736
375

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

4年間毎週個人開発を継続したら月間利用ユーザー30万を超えるサービスになった話

Last updated at Posted at 2023-03-21

2024年1月に書いた最新の記事はこちら

2018年10月にこのようなサービスをリリースしました。
友達と旅行などに行った時に発生するお金の貸し借りで「誰が誰に何円返せばいいんだっけ?」という問題をシンプルに解決してくれるWebアプリです。「調整さん」みたいに即席でグループページを作成して、そこに立替え履歴を登録しておけば、最も簡単な清算方法を計算してくれます。

当時、新卒2年目くらいで、会社の同期と初めてリリースした個人開発サービスです。
途中コロナで大打撃を喰らったのですが、ここ1年くらいは徐々に回復し始め、サービスリリースから約4年で月間30万ユーザーを達成することができました。
image.png
(👆2022年3月あたりから過去30日のユーザー数推移)
自分で言うのもアレですが、MAU30万は個人開発サービスではかなり当たっている方かなと思うので、ユーザー数が伸びなかったリリース当時、どういうことをやっていたのか、これから個人開発する人にとって参考になる記事になればいいなと思って書いています。

ユーザー数は伸びなかったけど、自分にとっては便利なサービスだった

よくリリースして数日でTwitterでバズって一気にユーザー数獲得するみたいな小規模サービスもありますが、Walicaの場合は、自分たちが特にTwitter上で影響力があるわけでもなく・・・リリースしてから1年くらいは1日の利用者が50人いかないくらいの状態が続いていました。

そんな中でもサービスを閉じなかったのは、以下の理由があったからだと思います。

  • 自分にとっては普通に便利なサービスで、友達と使ったときでも反応はめっちゃ良かった
  • ほぼゼロコストで運用できていた(年間のドメイン代1000円くらい)
  • ユーザー数少ないとはいえ、前月比では伸びて続けていた

そこから成長軌道に乗り始めたのは、SEOでそれなりに上位に来るようになってからだと思います。「割り勘 アプリ」「割り勘 計算」といったワードで露出するようになってきました。

ただ、ユーザーが流入してきても、そこから「これ今度の旅行で使ってみよう」「友達に紹介しよう」と思ってもらえないと広まっていかないので、そのためのサービス改善みたいなところはある程度準備ができていたと思います。

こんなシンプルなサービスでも、無限に改善できるんだなぁ・・・

Walicaはグループページを作成して、そこに立替え記録を登録していくだけのシンプルなサービスです。清算方法計算ロジックなど少し複雑な処理がバックエンドにはあるものの、おそらく普通のエンジニアが頑張れば数日くらいで完成するくらいの規模のサービスだと思います。

しかし、まさか2018年にリリースしたサービスを2023年も継続的に開発しているとは思いませんでした。こんなシンプルなサービスでも以外と改善できることは山ほどあって、最近だと特に海外旅行に行く人に向けた外貨使用のUXだったりとか、GoogleAdsense収益の最適化とか、未だに毎週末2時間ほど開発しています。

一方で、ありがたいことに多くの追加機能要望はいただくのですが、要望反映はかなり保守的と言えるほど慎重にしています。要望の多くは「確かにあったほうが良いかも」と思えるものなのですが、基本的な考え方は、それを実装することによって大体何%くらいの人が幸せになれるのか、その機能を欲していないユーザーの認知負荷がどれくらい増えるのか、というものです。

ちなみにインフラは未だにHerokuで運用しており、さすがに無料枠ではもう使えないですが、ここまでサービスが大きくなってもまだHerokuで運用できるんだなーとありがたく使わさせてもらってます笑

海外も伸びてきた!!

2021年末くらいにWalicaの英語版サービス「Spliito」をリリースしました。

リリースした頃はWalicaもそれなりな規模のサービスになっており、「Walicaである程度成功したから海外版もそれなりにいけるやろ!」と調子こいて進めた結果、これが本当に伸びない。
Twitter広告とか打つと一時的には伸びるのですが、そもそもこのサービスを使うための課題(割り勘計算が複雑すぎてしんどい)を持っている人にリーチできてないので、すぐに離脱してしまいます。

やはりサービスの価値を実感してもらうには、その課題を持っている人に使ってもらう必要があると考え、SEOを頑張ることにしました。特定のキーワードで検索しているということは、その課題を持っている可能性が高いです。

ちなみにどのようなキーワードに対して対策するかは、DMM英会話で英語ネイティブの先生に「こういうサービス作ってるんだけど、もしこの類のサービスを検索するときは、どういうキーワードで検索しますか?」とか質問して、キーワードを選んでいきました笑

ということで、WalicaのTOPページをそのまま英語にしただけの状態から、サービス説明、キーワード盛り盛りのLPに変更してみました。文章はDeepLを使って日本語から英語に翻訳し、その英語をChatGPTに改善してもらいました。ちょっとデザイン的には微妙なんですが、サービスコンセプトをしっかりと伝える、SEOでそれなりにいい評価をしてもらうという目的のためには良い手段だったんじゃないかと思っています。

この施策の結果が2022年末くらいに出始め、SEOからの流入が増えてきました!!(画像はSearchConsoleのチャート)
image.png

GoogleAnalyticsとかをみると意外とインドとかからもユーザーが来ており、元々アメリカ向けにUIを作ってたのですが、そこを最近は改善して、自国通貨に関係なく使いやすくしていたりします。

これからやっていきたいこと

次の目標は100万MAU

ユーザー数は十分すぎるくらいには伸びてきたのですが、噂によると調整さんは月間400万ユーザーを抱えているらしいので、100万くらいまでは伸び代があるのかなと思っています。本当は広告とか打って、さらにスピード感もって伸ばしていきたいのですが、Walicaの場合、広告でサービスを認知してもらっても実際に使うのが数ヶ月先だったりするので、その辺りをトラッキングできて、広告ROIが測定できる仕組みができたらなーと何となく考えています。(GoogleAdsenseとかで頑張ればできるもの?)

マネタイズ強化

現在の収益源はGoogleAdsenseに100%依存しているのですが、広告枠をダイレクトに企業に売ったほうが儲かるんじゃね?という話になっており、この辺りどこまでできるのかは全くの未知数なのですが、チャレンジとしてはめっちゃ面白いと思っています。

スペイン語対応

英語圏は長らく伸び悩んでいたのですが、SEOで成果が出ればある程度のユーザー数が見込めることが分かってきました。すでにWalicaの英語版にも一部スペイン語圏のユーザーが入ってきているので、スペイン語も早い段階で仕込んでおいて、英語の横展開でシンプルに伸びてくれるのか、それとも一筋縄ではいかないのか検証していきたいです。ChatGPTやDeepLがあることで、このあたりのハードルが数年前と比べて圧倒的に低くなって本当にありがたいです。


ということで、Walicaも海外もまだまだ伸ばしていきたいので、改善要望どしどしお待ちしております!

736
375
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
736
375

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?