |
|           6 |                 プロデル |        2007 |                 ぷろでる  |
|           7 |     Mind fro Android |        2012 |        まいんどふぉーあんどろいど  |
|           8 |                  スミレ |        2018 |                  すみれ  |
|           9 |                なでしこ３ |        2018 |               なでしこさん  |
|          10 |                 スミレ畑 |        2020 |               すみればたけ  |

SQLDisconnect --> 0
SQLFreeConnect --> 0
SQLFreeEnv --> 0
SUCCESS CLOSE

動きました。SELECT文の日本語も正常に引き渡されているようでした。

おわりに

C言語でのdll作成の情報は少ないので何かの参考になれば幸いです。また、次回は接続文字列や戻り値を返すように変更して参ります。結果セットを返すようになるのはだいぶ先です。